趣味暴走爆発の間

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堕天使:壱拾



堕天使:壱拾





エキルが人間界で暮らし始めて、早くも5日が過ぎようとしていた。
最初は、人間抹殺が目的で人間界に降り立ったエキルだったが、今は同居人、椋と星ニとの生活を楽しんでいる。
・・・椋は、エキルが殺らなければならない相手なのだが。。。


「エルちゃーん、今から買い物行くけど・・・一緒に来る?」
「うんっ、行く・・・行きますっ!!ちょっと待ってて!!着替えるから!!」
「クスッ・・・はいはい、じゃぁ車の中で待ってるよ。」

椋はエキルに、君はもう家族、僕達の事は呼び捨てでいいからと言った。
優しい瞳、優しい声がとても心地よかった。
エキルの服は、人間界に着いた次の日には、もぅ、椋が調達してくれた。
可愛らしいTシャツ、タンクトップ、ジーンズ、スカートetc.
きゃしゃで、容姿がずば抜けて美しいエキルはどの服も似合うのだった。

「椋っ、お待たせ!!!」

満面の笑みで車に乗り込むエキルを見て、椋は柔らかく微笑んだ。

「じゃぁ、行こうか。お姫様vv」
「今日は何買うのっっ??」
「んーとね・・・まぁ、まず食料でしょ。あとは・・・エルちゃんの服かな。」
「わぁっ・・・また買ってくれんの?」
「そうだよ。エルちゃんは何でも似合うからね。」
「嬉しいっっ・・・ありがとっ、椋っvvv」
「クス・・・エルちゃんの笑顔って、本当に天使みたいだね。」

その言葉を聞き、エキルはハッとした。
(そう・・・自分は、本当に天使。人間を・・・椋を殺しにやって来た、呪われた天使。。。)
それからしばらくの間、エキルは椋の運転する助手席で窓の外を眺めていた。
(どうして・・・どうして、こんなに優しい人を私が殺らなければならないのだろう。)
そんな疑問ばかりが、エキルの頭によぎる。
(椋が死んだら・・・星ニだって悲しむだろうし。家族の人も、不幸になるのに。。。)
そんな事を考えているエキルの顔は、無意識の内に歪んでいた。
そんなエキルを見ていた椋は、思った。

(どうしてこの子は、時にこんなにも辛そうな顔をするのだろう。)

しかし、椋の視線に気付いたエキルは、すぐに笑顔を取り戻し、

「ゆっくり買い物しようね、椋っっ♪」
「(やっぱり、可愛いな。)そうだね、エルちゃんv」


-----この時、エキルは自分の犯した最大の過ちに、まだ気付いてなかった。



*************************************



「エキル・・・お前は何をやっているんだ!!!!」

クニミは水鏡の前に立ち、人間界を見下ろしながら叫んでいた。
エキルが人間界に向け出発してから、早1週間。(エキルは人間界に繋がる長い道を2日歩いたことになる。)
エキルの任務が無事に進んでいるのか心配になったクニミは、様子を見にきたのだ。
そこでクニミが見たもの・・・それは・・・
人間・・・しかも、自分の抹殺しなければならない相手の横で幸せそうに微笑む天使。
(このままでは・・・エキルが危ない!!)
そう思ったクニミだったが・・・天界にいる自分にはどうすることもできない。

もしかしたら、天力が戻っておらず殺れないだけかもしれない。
否、殺ることはできるけれども、人間観察しているだけかもしれない。

クニミは、自分の思考をできるだけ前向きに考え、水鏡を後にした。
エキルが戻ってくることを・・・信じて。。。




-----しかし、クニミの願いは・・・やがて打ち砕かれる。。。




    堕天使:壱拾   ~fin~






        ◎あとがき◎
          いつのまにか、エキルと椋+α(笑)は仲良しこよしvv
          クニミさんの、複雑な心境も・・・クスvv(ぇ)
          書いてて楽しいですね。はい。
          ・・・・・でも、この話・・・いつ終わるんだろ。(死)









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