趣味暴走爆発の間

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堕天使:九



堕天使:九






「・・・で、結局あの子は何なの?」

開口1番、星ニが僕に尋ねた。

「うーん・・・何か記憶喪失みたいなんだよね。
 親いないらしいし、家分からないし。でも、名前は分かるみたい。エルちゃんだって。」
「エルぅ!?変わった名前だなぁ。」
「でしょ。でもね、声とか目とか・・・可愛かったよ。本当に・・・。」
「・・・・・椋、お前ダイジョウブか!?」
「何言ってんのさ、僕は何ともないよ。大丈夫じゃないのは、エルちゃんの方さ。」
「・・・ならイイけど。(明らかに変じゃん。エルちゃん、エルちゃんて・・・。)」

昨夜、突然僕らの目の前に現れた少女。
名前はエルとかいうらしく、家、両親は不明。
何もかも謎な子だけど・・・容姿はずば抜けて美しい。
人に興味を持たない僕を、ここまで惹き付けるなんて・・・大した子だな。


その日の夕方頃、エキルは目を覚ました。
ベッドの横にあった椅子には、綺麗に整った字体で
≪少し大きいかもしれないけれど、服はコレを着ていいよ。≫
その文を読み、エキルはハッとした。
長い道を心身ともに限界になりながら歩いてきた自分の服は、哀れなほどボロボロになっていた。
椋が置いていったらしき服を着る。少し大きめのTシャツ。丈は、エキルの膝くらいまであった。
大きい服を着たエキルは、階段を降り、自分が倒れていたらしいリビングの前に、暫く突っ立っていた。
(普通にしてればイイんだ。バレることのないように・・・。)
そして、静かにドアを開けた。
ドアを開けると、ソファに座っている椋とキッチンで料理している男がこちらを見た。

「あぁ、エルちゃん。おはよう、よく眠れた?」
「あ・・・はい、おかげさまで・・・。」
「そう、良かった。・・・やっぱり服はかなり大きかったみたいだね。
 あ!!紹介するね、この家に一緒に住んでる星ニ。この家の・・・居候って奴かな(笑)」
「ヨロシク、エルチャン・・・(棒読み&疑いの目)」
「(この人・・・怖い。)あ・・・宜しくお願いします。」
「ごめんね、エルちゃん。こいつ目つき悪くって・・・。
 とりあえず、座って。今、星ニが夕飯作ってくれてるからさ♪♪気楽にどうぞ。」

エキルは椋に促されるまま、ソファに座った。
ぞくぞくと運ばれてくる星ニの素晴らしい料理に、しばらく見とれていた。

料理は全て用意し終わり、星ニも席についた所で3人の晩餐が始まった。
エキルは黙ったまま、料理を食べていた。どれも、プロ並に上手い。
そんなエキルを見て、星ニが静かに口を開いた。

「なぁ、椋。やっぱこの子、警察に言うべきじゃね?親も心配してるかもじゃん?」
(警察!?そんな所、行ってたまるか。大体・・・親なんての、いないよ!!何か言わなきゃ。)
「や・・・警察・・・。親なんていない・・・。」
「エルちゃん・・・。なぁ、星ニ・・・親いないって言ってるんだよ。」
「けど・・・嘘かもしんないじゃん。」
「・・・嘘じゃない。この子の目を見ろよ。純粋で真っ直ぐ前を見てて・・・何かに怯えてる。」
(な・・・何この人。怯えてるって・・・・・!?)
「・・・しゃぁねぇな。ま、この家は椋のもんだし。俺は黙っとくわ。」
「ありがとう、星ニ。良かったね、エルちゃん。」
「・・・あ、はい。アリガトウ・・・。」

そして、エキルはフォークを置いた。

「やっぱり、ちょっとしんどいんで・・・寝てもいいですか?」
「あ、いいよ。ゆっくり休んでね。」
「わがまま言ってゴメンナサイ。・・・じゃぁ。」

---パタンッ

椋・・・藤岡椋は・・・要注意だ。観察力がスゴすぎる。
ヘマをしてはいけない。絶対に・・・・・。天界に帰れなくなる。。。



「なぁ・・・椋。あの子の頬の・・・」
「うん、分かってる。頬の傷だろ。」
「あぁ・・・変わった傷だったな。」
「昔にやられたんじゃないのかな。目が怯えてたし・・・。」
「・・・・・(本当にコイツは椋か!?)そうかもしれないな。。。」

こうして、人間と天使の変な生活が幕を開けた。






         堕天使:九   ~fin~







       ◎あとがき◎
         何か・・・かなりギリギリの話に・・・。
         ってゆぅか、展開早っ!!とか思ってたり・・・。
         この先どうしよう・・・ってのが本音です、はい。(懺悔)







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