「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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あまあまの館
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「え!?大佐?」
彼は電話の向こうで驚いたように声をあげた。
「どうしたんだい?鋼の?そんなに驚く事はないだろう?」
たしかに、ここは私の部屋ではないし、普段はみんながたむろっている場所
なのだから電話には中尉や軍曹がでるところ。
しかし、今この部屋には私しかいないのだからしょうがない。
向こうではなにやら困ったように「そうだけどさー普段でないし」などと小声で言っている。
「まあ・・大佐が電話に出ることもあるよな、わりぃけど中尉とかわってくれないかな?」
「・・・君は久しぶりに私と話すと言うのに、すぐかわれと言うのかい?」
私の声が少し不機嫌になる。
彼も気づき困ったように黙った。
もちろん、私のはわざとだが。
「で・・・ででもさ。別に大佐と話しっていってもなんもないだろ?それにオレは中尉に用があって電話したわけだしさ」
後半はまるで言い訳のように話し出す彼にため息を一つ。
久しぶりだと言うのに・・・あいかわらずつれないものだ。
「それで・・中尉にはどんな用だい?彼女は今仕事で出ているが」
「え・・・?」
急に彼が黙る。
予想していなかったらしい。
「急ぎの用事かい?私が伝えておこうか?」
「本当か?わりぃな大佐!!」
元気よく彼が話しを続ける。
なにやら良い事なのかコロっと機嫌がよくなっている。
「急ぎって訳じゃないんだけどさ!中尉が新しい本が入ったって教えてくれたんだ、それでさ中尉に預かってもらおうかと思って。ほらそっち行って本が誰かに先こされてたら嫌だろ?」
かなり嬉しいのか早口でまくしたてる。
ふむ・・・?
「つまり君はこっちへ帰って来るのかい?久しぶりに会えるのだね?」
「・・・まあ、そうなるだろうな」
「あまり嬉しそうじゃないな・・・もう少し素直になったらどうだい?」
そう言って受話器を耳から離す。
「な!!何言ってんだよ!!」
予想どうり彼の声が受話器から響く。
「本当は私に会えることが嬉しいのだろう?」
受話器を耳から離しながら会話続ける。
「いいかげんにしろよ!!ふざけるなら切るぞ!!」
彼の怒鳴り声が離した受話器からはっきりと聞こえてくる。
顔を真っ赤にしている彼の姿が思い浮かび自然と笑みがこぼれた。
このやりとりも久しぶりだ。
ふとあることを思いつく。
「鋼の・・本は私が預かっておこう」
「けっこうだ」
彼が嫌そうに即答で答えるが私は無視してそのまま話しを続ける。
「本はいらないのかな?」
「中尉に預かってもらうって言ってんだよ」
不安げな声、私がなにかたくらんでいると考えているらしい。
もちろん考えているが。
「鋼の、錬金術は等価交換が原則だね?」
「・・・は?」
突然話しがかわり、サッパリわからないっといった様子で彼は言った。
「何が言いたいんだ?」
「本が読みたければ私の条件をのんでもらおうか?」
「あんたに預かってくれなんて誰が言った!!」
怒鳴りちらす彼に私は冷静に答える。
「大佐である私が預かる」
大佐という言葉をだしてキッパリと言いきった。
「!!・・・・最低だなあんた」
「どういたしまして」
「ひきょうだろ!!」
「なにをいまさら」
「・・・・・」
「・・・・・」
私が彼の言葉をあっさりかえすと彼はくやしそうに電話の向こうで暴れているようだった。
少したつと彼はあきらめたように言った。
「で・・・条件は?」
「うむ、君がこっちへ帰って着たらデートしょう」
「・・・・・・・・ああーアルが帰って来たってことで、じゃ!!」
「棒読みだぞ・・鋼の君は本当にうそがヘタだな」
私の言葉にチィッと舌うちが聞こえてくる。
「本はいいのかね?」
私は勝ち誇ったように言った。
「うーーーー」
くやしそうに彼がうなりだした。
「なんでオレがあんたと」
彼は嫌そうに言った。
「今まで君と2人で出かけたことがなかっただろう?私はずっと君と2人で
出かけてみたいと思っていたのだよ」
彼に私の気持ちが伝わるようにやさしく語りかける。
からかいや冗談には彼は冷たく答えるが私が真剣に話せば素直に答えてくれる事を私は知っている。
「わかったよ!!・・・しょうがない本のためだし。等価交換だからな!!」
などと言っているが向こうで彼の顔が真っ赤になっているのが想像できる。
「もう切るからな!!」
声が早口になっているのがその証拠。
「愛してるよ、鋼の」
さらりとこの言葉が出た。
私の本心。
「ばっばかじゃねーのか!!」
ガチャン!!
大きな音をたてて電話が切れる。
思わず笑みがこぼれる。
今ごろ顔から湯気が出ているだろうな。
本当に彼はあいかわらずわかりやすい。
「大佐どうかしたのですか?」
そこには仕事から戻った中尉の姿があった。
「ん?」
「かなりご機嫌のようですが?」
「そうだな君にはお礼を言わなくてはな、ありがとう」
そう言って私はにこやかに自分の部屋へと戻った。
さすがにカンのいい中尉も首をかしげていた。
だが私にしてみればこんな嬉しい事はない。
今日は中尉に感謝してまじめに仕事をすることにしよう。
私は上機嫌で仕事に戻ると中尉はますます首をかしげていたのだった。
おわり
あとがき
大佐はこの後鼻歌を歌いながら仕事をして、
みんなを怖がらせていることでしょう(笑)
えーこの続きは初デートの方に書こうとたくらんでいます。
まだネタがでてこないのでそのうち・・(汗)
後で読みなおしたら・・またまたぬけてたり、誤字だったり。
どひゃー(汗)
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