荷物を持ったままだったのでクロークを探しに行く。今年は一旦会場を出て別の棟に行かなきゃいけないってのがめんどくさかったです。そして戻るとMARTY FRIEDMANが演奏中。途中Tornado of Soulsのフレーズを披露したり、最後は天城越えをやったりと馴染みのある曲はあったりするのですが、いかんせんインストなんでどうにものりにくいというか。ギターやってる人だったら感じ方は違うのかもしれませんがボクはダメでした。
お次はVANDENBERG’S MOONKINGS。今年はJake E. Leeといい彼といい、昔のギタリスト復活年ということで。個人的にはVANDENBERGはほとんど聞いてないんですよね。今回のMOONKINGSも、毎週見ている伊藤政則のRock Cityで繰り返しPVが紹介されていたのですが、まったり系のハードロックでボクには響きませんでした。それはライヴを観ても印象が変わることはなかったです。Here I Go Againが始まった時には盛り上がりましたが、WHITESNAKEにすらそれほど思い入れのないボクとしてはふ~ん、てな感じでした。てかこの曲は彼関わってないんじゃなかったでしたっけ?
RAGEを前方で観るためBIG ROCK STAGEに移動したのでDOWNは反対側から観戦。まぁこのバンドは音楽大好き野郎がハッパ吸いながらずっとジャムってるみたいなバンドですから(褒め言葉ですので。念のため)、雰囲気を楽しむというか、音楽に体を委ねるというか、そんなスタンスで観るバンドだと思うのですが、今回もそれは変わらずでした。Philの圧倒的な存在感を中心に、気心の知れたメンバー達が、自分達の大好きな音楽を思い切り演奏する。これがDOWNです。Philは今回大阪がキャンセルになった件を謝ったり、Dimebagに捧げると言って曲をスタートさせたり、とにかくコントロールしながらのステージングをしている印象があった。まあPANTERAにいた時の、思いついたようにメディアの批判をしまくっていた頃からはもう何年も経っているので、今更「大人になったなぁ」などと言うのもおこがましいのだが、あの時の強烈な印象をいつまでも引きずっているのがファンというものなんですよね。それはMartyが未だに元MEGADETHと言われるのもしかり。バズが元SKID ROWと言われるのもしかり(まあ彼の場合はSKIDSの曲をやりまくっているという点では前者の2名とは違いますが)。そんなことを書きながら思いついたので書きました。そんなこんなで終始グルーヴたっぷりのヘヴィネスを披露したバンドは、最後にそれぞれの楽器をローディーか誰か(その後、ギターを弾いていたのはLOUDNESSの高崎さんだと判明。髪型がステージの時と全然違うので分かりませんでした)に渡してそのままリフを続けさせ、自分達はニコニコしながらビールを飲んだりうろうろしたりという演出を見せ去っていきました。
本日のボクの目玉であるRAGE。こちらについてはセットリストから見てもらいましょう。 Carved In Stone Sent By The Devil War of Worlds Enough Is Enough Refuge Down Unity Don’t Fear The Winter Soundchaser Set This World On Fire Higher Than The Sky
体力を使いきったので一度脱落し休憩。恒例のケバブやらビールやらを補給し、戻ってくるとDRAGONFORCEが演奏中。休憩中もTwitterをチェックしていると、イケ面リーさんの頭頂部が進化しているとのことで確認すると確かに後退してました。まあイケ面だからいくら禿げてようが関係ないですよね~。ということで本編ですが、観たのは後半の5曲ぐらいだったと思います。このバンドも音はいまいちクリアじゃなかったですね。ただ以前の飛んだり跳ねたりしてた時と比べると、今はあまり動かなくなり、演奏は安定してきたという印象はありますし、ヴォーカルも更にライヴ慣れして上手くなってきたと思います。途中準備したカンペを読みながら日本語でMCをするあたりも好感が持てますね。曲は相変わらずの猛スピードメロディアスメタルを突っ走ってますし、クオリティもまだまだ高いですから、今後にも期待しています。名曲Through The Fire And The Flamesから最後はValley of The Damnedで締めました。
初日の最後はMANOWARのキャンセルによりトリに昇格したARCH ENEMY。今回はヴォーカルのAlissaのお披露目公演も重なって、なかなかのプレッシャーだったのではないでしょうか。オープニングの簡単なイメージ映像が流れた後の注目の1曲目はEnemy Withinでした。新ラインナップをアピールするには新曲から、という考え方もありますが、敢えてAngela時代の幕開け曲を持ってきたあたりなかなかチャレンジングという感じですね。楽器隊の安定感については言わずもがななのですが、ヴォーカルに関しても、特に違和感なくすんなり馴染みましたね。Alissaの方がガテラルに近いグロウルが効いている感じがしましたが、迫力も充分にあるし、アルバム同様のことがライヴでもできることが分かった時点でもう合格でしょう。Ravenousでカッコよく曲紹介をした後に妙な間があいたのと、終盤にギタートラブルがあってMichaelが間をつないだというのがありましたが、 新譜からのWar Eternal, You Will Know My Name, As The Pages Burnも含め無難にこなした印象です。というのは逆を返せば強烈なインパクトはなかったというのも事実。既に何回も観ているバンドなのでどうしてもハードルが上がってしまうのは仕方がないのですが、圧倒的な破壊力、という感じではなかったように感じました。ともあれ1時間半のステージをNemesisで締めくくり、去って行きました。
この日一番の楽しみだったGLAMOUR OF THE KILLを観るためにステージ前方に移動したので、PERIPHERYは反対側から観ました。へヴィな音楽を基本にしつつも、時に複雑な展開を見せる面白いバンドということで前評判もいいバンドということで、多くの人がステージに詰め掛けていました。で、肝心のライヴですが、私としては特に響くものはなかったというか。プログレがそれほど好きではないというのが大きいとは思いますが、そんな感じです。
そしていよいよお待ちかねのGLAMOUR OF THE KILL。BULLET FOR MY VALENTINEのような、とよく表現されることがあり、それはそれで間違いではないのですが、彼らの場合はよりキャッチーな曲を意識しているというか。皆で歌えるパートが随所に登場するという意味で、更に大衆に受け入れられ易い音楽性だと思います。メンバーのルックスもなかなかいいし。 ライヴはBreakからスタート。ヴォーカルがベースも担当しているのですが、1曲目はヴォーカルはベースを持たず、ヴォーカルのみに専念。最近はいろんなバンドがコンピュータによる同期を使っているようですが、ベース音まで同期できちゃうのですね。ま、クチパクでも何でもありだということですね。あと各曲に結構ある”Hey!!”とか”お~お~”という掛け声の部分も同期させていたようです。この同期によって、実際はほとんど叫んでる人はいないパートでも会場全体が叫んでるようになって効果的ではありましたね。2曲目はSupremacy。この曲からはベースも取り出して演奏。実際バンド自体の演奏はしっかりしたもので、盛り上げ方も上手いし、ライヴ慣れしていることが伺えました。音も各パートが充分にクリアに聞こえました。正直今回のライヴでかなりのファンを掴んだのではないかと期待したくなるような圧巻のライヴだったと思います。朝からヘドバンとシャウトを思う存分できて嬉しかったですね。最後はA Freak Like MeからFeelin’ Aliveで大団円を迎えました。今回が日本初ライヴでしたが、まだまだ大きくなりそうなバンドです。次はサマソニあたりで帰ってきても似合いそうですし、当然一刻も早い単独公演を期待しています。
この日の会場にはTHE HAUNTEDのTシャツを着た人が結構いましたね。ボク自身は今まではあまり認識はなかったのですが、かなり人気がありますね。やはりAT THE GATESから派生したファンが多いのでしょうか。そして彼らはその期待を裏切らないライヴを見せてくれました。開始直後にヴォーカルが頭から流血しており、スキンヘッドの強面に流血という極悪なルックスになったのもライヴを盛り上げる要因になった気がしています。後ろから観ていましたがモッシュはこの日最大の盛り上がりを見せており、スラッシャーは狂喜乱舞でしたね。バンドも今回の盛り上がりにいたく感銘を受けており、しきりに感動したとの発言をしていたところからも、観客とバンドが一体となった素晴しいライヴとなりました。前のTHUNDERと比べても、1曲1曲が短いため、むちゃくちゃ多く曲をやったイメージがありますね。終盤で、“これが最後の曲だ!”とヴォーカルが紹介した後にギターに耳元で何か囁かれた後、“あと2曲やる”と訂正したのも笑いました。それほどまでにファストな曲を畳みかけていたということでしょう。個人的にはこのバンドを聴いていたものの、もう少し予習していけばよかったと思いましたね。
ということで2日目は初日比べ観客の数は圧倒的に少なかったですが、全体的に音が良かった感じがしましたね。スラッシュメタルの3発の間にRIOTとWITHIN TEMPTATIONが挟まっている構成も緩急がついてなかなか面白かったです。ということでこの日のベストアクトは1位KREATOR、2位GLAMOUR OF THE KILL、3位THUNDERですかね。