趣味暴走爆発の間

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感謝[シリアス]

◎主な登場人物紹介◎
→朽木 亜呼 (クチキ アコ)  高校3年生
→高遠 佑弥 (タカトオ ユウヤ)高校3年生


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君のおかげで、今、僕はココにいる・・・。


*感 謝*




某日 PM1:00

「ねぇ、聞いたぁ??ここ最近、ロングヘアーの子が次々と襲われてるんだってぇ。」
「らしぃよねぇー。ってか、怖すぎでしょ。まぁ、私はショートだから♪」
「ロングヘアーっていったら・・・朽木さんとか危険じゃない??」
「あぁ、あの超美人さんね。綺麗なロングヘアーだもんねぇ。。。」

最近多発している、ロングヘアーの女性ばかりを狙った傷害事件の話。
『朽木さんとか、危険じゃない??』
この言葉が、1人の男子生徒の頭に妙に響いた。

--高遠佑弥。先ほどの話にも出てきた、『朽木さん』の恋人である。
--朽木亜呼。美しいロングヘアーと美しい容姿の持ち主。
2人は、付き合い始めて今日で1年。1周年記念ということで、今日は一緒に帰る約束をしていた。(といっても、ほぼ毎日帰っている。)
2人の仲は、周りが認めるほどである。
そんな2人に、この後、悲劇が待っていようとは誰も予想しなかった。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

PM5:00

校門では1人、女子生徒が待っていた。そう、彼女が朽木亜呼。
美しいロングヘアーをなびかせ、大好きな人を待っている。その美しさん、誰もが振り返るほどである。

「ごめんっ、亜呼。担任に捕まってさ・・・」
「全然ヘーキっっvvさぁっ、帰ろっ♪」

2人は帰路を歩き始めた。

「早いもんだねー、付き合って、もぅ1年かぁ。」
「本当、早いよなぁ~。」
「ねぇ、佑弥??このまま、ずぅっっとソバにいてよ??v」
「当たり前だろ、バーカ」

・・・こんな甘い会話を楽しんでいる内に、いつのまにか別れ道に差し掛かっていた。
この別れ道、右を行けば佑弥の家。左を行けば、亜呼の家なのだ。

「今日は最後まで送りますよ、お姫様(笑)」
「お姫様って、佑弥おっかしぃ~♪・・・もう、ありがと///」

PM5:56

2人は亜呼の家の前についた。

「ありがと、佑弥。嬉しかったvじゃぁ、また明日ねっ!!」
「亜呼っ!!・・・これ、記念にな。じゃぁ、また明日っ!!」

佑弥はある箱を渡し、走り去った。

ガサゴソ・・・・・こ、これ!!

中に入っていた物、それは・・・指輪だった。
亜呼は嬉しくなり、もう1度お礼を言おうと佑弥を追いかけるため走り出した。
が、その時・・・

ザッ----------------------

亜呼は鈍い音と共に、その場に倒れた。誰かが走り去る音がする。
(コレハ、ジブンノ、【チ】ノニオイ???)
あまりの痛みと息苦しさに、亜呼は助けを呼ぶこともできず静かに目を閉じた。
・・・通行人に発見され、救急車で搬送されたのはそれから5分後のPM6:01である。


---PM11:00

【亜呼、起きてるかー??(笑)本当にこの1年、あっという間だったよな。
 俺はこれからもお前のソバにいてやるからな!!(笑)じゃぁ、また明日。おやすみ。】
佑弥はメールが送信完了したのを確認し、眠りについた。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

翌朝 AM8:45

佑弥は担任の口から、信じられないことを耳にした。

「みなさんに、悲しいお話があります。
 昨日の6時頃、隣のクラスの朽木亜呼さんが、例の事件に巻き込まれ亡くなりました。」

ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・・・
確かに、朝から亜呼を見かけなかったが・・・昨日・・・あんなに元気だったじゃないか・・・
そういえば・・・メールの返事も・・・来てない・・・で、でも・・・
佑弥は、その場に倒れこんだ。

意識を取り戻した佑弥は、何とか亜呼の告別式に間に合った。周囲の人々は皆、泣いている。
佑弥は、箱の中を恐る恐るのぞいた。。。
--どうか、亜呼じゃありませんように・・・どうか・・・
しかし、箱の中にいたのは・・・紛れもなく、亜呼だった。
「おい、亜呼・・・何寝てんだよ・・・目、覚ませよ・・・なぁ、亜呼・・・」
佑弥はそっと、亜子の頬に触れた。
--ぞくっ・・・亜呼の頬は予想以上に冷たく、嫌でも『死んだ』ということが分かった。
しかし、眠っている亜呼は、それでもやはり美しく、今にも目覚めるのではないかと思うほど・・・。
もちろん、そんなことはないのだが・・・・・。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

3日後 PM8:30

亜呼の告別式が終わって3日後。佑弥は1人自宅のマンションの屋上へと向かった。
目には生気が伺えず、体も恐ろしく痩せていた。
まるで、死神にでも取り付かれたようだった・・・。

佑弥は屋上に辿りつき、下を見下ろした。
さすがは12階建てマンション。屋上と地上までの距離はかなりあった。
佑弥は、何のためらいもなく柵を乗り越えようとした。
その時・・・・・・・・

『だめだよ、佑弥。アナタは、死んじゃダメ。』

ふと、誰かの声がした。振り返るとそこには・・・亜呼がいた。

「あ・・・亜呼!?!?」
『ダメじゃない、佑弥。自ら命を捨てようとするなんて。佑弥らしくないよ。』
「あ・・・亜呼・・・亜呼・・・」

亜呼はにっこり、微笑んだ。

『佑弥・・・ありがと、指輪。本当に嬉しかった。
 あの後、お礼が言いたくて佑弥を追いかけたんだけど・・・ダメだった。はは・・・。
 でもね、私短かったけどすごくイイ時間を過ごせたと思うの。
 佑弥を愛して・・・本当に好きで・・・。ここまで、人が人を愛するなんて珍しいことだと思うの。
 でもね、佑弥、あなたには死んだ私のことなんか忘れて違う人と幸せになってほしい。それが、私の願いなの。』
「亜呼・・・ありがとうな・・。後から聞いたんだけど・・・指輪、ずっと握っててくれたんだってな。
 ・・その・・・や・・・やられた時も・・・搬送された時・・・も・・・。
 お前を好きで本当に良かっ・・・た・・・本当・・・に・・・ありがと・・・う・・・」
『うん・・・佑弥、頑張ってね。上から見守ってるから。いつか、私も生まれ変わるから。』
「うん・・・逢いにきてくれて・・・止めてくれてあり・・・がとう。俺、亜呼の分も生きるから・・・」
『ありがと、佑弥・・・約束ねっ!!』

その時っ・・・・・
パァーーーーーーーーーーーーッッ

突然、亜呼の体が輝き始めた。

『あぁ・・・もう時間がないや。行かなきゃ・・・。
 本当にありがと・・・佑弥のこと、絶対忘れないからね・・・。』
「亜呼・・・亜呼・・・好きだ・・・好きだよ・・・だから・・・行かないでくれっ・・・」

そう言いながら、佑弥は亜呼を抱きしめた。
・・・が、その時すでに亜呼の姿はなかった。。。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

10年後 某日 AM7:00

「パパァーっ!!おはよぉー!!!」
「あぁ、おはよう。なんだ、今日は早起きだな。」
「うん!!だってね、今日は遠足なんだよぉ♪」
「はははっ、良かったな。ほら、早く仕度しておいで、亜呼。」
「はぁーいっ♪ママー、あの服出してぇ~♪」
「はいはい・・・ちょっと、待ってね・・・。」

高遠佑弥、某中学校教師。
5年前、大学からの付き合いの女性と結婚。娘1人。

亜呼、俺ちゃんと頑張ってるよ。生きられなかった、お前の分も。
今、俺は違う女性と結婚している。
でもな、亜呼・・・前のことを忘れた日はないよ。
だから、子供にも【亜呼】ってつけたんだ。お前のように、素晴らしい人間になるように・・・。
あれから何度も死のうと思った。けれどもその度に、あの日の亜呼の言葉を思い出して・・・。
亜呼があの日、最後に逢いに来てくれたおかげで、今俺はここにいるんだ。
ありがとうな・・・亜呼。
亜呼が生まれ変わったら、友達になろうな。
待ってるからな・・・・・。ありがとう、亜呼。

「あなたー、学校行く時間よー!!」
「あぁ、ありがとう・・・行ってくるよ。」
「いってらっしゃい、パパvv」
「行ってくるよ、亜呼。」

---こうして俺は、今日もまた1歩踏み出す。。。


                              *fin*

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  :あとがき:
    はい、また暗い系(!?)出来ました。
    ハッピーエンドではないですよね、確実に・・・。うん。
    次作は頑張って、ハッピーエンド作ろうかと・・・(不可能に近い)








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