趣味暴走爆発の間

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保健室,1 (塚リョ)


  保健室,1   ~作戦~






「にゃぁ~、手塚。今日、新任の先生が来るらしいにゃぁ。」
「そうだが・・・それが、どうした。この時期はいつもだろう。」
「うんにゃ!それだけじゃないんだにゃ!なんと新しい先生の内の1人が・・・」
「1人がどうした。」
「すっっっっっごい!美人にゃんだってぇ~♪」
「・・・くだらない。そんな事で俺の足を止めたのか。」
「くだらにゃいって、手塚・・・お前は正常か?普通、健康な中学男児なら美人には興味沸くっしょ?」
「不健康で悪いな。俺は全く興味はない。」
「ちぇっ、つまんねぇ~の。も、いいや。今日の生徒総会の後だろ、着任式。楽しみだにゃ♪んじゃね、手塚!」


生徒総会の仕事がまだ残っていて忙しいという時に・・・アイツは。
健康だの何だの・・・美人だからといって何になるわけでもないだろう。

俺はブツブツと1人心の中で文句を言いながら生徒総会が行われる体育館へと向かった。
―――俺は手塚国光。ここ、青春学園中等部の生徒会長であり、テニス部の部長だ。
今日は生徒会の重要な行事、生徒総会があるのである。
生徒総会の後には、着任式という離任されてきた先生、新任の先生が紹介される式が毎年あるのだ。
その着任式で今日、菊丸いわく美人が来るらしいのだが・・・俺には無論、興味は無い。
それよりも、まだ生徒総会の準備が終わっていなかったから内心は焦っていた。
・・・・・・・そういえば、アイツも今日から仕事とか言ってたな。ちゃんと、間に合ったのだろうか。。。




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「それでは、これより生徒総会を行います。」


何とか準備も間に合いホッとした。
各委員会の委員長たちが順調に発表していく。

「風紀委員会では~~~~~~~~~~~~~」
「美化委員会では~~~~~~~~~~~~~」

総会が始まって1時間ほど経った頃、最後の委員会の発表が終わった。


「引き続きまして・・・着任式へうつります。」


ザワザワしはじめたのが空気で読み取れた。・・・特に、男子生徒。(笑)
ウワサというものは、もう学校全体に広まっているのか。・・・心底、呆れた。

着任された先生は、舞台裏でスタンバイしている。これも毎年恒例。
どんな先生が来たのかと、生徒全員が楽しみにしていた。
そして、1人1人紹介され始めた。

「国語科の~~~」
「体育科の~~~」


これまで何人かが紹介されたが・・・【美人】に当てはまる部類の者はいない。(ひどっ!)
男性教諭、女性教諭・・・今年はどれも、中年が多いようである。



・・・そして、最後の1人になった瞬間、俺は固まってしまった。


「保健医として今日から務めることになりました、越前リョーマです。
 名前は男っぽいかもしんないけど、中身はれっきとした女なんで・・・。」

体育館に、歓声が沸き起こった。
舞台上には、小柄で色が白く髪は肩くらいまであり、目が大きく【美人】という部類に値する若い先生が立っていた。

「あ、あと・・・保健室にサボりに来ても私がいる限り無駄だから。そこんとこよろしく。」

そう捨て台詞を残した後、越前リョーマという女の保健医は舞台裏へと帰っていった。
しかし帰る寸前、手塚と目を合わしニヤリと笑った。
・・・俺の口はいつまでも開いたままだった。

「あのセンセ、若っけぇ~♪しかも、かなりの美人じゃん♪」
「保健医とか・・・ヤバくね!?」
「俺、授業サボりてぇ~!!!」

体育館には、そんな狼たちの声がいつまでも響いていた。



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へっへ~ん♪国光の顔、かなりビックリしてたじゃん♪
ま、仕事先がココってこと言ってなかったしね♪作戦成功ってとこかなっっ♪
今日は、私の勝利ってヤツねっ♪


手塚の驚いている顔を思い出し、越前リョーマという保健医は1人保健室でご機嫌だった。

勘のいい人は、もうお気付きかもしれないが・・・そう。
青春学園中等部の生徒会長、手塚国光と今日、着任した保健医、越前リョーマは正真正銘の恋人なのである。
手塚は中学3年生、15歳。リョーマは19歳。
なぜ、19歳の女が保健医になれたか・・・。
リョーマは、2年程前までアメリカに住んでいたのである。
アメリカでは【秀才】と呼ばれ、飛び級でポンポンと進学したのだ。
そして、日本に戻りアメリカで学んでいたスポーツ医学を更に学んで、見事、この若さで認められたのである。
これは異例のことらしい。(当たり前だ)
日本に戻り、スポーツ選手の通う病院で助手をしていた頃に当時、患者だった手塚と出会ったのだ。
それが2人の始まりで・・・2人は日にちが経つにつれ外でも会うようになった。
そして、今・・・2人は同棲中である。
普通は中学生が同棲なんて有り得ないのだが・・・何故だか、お互いの親が承諾してくれたのだから驚きである。

しかも、リョーマのテニス腕は素晴らしいもので・・・。
アメリカの大会でも何度か優勝していた。そのことはテレビでもやっていたので手塚は病院で出会う以前から知っていたのだ。
しかしリョーマは・・・強すぎた。
テクニック、コントロール、パワー、どれも女子の中では優れており相手できる人がいなくなったのだ。
何人かは「テニスを続けろ」と言ったのだが・・・

「弱いヤツらの中ではやりたくない。」

との理由で、テニスプレイヤーをやめたのだ。・・・とは言っても、今でもヒマな時に手塚とするが。


そんなこんなで今、リョーマは青春学園の保健室にいるのだ。


「んー・・・まぁ、HR終わったらすぐにココ来るだろーし。来ちゃう前に仕事でも片付けとこっかな。」


・・・仕事といっても今日は初日で、備品の点検だけである。
それも、もうほとんど終えてしまった。
その途端、リョーマに睡魔が襲い掛かる・・・・・。

「ふぁぁ~・・・眠っっ。。。今朝は珍しく早起きだったからなぁ・・・。」

そう1人、呟きながらリョーマは保健室に備えられてあるベッドに向かった。
愛しい恋人を待ちながら・・・・・。




                          ☆NEXT☆





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