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本日のワインはロッソ・デル・コンテ2002年、生産者はタスカ・ダルメリータです。シチリアの老舗ワイナリーのシチリアを表現した旧?フラッグシップなワインとなります。ネロダーヴォラとペリコーネ主体のワインですが、他にも色々入っているようです。さて、感想です。非常に暗く、向こうが全く見えないルビー色。グラスからは、インク、腐葉土、湿った木。口に含むと、プルーン、ブラックベリー、ワイルドブルーベリーの赤黒果実。ハーブ、かなり柔らかなスパイスとタバコ、そして珈琲牛乳。まだ果実味は十分に存在していますが、タンニンは真ん丸に角が取れています。また酸が下降しているような印象ですので、今飲んでおいて正解かな(古酒好きな方はここから、かも)。素朴だけど安心感のある味わいだけど、いまのロッソデルコンテとの共通点も感じられる、「今」のそれとの移行期?的な味わいのような気がします。
2017.07.17
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本日のワインはアンゲリ2006年、生産者はドンナフガータです。こちらのワイナリーは酒精強化ワインで有名なシチリアのマルサラにあります。赤はシチリア土着品種のネロダーヴォラ、そしてヨーロッパ品種の混醸モノをラインナップしていますが、このアンゲリはメルロー60%、カベルネソーヴィニヨン40%とヨーロッパ品種のみ、という少し特殊なワインです。さて、感想です。とても暗く深いルビー色。グラスからはスズランの花、インク、小さな木の実、エスプレッソの香り。口に含むと、ダークチェリー、プラム、ライチ等の果実味、白胡椒などスパイス、甘草、ダークチョコレートにヴァニラ。徐々にバランスがとられて落ち着いてきているとはいえ、10年近く熟成しているとは思えない活き活きとした果実と、とても濃度を感じるタンニン、そしてしっかりとした酸を持つ、インパクトのあるワインです。
2017.07.03
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本日のワインはシネステジア2007年、生産者はサンタ・アナスタシアです。シチリアは中北部のカステルブォーノというブドウ産地ではないエリアで、90年代より輸出をメインにした高品質なワイン造りを行っている意欲的なワイナリーです。こちらは、シチリアの土着品種であるインツォリア50%とソーヴィニョン・ブラン50%の混醸となります。さて、感想です。若干グレーが入った濃いイエロー色。グラスからは甘さを持っているにも関わらず清涼感のあるクチナシの様な花の香りがします。口に含むとみかんや枇杷などの柑橘の香り。ドライなミネラル感、フレッシュさを残しながらも良い感じにトロみが出てき始めています。よい意味で癖がなく前菜全般、白身魚や鶏などのメインにも合わせる事が可能でしょう。ミュシャっぽいエチケッタも好み。因みにエチケッタに記述されているVENDEMMIAは「葡萄の収穫」の意。ANNATA=年の表記のワインも多いですがどう違うんでしょうね。
2017.06.11
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本日のワインはレガレアリロッソ2014年、生産者はタスカ・ダルメリータでシチリアを代表する老舗ワイナリーとなります。非常に沢山のラインナップを誇る生産者ですが、昔からのベースラインであるレガレアリシリーズのネロ・ダーヴォラ100%のワインで、ほぼ毎年、複数本飲んでいます。ちなみに、レガレアリビアンコはインツォリア、グレカニコ、カタラットとシャルドネの混醸、レガレアリロゼはネレッロ・マスカレーゼとなります。最初にレガレアリに目覚めたのはこのロゼ(昔はロザート)だったでんですよね~(遠い目)。さて、感想です。かなりなダークルビー色。香りはアセロラや野生の苺、インクと例年通り、口に含むとプルーンやダークチェリー、ブラックカラント等の黒果実と柔らかいカフェラテのニュアンスが中心です。このワインは何といっても食事に合う!イタリアンなら、重すぎない肉からお魚のバルサミコ系ソース、トマト系のパスタやズッパ、シーザーサラダなんかにも大丈夫。白身魚のカルパッチョの様な淡泊でフレッシュな酸味系の前菜以外には大抵大丈夫だと思います。
2017.05.22
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本日のワインはネロサンロレ2006年です。生産者はグルフィ、シチリア州において比較的新しいワイナリーとなります。シチリアの三か所に畑をもっており、このワインはシラクーザ県のパキーノでとれたネロ・ダーヴォラ100%で醸されています。昔はネロダーヴォラ一筋だったですが、最近はあとの2つのエリアでフラッパートやエトナロッソを造っているようです。さて、感想です。非常に暗い色合いのルビーレッド。グラスからはムラサキの花やインク、スタンダードな香りです。口に含むとブラックベリーやブラックチェリーのコンポートやシロップ漬け、赤果実のニュアンスも感じられます。ミネラル、柔らかなスパイス、それらがミルクチョコレートの様な甘い樽香できれいに纏まっています。収穫後10年以上経ちますが、熟成の香りは殆ど感じられません。しかしながら、タンニンや酸は円やかになってきており、舌触りはとてもエレガント、今ちょうど第一次の飲み頃になってきているのではないでしょうか。
2017.02.05
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本日のワインはロッソ・デル・コンテ2011年、生産者はタスカ・ダルメリータです。シチリア州の老舗で、今ではかなり多種多様なワインを生産しているようです。普通の酒販店で売ってませんので、随分とご無沙汰していました。ネロダーヴォラ主体のようですが、その他のデータは公開されていません。さて、感想です。深く濃いルビー色、エッジは赤紫色の濃い目のグラデーション。グラスからの香りは絵具やココア、ブラックベリー。口に含むとやはりブラックベリーや干しプルーン等の押しの強い黒い果実、そしてスモーキーで、珈琲やエスプレッソの強い香り。酸味はしっかりありますが、それ以上にジャミーの半歩手前な強い果実感により、飲み進めていくうちに少し疲れてくる感じがして残念です。数年前に飲んだ2004年も90年代のそれと比べて重くなった気がしましたが、更にその要素が増している気がします。また、少し飲むのが早すぎたのかな。
2016.08.03
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本日のワインはセッラ・デッラ・コンテッサ2004年、生産者はベナンティです。シチリアの生産者でエトナワインを今の地位に引き上げた功労者ワイナリーの一つです。こちらのワインは樹齢約100年のネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カプッチョという事で、一部はピエ・フランコということでプレ・フィロキセラという事になります。さて、感想です。深いガーネット色でエッジは僅かに茶色がかっています。グラスからは絵の具やバニラの香りが漂ってきますが、若干平坦に思えます。口に含むと熟しきった又はコンポートしたプルーン、ブラックベリー等のやはり熟れた黒系果実の香りです。他にハーブ、土っぽさ、僅かに錆、そして枯葉のような熟成ニュアンスが感じられますが、酸はまだ十分に豊かで、最初の果実のうま味からフィニッシュの僅かな苦みに向けて、いい感じに収束していきます。7年位前に同じようなヴィンテージを飲んで、シチリアでパワーがありつつもこんなエレガントなワインがあるなんて、と感動した覚えがあって購入していました。久々に飲んで、エレガントではあるのだけど、随分おとなしくなったのかな、の印象でした。
2016.07.18
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本日のワインはレガレアリ・ロッソ2012年、生産者はタスカ・ダルメリータです。輸入元のエトリヴァンさんは業務用卸さんなので、あまり飲む機会のないワイナリーの一つです。リストランテあっての、というエトリヴァンさんの考え方はすごく理解できるし逆にスジが通ってて応援したい位なのですが、単純にそのワイナリーのファンなんです、飲みたいなぁと思うときに飲めないのはちょっと辛いですね。そんな人向けにWEB販売してほしいなぁ・・・と思います。さて、感想です。紅紫がかった深いルビー色。香りはアセロラ、野生のイチゴ、生のプルーンとフルーティで華やかなニュアンス全開です。個人的にはちょっと重めでジャミーなイメージを持つネロダーヴォラ主体なのですが、酸が明るくてシチリアの太陽を連想させられ、くいっくいっと美味しく飲んでしまいます!リゼルヴァ・デル・コンテ、飲みたいなぁ。
2016.05.22
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本日のワインはロゼ2014年、生産者はプラネタです。ご存知シチリアを代表するワイナリーの一つです。これからだんだんと気温が上昇するに従って、我が家では赤ワインに代わって(ちょっとだけ)需要が高まる「ロゼ」ワインです。セパージュはネロ・ダーヴォラとシラーが半分ずつとなります。さて、感想です。グレー掛かった薄めのオレンジ色。なんとなくちょっと前に和菓子屋さんの店頭を賑わしていた桜餅の色合いのような・・・。果実味はチェリー、そして杏かな。フルーティでフレッシュでミネラリー。キンキン冷やしていただいたのですが、全く飲み疲れせずあっという間に無くなってしまいました。そういう意味からも花見ワインにぴったり?かもしれません。
2016.04.29
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本日のワインはコメータ2010年です。シチリア州のワイナリー、セパージュはフィアーノ100%となります。さて、感想です。輝く黄金色。グラスからは甘い香りと木からもいだレモン等の柑橘系の香がします。口に含むとビワや杏、オレンジのマーマレード、レモンピールの果実味、あとはデイル、白胡椒など。若干の熟成にて落ち着いた分、トロピカルな要素が控えめになった感じがします。全体的に前の印象(2013.05)よりおとなしめです。これも、随分前・・・。プラネタのメンフィにあるウルモワイナリーです。こちらのワイナリーに行く途中、あまりにも道が悪かったので、石跳ねてタイヤがバースト。ホイールカバーがブドウの木の上に飛んで行ってました。(笑)この時にワイナリーでいただいたコメータ、そしてその後食事でいただいたポルトパーロのダ・ヴィットーリオでのコメータ2003が忘れられない美味しさだったです。
2016.03.27
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本日のワインはエトナロッソ2014年、生産者はテッレ・ネッレです。一時バローロボーイズで有名になったプロデューサー?マルク・デ・グラツィアさんのワイナリーのようです。セパージュはネレッロ・マスカレーゼ95%、ネレッロ・カプッチョ5%となります。5年~50年までもの樹齢のものがブレンドされているようです。さて、感想です。透明感のあるダークチェリー色。グラスからは白粉花や沈丁花等を感じさせる草花やハーブの香りがします。口に含むと、ライチ、木苺、生の桑の実やザクロなどの小さな赤い果実が中心です。他にもハーブは白胡椒や鉄、ミネラル感なども感じられ、特に灰っぽさも相まってエトナロッソらしさが感じられるワインとなっています。
2016.02.07
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本日のワインは、アッリーア・インツォリア2012年、生産者はテッレリアーデです。シチリアはメンフィにほど近い所にあるワイナリーです。プラネタのサンブーカ又はウルモワイナリーの近くですね。さて感想です。フリッザンテということで微炭酸となりますが、泡が立ったのは開栓後すこしだけです。あとはかすかなピリッとする味わいに名残を残すのみです。色合いは濃いめの輝くイエロー色。香りは黄色な花、味わいはもろハチミツレモン、あとグレープフルーツでしょうか。柑橘系の香りが清々しく、また少々の苦味が全体を引き締めています余韻はシンプルでショートなのですが、夏の飲み物には丁度良いですね。
2015.07.05
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本日のワインはカベルネ・ソーヴィニョン1997年、生産者はプラネタです。多分このワインは生産されてなくて、カベルネ・フランが30%混醸されている「ブルデーゼ」に変わっていると思います。何本かまとめて買っていたプラネタの古酒としては最後の1本でした。深い色合いのダークルビー、全体的にレンガ色かかっています。グラスからは熟したプラムの香りがぽわ~んと香ってきます。口に含むとブラックカラントを中心とした黒果実が中心で、それがいい感じにこなれているタンニンに包み込まれています。他にスパイス、少し腐葉土にサビ、そして強すぎないバニラ。残念ながらちょっとピークは過ぎてると思いますが、酸なぞはとても心地よい円やかさをきっちりキープ出来ていました。
2015.06.05
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本日のワインはエトナロッソ2013年、生産者はテッレ・ネレです。シチリア州はエトナ近郊の貴品種であるネレッロ・マスカレーゼ95%、ネレッロ・カプッチョ5%のセパージュで醸されています。ほぼ毎年飲んでいる、お気に入りのワインです。さて、感想です。透明感の高い明るめのルビー色。野イチゴやザクロ系の赤い果実味。それから、しっとりとした苔っぽい感じ、腐葉土感、スパイス等を感じます。果実味はしっかりとありますが、果実から連想される甘味や酸味は主張しすぎておらず(良い意味)、また例年の様に後味にグレープフルーツのような苦味(これも良い意味)を伴った余韻も良い感じですね。それら故に、とても食事との合わせやすさを感じます。
2015.04.16
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本日のワインはコメータ2004年、生産者はプラネタです。カンパーニャ州の土着品種のフィアーノをシチリアで栽培し、素晴らしいワインに仕上げています。初めてこのワインが造られたのは2000年。初めて飲んだのが2003年、それに感動して2004年(このワイン)からずっと買い続けていました。さて、感想です。オレンジ色の色合いが強い黄金色。グラスからは、白い花、ハーブ、シトラス、オレンジ、金柑の香り。果実味は黄桃、パイナップル等の熟れた果実。加えて蜂蜜レモン、ナッツやスパイス、ミネラル。粘度は高く、コクもあり、また果実味がいまだに十分感じられますし、酸が(円やかながら)とても際立っています。ホンの僅かな酸化のニュアンスと複雑味のみが10年熟成の月日を感じさせられますが、びっくりする程若く感じられます。2004年はあと1本、どのタイミングで飲むのがベストなのか、考えさせられます。
2015.03.18
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本日のワインはフランケッティ2005年、ワイナリーはパッソピシャーロとなります。シチリアのエトナ地区にある畑でプティ・ヴェルドー80%、チェザネーゼ・ダフィーレ20%のセパージュで醸造されています。ワイン名の通り、トスカーナのテヌータディトリノーロのオーナーであるアンドレア・フランケッティ氏のワイナリーです。ちょっと前から様々な単一畑のパッソピシャーロを出して話題となっていますね。さて、感想です。透明感のある深い色合いのガーネット色。グラスからはブラックベリーやバニラの香り。口に含むと杏、プルーン等の様々な黒果実が香りますが、干し葡萄そのもののイメージも強いです。そして、柔らかな白胡椒や鉄っぽさ、ハーブ香、カフェラテに続いていきます。完熟の果皮とその実をそのままぎゅーっと凝縮させた味わいで、その甘さはどこまでも純粋に精製された果実の甘味であり、とても気持ちの良い果皮のほろ×2苦さとなります。奥行きと立体感、凝縮、そしてそれら全てが自然さを伴っている感じがとても好きです。いや、美味しい。伝説の銘醸ワイン、チンチナートを生んだトリノーロ畑のチェザネーゼ・ダフィーレ。それを(簡単に言えば)シチリアに植え替え20%使用しているだけに、いやたった20%の混醸だけど、確かにチンチナートのニュアンスが感じられます。いつか、エトナ産のチェザネーレ・ダフィーレ100%のワインが出来るのでしょうか?なんて事を考えていると、ちょっと嬉しくなりました。
2015.01.06
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モスカート・ディ・ノート2003年、生産者はプラネタです。シチリアにあるプラネタの6つのワイナリーの内ノートやモディカの近く、ブォニヴィーニという土地で造られた100%モスカート・ビアンコのワインです。この2003年がファーストビンテージとなります。さて、感想です。イエロー、オレンジがかった琥珀色。グラスからは、甘草、デイル等のハーブ、アカシアの花の香り。口に含むと、オレンジピール、金柑、桜桃、メープルシロップ、キャラメル、そして焙煎した香り。ワイン本来の爽やかで華やかなブケと、時が育成したとても複雑なアロマが絡み合っています。また、この重厚な飲み口と甘さに負けない、しなやかな酸がとても素晴らしいです。
2014.09.14
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本日のワインはカベルネ・ソーヴィニョン2010年、生産者はテヌータ・レガレアリ、すなわちタスカ・ダルメリータです。前回の北カベに対して今回は南のカベルネ、シチリアにおける最大手(かな?)の生産者になります。さて、感想です。グラスから香ってくるのは、スパイシーな胡椒、そしてプラム。口に含んでも、やはりプラムな果実味は同様、他には黒スグリかな。クローブやシナモン、東洋系のスパイスなど主張が豊かなワインな印象。それを包み込む、ミルキーな、かつ濃厚なチョコレート。果実味は十分で酸味も強い、タンニンもしっかりしている、しっかりしすぎている。あと2年位後に放っておくのがいいように思う。あと1本は当分セラーの肥し(涙)。
2014.07.28
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本日のワインは、エトナロッソ2012年、生産者は、テッレ・ネレです。シチリア州を代表する貴品種ネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・モンテラート(カップッチョ)の混醸となります。さて、感想です。ラズベリーな小さな赤い実。そしてチェリー、杏など。白や赤な胡椒を思わせるスパイス感もいいですね。ピュアな、凝縮された果実味に加え、酸はグレープフルーツのような柑橘に少し苦味のある余韻がいい感じです。例年より少ししっかりとした骨格を感じました。今年も大変コストパフォーマンスに優れたワインでした。
2014.04.26
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本日のワインはキアンタリ・ネロ・ダーヴォラ2012年、生産者はヴェニエティ・ザブです。シチリアの生産者ですが、モンテプルチアーノダブルッツォ(アブルッツォ州)の大生産者ファルネーゼの経営となります。良くスーパーに同ワイナリーの「イル・パッソ」を見かけ一度買ったことがありますが、コスパのよいワインだった覚えがあります。さて、感想です。濃い紅紫色。グラスからはインクの香りが漂ってきます。果実味はまさにブルーベリー。そして、白胡椒に土っぽいニュアンスも持っています。初日はぺたっとした果実味なのですが、二日目以降は果実味以外の酸味・苦味が頭をもたげてきて立体感が増してきた感じです。温度はちょっと低めの方がよいかな。千円台半ばは価格相応だと思います。
2013.11.05
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本日のワインは、エトナロッソ・カルデラーラ・ソッターナ2011年、生産者はテッレ・ネレです。シチリアはエトナ火山麓のワインで、ネレッロ・マスカレーゼ98%、ネレッロ・カプッチョ2%のセパージュとなっています。今回は畑名入りのワインですが、同蔵のベースワインは、毎年ウチのコスパ大賞最有力候補の一本で二千円ちょっとながら、とても果実味豊かでかつエレガントなワインです。さて、感想です。エッジが紫かかったダークルビー。グラスからは甘草などのハーブ香が漂ってきます。口に含むと、プラムやダークチェリー等の果実味ですが、むしろ青っぽさや漢方の様なニュアンスのハーブ香を強く感じます。味わいは、やはりハーブ入りのリキュールやシェリー酒。それを非常に細やかなタンニン(特に二日目は超シルキー)がみっちりと全体を囲っています。旨み成分は十分にあるし、ワインとしての深みもあるけれど、華やかな花や果物等の果実味重視の方からすると、ちょっと方向が違うかな、と思います。
2013.09.16
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本日のワインはコメータ2010年、生産者はプラネタです。シチリアでは珍しくカンパーニャ州の土着品種であるフィアーノ100%で醸されています。りりたが大感動した2003年モノ以降、必ず毎年飲んでいる銘柄。最初の印象が強すぎたせいか、未だにそれを超える年度に出会っていません。(ちょっと寂しい)さて、感想です。グレー掛かったあかるいイエロー色。グラスからは桃や青りんご、発酵した洋ナシ、バニラ香。口に含むと更にパイナップルやライチなどの色々なトロピカルな果実が香ってきます。デイルやシダなどのハーブ、白胡椒、フィニッシュには紅茶のニュアンスがいい余韻になります。どこか燻したような風味も漂っており、強い果実味と強い柑橘系の酸味を柔らかく包み込んでいる感じがします。2010年、りりたの印象ではこの数年の中で一番いいと思います。最高だった2003年には及びませんがその次を2006年と争う位です(勝っているかも)。お勧めです。
2013.05.22
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本日のワインは、タンクレディ2007年、生産者はドンナフガータです。ネロダーヴォラ主体でカベルネ・ソーヴィニョン、若干タナが入っており、シチリアらしい構成となっています。暗く深いガーネット色。グラスからは、紫の花、絵の具やデイルのような少し青っぽいハーブ香。口に含むと、フランボワーズカシス、ブラックカラントなどの赤黒ミックスベリー、動物的な香りに土、そして乾燥ハーブ、赤と白の胡椒、やはり少し東洋系のスパイス香などです。樽香はあまり強く感じられず、果実香となじんでいる感じをうけました。複雑な香りの入り組みは結構感じられましたが、余韻はそんなに長くなく、旨味もそんなに感じない、かなり落ち着いた印象ですね。一昨年、2006年を飲んでいますが、その時の印象よりは若干タイトで酸を強く感じました。美味しさという意味では昨年に軍配が上がりますが、シチリアらしからぬ酸の出具合が面白いワインだと思いました。
2013.03.04
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本日のワインはインソリア20011年、生産者はクズマーノです。シチリアの代表的な土着品種インソリア100%です。このワインは表記がインソリア(Insolia)なんだけど、フェウド・アランチョではインツォリア(Inzolia)ドンナフガータではアンソニカ(Ansonica)と表記されている品種です。地方によって違うのかな?と思って地図を調べたら何れのワイナリーもパレルモ・アグリジェント・トラパニの三角地帯に点在、すべてシチリア西部です。でも、大阪でも北と南で風土が違うのだから、当たり前か。さて、感想です。淡い色合いのストローイエロー。ニュアンスとしては、みかん、レモンの果実味です。オイリーさもあるけれど比較的さくっとしていて飲みやすい感じです。口に含むとふわっと立つ熟した果実の香りと柑橘系の酸、そしてその皮のような軽い苦みが心地よいです。やはりイタリアンの前菜系に合わせやすく、魚介のマリネ(イタリアらしく蛸なども)・カルパッチョなど。セコンドでも白身魚のポアレや魚介のフリットとの相性はとても良いと思います。ところで、このワインのキャップはご覧のとおりガラスキャップ。ブショネ防止に、そして環境対策として有効なので、もっと増えたらいいのにな。
2013.01.17
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本日のワインはレガレアリロッソ2008年、生産者はタスカ・ダルメリータです。シチリアの老舗であり、代表的なワイナリーの一つです。セパージュはHPによるとネロ・ダーヴォラ。でも、購入先のHPをみるとペコリーネも入っているようですし、私の記憶でも少なくとも90年代はペコリーネとの混醸でした。さて、感想です。暗く落ち着いた色合いのルビーレッド。香りはバニラ、ナツメグのようなスパイシーな香り。果実味は干しプルーンやワイルドブルベリーを感じます。他にはやはりスパイシー感、少し土っぽさ。飲んだ第一印象は「ジューシー」で「汁だく」。少しペタッとした濃厚さも感じますが、柑橘系の酸の存在感があるのとタンニンもそこそこしっかりしているのでそれなりにバランスが取れている感じです。二千円切ってたら文句はないけれど、ちょっとオーバーするので若干の複雑さが欲しいかな。このレガレアリロッソ、表立って購入できるのは恵比寿の某店のみ。なんでだろ?
2013.01.12
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本日のワインはピノネロ2008年、生産者はクズマーノです。さて、感想です。透明感のあるが暗めのガーネット色。スワリングすると全体的に茶色がかって見える。グラスからは、ラズベリー、ぐみ、薔薇、ハーブ、そしてバニラ。口に含んでも同様ですが、よりスパイシーな複雑さが感じられます。熟した果実感をもっており、酸はかなり強めだけど、サンジョベーゼのように垂直にそびえる酸ではなく、横に広がるタイプです。また、タンニンも重くはないけれど存在感は十分あります。全体的に繊細なタイプではなくガシッとしたピノで、そういう意味ではシチリアっぽいか。
2012.12.06
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本日のワインはリベカ2005年、生産者はフィリアートです。このリベカ、カベルネ・メルロのカメロット、ネロダーヴォラ100%のアルモニウムとでフィリアート社の赤ワイン3本柱なのですが、二本でのメジャー度では一歩両者に譲っていました。ところが2009年は、従来のネロダーヴォラ主体+ペリコーネから、なんとペリコーネ100%にセパージュが変更され、ルカマローニで98点もの高得点をマークしています(2007も98点)。この2005は従来セパージュとなっていますが、○ルディにてアンダー1500円で販売されていましたのでしっかり3本購入しました。さて、感想です。非常に深みのあるルビー色。蛍光灯に翳しても殆ど光が届いてきません。グラスからは、エスプレッソ、絵の具、ブラックベリー等の強い芳香。口に含むとプルーンやブラックベリーのコンポート、強いスパイス感、ココアやカフェラテが香ってきます。酸、タンニン、果実味のどの要素も非常に強いのですが、それでもまとまってきた感、どこか落ち着きが見られるのは、出荷後4年の年月がそうさせているのでしょう。大変お買得なワインで、倍の価格でも納得できる旨さを持っていると思います。シチリアの地葡萄、90から00年代はネロダーヴォラが注目を集め、10年代はネレッロ・マスカレーゼが脚光を浴びています。さて、次代のスター地葡萄はペリコーネだったりして・・・。
2012.10.09
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本日のワインはメルロ1997年、生産者はプラネタです。今更説明するまでもない、シチリアを代表する生産者ですが、現在ネレッロ・マスカレーゼやネロ・ダーヴォラ等の土着品種が脚光を浴びているシチリアにおいては、国際品種が中心のプラネタはちょっと陰が薄くなっているような気がします。さて、感想です。深みのあるガーネット色。グラスからは生のプルーンやクミン等の東洋系スパイスの香りがしますが、あまり強くはありません。口に含むと、煮詰めた(やはり)プルーンやぐみ、石榴のような仄かな野趣。熟成香としては土や枯葉のニュアンス。タンニンは細かく分解されているような感じで渋みというよりはむしろ旨みを感じます。対して酸は非常にしっかりしており、レモンやグレープフルーツ等の時が経っても変わり難い要素を感じます。香りも含めて若さと古さが混じり合わず、二層になったように同居している印象を受けました。
2012.09.13
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本日のワインは、パッソピシャーロ2009年、生産者はワイン名と同じパッソピシャーロです。トスカーナの超有名ワイナリーであるテヌータ・ディ・トリノーロ率いるアンドレア・フランケッティさんのシチリア・エトナにおけるワイナリーです。おそらく、ネレッロ・マスカレーゼ100%です。最近では、単一畑モノが4種出ていますが、飲んでいません。古木の生えていた荒畑を整備するのは大変だったかもしれませんが、いかんせんちっと高すぎる。トリノーロのクーポレでも十分に満足している舌ですから、これでいいです(笑)。さて、感想です。透明度が高いが暗い色調のルビーレッド。グラスからは、甘草やハイビスカスの花のような香り。口に含むと、フランボワーズ、プルーン、そしてアメリカンチェリーの果実味。赤い胡椒とエスニックなスパイス感がいいアクセントになっています。舌の上に一滴のせると、甘さがじんわり染みとおっていく程に熟れ感のある果実。でもそれだけでは、下手をするとエレガンスの反対側に飛んでいってします。このワインにエレガントさを与えているのは、細やかなタンニンとなんといってもチャーミングながらしっかりとした酸を併せ持っているからだと思います。単純にコスパだけならテッレ・ネレのコレですが、三千円台の前半だと、十分に飲む価値はあると思います。
2012.02.23
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本日のワインはコメータ2008年、生産者はプラネタです。カンパーニャ州の土着品種であるフィアーノ100%。2000年の初ヴィンテージ以来、ガンベロロッソのトレ・ビッキエーリの常連になっています。またりりた自身にしても、2001年を初めて飲んで以来、すべてのヴィンテージを飲んでいる数少ないワインです。さて、感想です。グレー掛かった落ち着いた色合いの黄金色。グラスからは、金柑、ビワ、黄色の花の香り。口に含むと、パイナップルの様な南国の果実、みかん、熟した西洋なし、そしてハチミツの香り。オイリーさと「フィアーノ」種の名前由来である蜜の甘さも結構あるのですが、きちっと酸味と苦味を伴っており、いい感じでコメータが表現されていると思います。でも、残念ながら(りりたの中では)2001や2007の領域までは至っていません。あの2001年の衝撃的な味わいを求めて、コメータを毎年毎年飲んでいるのですが、なかなか「当たり」ませんね~。
2012.01.19
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本日のワインは、エトナ・ロッソ2010、生産者はテッレ・ネッレです。「シチリアといえば、濃厚な果実味のネロ・ダーヴォラ」であったのはひと昔前。今は、エレガントで華やかな果実味が魅力のネレッロ・マスカレーゼ(多分ほとんどがエトナ・ロッソ)が注目を浴びています。正直、高っか~!なワインもありますが、3~4千円以内でびっくりする位美味しいワインがあります。さて、感想です。暗めだが、透明度の高いルビー色。グラスから零れてくるのは、アセロラ、野いちご、そしてビオっぽいハーブ香。口に含むと、フランボワーズ、石榴、さくらんぼ等の小さな果実のミックスベリー。他には漢方薬のようなハーブ香、赤胡椒などのスパイス感があります。必要な要素をすべて押さえながら、派手すぎず、重すぎないピノ・ノワール的なニュアンスをもつこのワイン、フランス音痴な私にはブルゴーニュと比べてどうよ?な知識は持ち合わせていませんが、二千円ちょっとでこの品質は、私には十分すぎます。
2011.10.19
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本日のワインは、サイア2006年、生産者はフェウド・マッカリです。スーパータスカン・オレーノやクロニョーロで名高いテヌータ・セッテ・ポンティがシチリアの南の端っこ、シラクサ県のノートに起こしたワイナリーです。シチリアの代表的な地葡萄のひとつであるネロ・ダーヴォラにこだわり、ベースラインの「レ・ノート(シラーをちょこっと)」と「レ・ノート・ロゼ」、スタンダードラインな本「サイア」、そしてフラッグシップの「マハリス(+カベソとシラー)」を生産しています。さて、感想です。深いダークルビー色。グラスからはスパイス、プルーン、そしてカカオの香り。口に含むと、アメリカンチェリー、プルーンや黒スグリな黒果実、墨汁、混合スパイスにチョコレート。フルボディで非常な濃厚感と強いタンニンを持っていますが、滑らかなテクスチャと一体感のある酸味のおかげで単調ではない、いい感じにまとまっています。ネロダーヴォラらしいネロダーヴォラだと思います。最適温度は16~17℃、肉料理に合わせるとよいでしょう。購入価格2千円台前半は十分出す価値はあります。
2011.07.30
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本日のワインは、インソリア・カーゼ・イビディーニ2009年、生産者はヴァッレ・デッラカーテです。この生産者は比較的低価格で、コスパの高いワインを多く算出していますが、こちらは一番低価格のラインです。インソリア(インツォリアとも呼ばれます)100%。さて、感想です。薄めのストロー色、少し灰色がかっている。グラスからは黄色い花やハーブの香り。口に含むと、青りんご、はちみつレモン、ラムネ菓子。酸は活き活き、オイリーさもあり、1,180円にしては確りとした骨格を持っている。魚介系との相性はいいと思うが、シチリア産らしく蛸のカルパッチョなどマリネした料理全般に特に合いそう。
2011.05.02
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本日のワインは、コメータ2005年、生産者はプラネタです。調べてみると、3年前に一度、飲んでますね。コメータは思い入れのあるワインで、2003年を初めて飲んで気に入り、2004年からすべてのビンテージを購入しています。とりあえず一本づつ以上は残しているので、何時か垂直大会をやりたいなぁ。品種はフィアーノ100%です。さて、感想です。黄金糖のような琥珀がかった黄金色。グラスからは、アカシアの花、熟れた桜桃、洋ナシやフィリピンマンゴーのような柔らかく華やかな香り。口に含むと、琵琶や干し杏、杏仁。オイリーで粘度が高く、非常にまったりとしており、重みさえ感じます(エチケッタ表記は14度)が、みかんの様な酸がよく伸びていてバランスは悪くないです。また、僅かに酸化のニュアンスが感じられるが、蜜蝋のようなイメージをも感じ、まずまずの熟成をしているな、と思います。
2011.04.10
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本日のワインは、カベルネ・ソーヴィニョン”ラズーラ”2007年、生産者はマッジォ・ヴィーニです。このワインについての情報は殆どありません。シチリア州はラグーサ県にあるコムーネに所在。ビオ農業、カベルネ・ソーヴィニョン100%、輸入元は「日食(HPに情報なし)」、阪神百貨店の処分セールで1,480円・・・・・これ位です。さて、感想です。非常に濃いガーネット色。グラスからは、白い花、カカオやオリエンタルスパイスなどが強く香ります。口に含むとダークチェリーのコンポート、カフェ・ラテ、アニス、白胡椒など。暖かみのある(良い意味での)パウダリーなタンニン、しっかりとした下支え感のある酸、自然な熟れ感を感じる果実味を持っています。ビオ生産者だけど、還元臭などのビオ臭さは皆無で、果実味のストレートさがそれを表現しています。品種は違うけどクエルチャベッラみたいなストレート感をもっており、濃いめだけど重さを感じさせない開放感を持っています。魚のバターソテーや肉類全般を中心に食事には合わせやすいワインです。価格的には2,000円オーバー位の味わいがあるかも。オススメです。見つけたら、是非買ってみてください。
2011.03.05
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本日のワインは、エトナ・ロッソ2009年、生産者はテッレ・ネレです。セパージュはネレッロ・マスカレーゼ98%、ネレッロ・カプッチョ2%です。テッレ(TERRE)=「土地や土」の女性名詞・複数形、ネレ(NERE)=「黒い(NERO)」の女性名詞変化だそうで、「黒い土地(土壌)」の意。活火山であるエトナ山麓にあるワイナリーらしい命名ですね。さて、感想です。赤紫の要素を持つ、透明感のあるガーネット色。沈丁花やくちなしのような芳香木系の白い花の香り、すこしパウダリーさも感じます。口に含むと、フランボワーズやチェリー等の赤い小さな果実。果実味はすこし強めですが、アクセントとして赤いスパイスやちょっと木質なニュアンス、そしてグレープフルーツ系の素晴らしい酸がエレガントさとしっかり感を両立させています。ピノ・メルロっぽい良品で、購入価格2,180円は安いと思います。おすすめ。
2011.01.06
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本日のワインはミッレ・エ・ウナ・ノッテ1997年、生産者はドンナフガータです。ネロ・ダーヴォラ主体(2006年では90%、他は土着品種)となります。ワイン名は「千夜一夜」の意ですが、この他にも「シェエラザーデ」のようなアラビアン・ナイト風、「ベン・リエ(風の子)」「カビール(偉大な人)」の様なアラビア語から来た名前のワインを生産しています。エチケッタもどことなくアラビア風で、イスラム文化と深く関わりのあるシチリアらしいワインですね。さて、感想です。茶色掛かった深いガーネット色で透明感があります。グラスからは絵の具やボールペンのような強い香り。果実味はブラックカラント、ドライ・ワイルドブルーベリーなど。淡いピンクの胡椒や柔らかなバニラ香がエレガンスさを演出しています。酸味・苦味・甘み・旨味のバランスと、それらのフィニッシュへのグラデーションは大変素晴らしいですが、残念ながらスケールの大きさはあまり感じません。第一次のピークを過ぎ、これから枯れ感が素晴らしくなる第二次への中間的な印象です。もう一本は暫く寝かしてみます。
2010.10.31
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本日のワインは、サンタ・チェチリア2001年、生産者はプラネタです。ネロ・ダーヴォラ100%。最近はエトナ・ロッソ人気?か「ネレッロ・マスカレーゼ」に注目が集まっていますが、この「ネロ・ダーヴォラ」もなかなかにエレガントなものも出始めています。シチリアワイン全体的に「洗練」されてきた、ような気がします。が・・・。さて、感想です。エッジがレンガ色掛かったガーネット色。グラスからは紫の花、少し枯れかかったローズやポプリ等が香ってきます。口に含むと、ブルーベリーやアセロラ、プルーン、石榴等の果実香。赤錆とちょっと古びたインク、スパイスにヴァニラ。ハーブ、土やキノコといった熟成香も出てきてます。全体を支配するのがオレンジのような酸味。それに寄り添うようにして、粒子が僅かに粗いけど暖かみのあるタンニンが続きます。旨味もしっかりあります。「洗練」ではない、けど昔ながらの厚みと複雑さを併せ持つ美味しいワインです。
2010.08.26
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本日のワインは、エトナ・ロッソ・ヴィーニャ・グアルディオーラ2007年、生産者はテッレ・ネレです。ネレッロ・マスカレーゼ98%、ネレッロ・カプッチョ2%です。シチリアのエトナ山(活火山!)は標高3326M、このグアルディオーラ畑はその800M~900Mあたりにあるそうで収穫、大変そう。生産者はそれだけエトナのポテンシャルに惚れこんでいるのでしょうね。さて、感想です。紫がかったダークチェリー色。香りは赤系が中心のミックスベリージャム、インク、赤胡椒など。果実のニュアンスは先のハウナーのイエラに似ています。イエラはカラブレーゼ(ネロ・ダーヴォラ)、アリカンテ、ノチェラと全くセパージュが異なっているのですが・・・。こちらのワインのいい所は、酸とミネラルさ加減がピシッと決まっていて、「甘み」の独走を許していない所でしょうか。そして全体的にエレガントさがありました。価格3980円は納得。
2010.07.18
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本日のワインは、イエラ2008年、生産者はカルロ・ハウナーでシチリアのリーパリ諸島にワイナリがあります。フルーツ爆弾大好きルイージ・ヴェロネッリが「このワインに出会えて神に感謝している。」と言ったとのキャッチフレーズで思わずポチ、です。セパージュは、カラブレーゼ(ネロ・ダーヴィラ)、アリカンテ、ノチェラと当然シチリア色。別の輸入元の資料にはカラブレーゼ、サンジョヴェーゼ、コリント・ネロとあります。さて、感想です。濃い青紫色。エッジは鮮やかな明紫。グラスからはちょっと生ぐさビオの香り。口に含むとインク、赤すぐり、赤や白の胡椒とミルク珈琲。第一印象が「甘っ」、過熟感があります。酸は割といい感じなのですが、甘さが口に残りすこし飲み疲れます。濃縮・過熟葡萄エキスを添加したボジョレーな印象でしょうか。特徴のあるワインで、この過熟感が好きな人もいるのでしょうが、私はチト苦手です(というかそんな年になってきました)。
2010.07.01
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本日のワインは、タンクレディ2006年、生産者はドンナフガータです。シチリアのワイナリーらしく、赤のラインナップは、ネロ・ダーヴォラをベースに他の品種を混ぜた5種類あり、このタンクレディ2006のセパージュはネロ・ダーヴォラ70%、カベルネ・ソーヴィニョン30%。好きなワインなので、過去に何度か飲んでますが、このブログ開設後では2000年のマグナムの記録が残っています。さて、感想です。赤紫がかった暗いルビー色。少々グラスを傾けても向こうが見えません。グラスから零れてくるのは紫の花、密度濃い系の甘い香り。口に含んでみると、野生のカシス、赤い小さな果実、ミルク、ロースト香、インク、シナモン、丁子などの東洋系のスパイス香。ヴィンテージが若いので、前回よりアクの強さを感じますが、厚みのある果実味とがっしりタンニン、瑞々しくも全体をキチッと締める酸が素晴らしいです。飲み頃としては少し早めかもしれませんが、充分美味しく頂きました。友人Sよ、ご馳走さまでした。
2010.03.21
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さて、二次会の終盤にこの「オーロ・ディ・ドーラ」という名前のドルチェワインを開栓。しかし、会はまもなく終わりを迎え、嬉しいことに残念なことに半分以上が残ってしまいました。このワイン、シチリアの西端の南方、マツァーラ・デル・ヴァッロというコムーネで造られています。地図上では、パッシートで有名なパンテレッリア島に最も近い港町のように見えます。セパージュはグリッロ100%、マルサラ酒に使われることで有名なシチリアの地元品種です。さて、感想です。若干オレンジがかった薄い琥珀色。グラスからマスカット、みかん、柑橘系のクリーンな香りが零れます。飲むとやっぱり「みかん」、僅かに甘草や薄荷、そしてシトラス。フィニッシュの苦味はオレンジの皮かな。液体がとろとろと舌にまとわり付いてはすっと離れていく感じ。甘いのに飲み飽きしません。パッシート・ディ・パンテレッリアでは、ドンナフガータのベン・リエが有名ですが、それに比べ、香り・味わいともに上品な印象を受けました。もうちょっと調べてみると、このワインはパッシートとして紹介されていることが多いですが、厳密には”パッシートかつ貴腐”です。陰干しではなく、樹についたまま萎びさせ、手摘みしたものに「ボトリティス・シネレア菌」を付着させて造られています。この上品さの一因はその造りかたにあるのかな。これにて、ぷちワイン会の後日テイスティングも終了。今回のワイン会に素晴らしいワインを持ち寄ってくれた、そして楽しい時間を共有したsaluvi2002さん、kaoritalyさん、にしのさん。SpecialThanksでした!
2010.02.23
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本日のワインは、ロッソ・イブレオ2007、今やシチリアで最も輝いているワイナリの一角であるグルフィ社の赤のベースワインです。この生産者の特徴は赤はエトナ・ロッソとチェラスオーロ・ディ・ヴィットーリアDOCGを除く6種類の赤をすべてシチリアの土着品種である「ネロ・ダーヴォラ100%」で造っているところ。シチリアのテロワールにとことんこだわってる生産者ですね。さて、感想です。香りはプラム、黒すぐり、そして熟した洋ナシやプラムのフレッシュ感も。タンニンは強めだけど非常におおらか、酸もキレイで旨みもしっかり。だから、濃厚でちょっち単調な所を持ちながらも飲み飽きしないのでしょう。食事との相性もいいと思います。白身の肉か、サカナの場合はマリネとかではなくトマト系の煮込み、又はポアレしたものをバルサミコソースで。2000+α円のパフォーマンスは充分!
2009.09.08
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本日のワインはコメータ2006、「彗星」という名前の芳香の豊かなシチリア・ワインです。先日飲んだ2007年がすごく美味しかったので、続けて2006を。さて、感想です。色合いは2007と同じ。香りもほぼ同じ、レモネード、蜂蜜、パイナップルやデイル等のハーブ、スパイス香。あと、懐かしいところで黄金糖(笑)。飲み始めは、酸がすこし強く感じられます。2007の乳酸的なものではなく、とんがった酸。時間が経つにつれて、柑橘感、果皮のニュアンスが強まってきます。残念ながら終始なにかの要素が強く、バランスは2007に遠く及びません。すごくコメータ的なワインではあるけれど、2007の方が今飲むべきワインだったかと。
2009.08.22
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本日のワインはコメータ2007、生産者はシチリアの中堅どころのひとつプラネタです。カンパーニャの土着品種であるフィアーノをシチリアにて栽培・醸造しています。このコメータ、実は我が家の定番で、01(マグナム)と03、04、05と飲んでいますが近年の出来にはちょっと不満足。この度、久々に07を開けてみました。さて、感想です。少し暗めの黄金色。透明感があります。一口飲んで、美味い!香りはレモネード、白い花、蜂蜜、パイナップル、デイル。瑞々しい、そして熟れた果実の暖かみ、オイリーさと乳酸、そしてフィニッシュに感じるピンクグレープフルーツの苦味の味わい、素晴らしいバランスです。これはコメータとしては久々のヒットです。5千円程度しますが、07は買い!と思います。次回、調子に乗って2006を開けます。どうだろうにゃぁ?
2009.08.17
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本日のワインはセッラ・デッラ・コンテッサ2004、生産者はベナンティです。ネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カップッチョの混譲。2007年の9月に2001を飲んでますが、その時は過去に飲んだシチリアワインのベスト3に入る程、美味しく感じました。2004年も当然、期待してしまいます。さて感想です。茶と赤紫が混在している暗めのルビー色。僅かに炭酸、温度管理?ラシーヌなんだけど。香りはプルーンや黒スグリなどの黒果実王道系。タラゴン系のハーブ、白胡椒、と珈琲。タンニンは柔らかくこなれており旨みも充分。ただ、過熟気味の甘みに酸がついていけてない。結果、飲み始めから美味しいのだけれど、すこし単調。また、2001には存在していた気品みたいなものが少し足りない気がします。強すぎた期待感は別として、5千円オーバーのワインとしても残念な結果になってしまいました。
2009.08.13
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本日のワインはタンクレディ2000マグナム、生産者はシチリアのドンナフガータ。ネロ・ダーヴォラとカベルネ・ソーヴィニョンの混譲です。3年前位に購入、セラーに入れきれず木箱入りのまま室内に放置していたものです。果たして飲めるか!?さて、感想です。向こうが見えない暗いガーネット。エッジが僅かに赤っぽく色合いからは熟成は殆ど感じられません。開栓直後から甘い香り。ココアやミルクチョコレート、ヨード、インク、黒い果実、腐葉土など。純粋に果実を煮詰めたような凝縮感に加え、下支え感のある酸味とフィニッシュの苦味がなかなかいいです。美味しい、と素直に思える状態でした。しかし個人的にはすこしまとまりすぎな印象。開栓したての、そのワインのもつ色々な要素がせめぎ合っている感じを味わうのが好きなのです。ただ私の乏しい経験ではこれが放置プレイによるものかどうか、判りません。あと、2日目はバランスはいまひとつ。落ちが早かったような気がします。
2009.07.21
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本日のワインはシェラザーデ2007、生産者は今やシチリアを代表するワイナリになったドンナフガータです。シチリアらしくアラビア風の名前のワインが多い同社ですが、このワインも千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)のヒロインの名前です。ネロ・ダーヴォラ50%、シラー50%という珍しいセパージュ。さて、感想です。香りは赤と黒のミックスバスケット。柔らかなクミンやターメリックのような混合スパイス香。鉱石感の向こうから旨みが見え隠れしています。特筆すべきは、ふうゎっと口に入ってフッと去る、飲み口の柔らかさ。シラー=濃厚的なイメージがまったく当てはまりません。それでいて余韻は結構長く楽しめます。ただし、果実味を飾らずストレート勝負!なのでちょっとパンチに欠けるのが難点。あと、温度は若干低目がいいです。これで2300~400円ならベストなんだけど500円高い印象です。
2009.05.22
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本日のワインはポッジォ・ヴィディーニ・ネロ・ダーヴォラ2006。生産者はヴァッレ・デラカーテ、ネロ・ダーヴォラ100%で造られています。同社の一番の普及ライン。ひょっとして、ネロ・ダーヴォラ主体の傑作「タネ」の選別外ブドウ使っているかも?ということで楽しみです。さて、感想です。紅がかった暗めのルビー色。柔らかな花の香り。それから思い切りフランボワーズ。ざくろや干しぶどうなどの赤い果実。表面的な香りはすこしソレっぽさもあるが、思いっきりライト~ミディアムボディで、タネが持つ濃い中の清涼感や薬味・スパイス感などの複雑さ、奥行き感がありません。価格が1/4以下なのでしょうがない(笑)。温度が上がるとすこしダレてくるので低めで供すが吉。価格並。
2009.05.19
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本日のワインは、カベルネ・ソーヴィニョン1997、生産者はプラネタです。11月のサンタ・チェチリア(ネロ・ダーヴォラ)、メルロに続いてのプラネタ古酒が2500円!大丈夫か!?の3回目、最終回(笑)です。今までの結果は、サンタ・チェチリア98「△」、メルロ97「◎」でした。さて、感想です。色調は光の透らない程の濃いルビー色、エッジがすこしレンガ色がかっています。香りは黒スグリ、インク、煮込んだプルーン、ドライフラワー、丁子、コーヒー、バニラなど。タンニンは完全に溶け込んでいますが存在感は十分、また、酸は目立たないけれどこれまた必要量は存在しています。開栓後1時間余りでとてもいいバランスになってきました。先のクリーミーな柔らかな旨さをもつメルロに対し、溶け込んでいるとはいえタンニンの質が男性的で、スパイス香による押しの強さを持ち合わせているように感じます。あとは好みの問題(私はメルロかな)だと思いますが、私にとって結果は「◎」、大満足でした。
2009.01.05
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