あまあまの館

あまあまの館




大佐はオレの事を「好き」だと簡単に言う。
いつもさらりと人をからかうように大佐は言うんだ。
もちろんオレは相手にしないし、ケンカごしにかえしているのだけれど。
でも一度だけ・・・寂しそうな顔で言われたことがある。
いつもと違う声、顔。
「君が好きだからね」
いつもと同じセリフなのに・・・なぜだろう?あの時の大佐が忘れられない。
あの時からいつも大佐のことが気になるようになった。
会うとドキドキしてまともに話ができない。
いったいなんだっていうんだ??




宿の窓からボーと外を見る。
良い天気だ。
大佐たちに別れをつげ東部を出て1ヶ月。
日々、賢者の石探しの旅が続く。
また悲しくもガセネタばかりで、しかたがなくこの町では手に入った資料を読みふける。
アルは情報集めに出てから戻ってこない。
特になしということか。
「ふぁぁーーー」
オレは腕を伸ばして大あくびをした。
「鋼の!!」
体がビクンっとはねあがった。
!!?
聞きなれた声。
窓から体を乗り出して見ると思ったとおり大佐がこちらを向いて手を振っている。
「なんであんたがここに!?」
驚きを隠せず大佐に叫ぶ。
大佐は指を下に向けると下りて来い、といったしぐさをした。
たしかに、このままでは話しにくい。
オレはあわてて部屋から飛び出す。
バタバタと宿から出ると大佐はいつもの笑顔でそこに立っていた。
「君のその髪が見えたのでね、すぐにわかったよ」
嬉しそうに笑う大佐に胸がドキドキする。
オレは深呼吸をしてなんとか落ちつかせる。
その様子を見ていた大佐が心配そうに言った。
「そんなに急そがなくても良かったのだよ」
大佐はポンっと軽くオレの背を叩いた。
オレはあわててさっきと同じ質問をした。
「なんであんたがここにいるんだ??」
「仕事でね、中尉も一緒に来ているのだが・・・それにしても君のうわさはすぐ耳に入るな」
「よっよけいなお世話だ!!」
内心ドキドキしているのを隠すようにオレはそっぽを向いた。
前はこんなことなかったのに・・・。
最近は大佐と話すのはどうもにがてだ。
オレの様子を気にせず大佐は話を続ける。
「でも会えて嬉しいよ、しばらくは会えないと思っていたからね」
本当に大佐が嬉しそうにほほえむ、考えるよりも先に言葉が出ていた。
「オレも」
はっとして口をふさぐ。
な・・・何言ってるんだオレは!!?
自分も驚いたが、チラッと見ると大佐も驚いているのがわかる。
「今のは・・・その」
あわてて言い訳しようとするが上手い言葉が出てこない。
大佐は真面目な顔で見つめてくる。
オレが言うのを待ってるらしいが、こんな状況でなおさら言い訳など出てくるはずもない。
自分でもわかるくらい顔が赤くなる。
大佐はにっこり笑うと照れくさそう言った。
「嬉しいよ、君もそんなふうに思ってくれてたなんてね。これは来たかいがあったなー」
大佐の照れた顔を見ながらオレは、こんな顔もするんだなどとまじまじと見つめてしまう。
そういえば・・・あんまり大佐の顔まじで見たこと無かったな。
「鋼の?」
じっと見ていたのが不思議に思ったのか大佐が顔を近づける。
あわててオレは大佐から離れる。
「あ・・あんたばかじゃねーの!!」
なにか話さなきゃ・・・と思って出た言葉がこれだった。
なんでもっと良い言葉が浮かばないのか。
オレが落ちこんでいると大佐はうーんと考えているようだ。
そしてにっこり笑って言った。
「私はバカでもかまわないよ、それで君の傍にいられるのならね」
平気でこういうことを言う、オレの絶対言えない言葉を。
耳元で大佐がやさしく囁く。
「好きだよ・・・鋼の」
いつものせりふ。
でもいつも聞いているはずのセリフは不思議と
まったく違う言葉のように聞こえて・・・・。
「やっぱり・・ばかだ」
オレはまたそっぽを向いて言った。
本当は嬉しくてしかたがないことを大佐に知られたくないから。



これってやっぱり・・・・オレ大佐のこと・・・・?






あとがき

うわーーーー!!ぎゃーーーー!!乙女っちくすぎましたーー(汗)
すいません。これエドじゃないよう。どうしょう(ガタガタ)
あーこの小説は約束どうりすずねっちに捧げます。
ううぅ、がんばってめちゃ甘甘にしたけど、どうでしょう・・・。
てかバカは私です。ぎゃふん。



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