she says... but who's reading?

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SUMMERSONIC 18 @Makuhari


ということで今年も行ってまいりましたSUMMER SONIC。もはや何回目かを数えるのも難しくなってきた、と言うほど難しくないので数えてみた。多分合ってる。

2001年 1日(大阪)
2004年 2日
2005年 2日
2006年 2日
2007年 2日
2008年 2日
2009年 3日
2010年 2日
2011年 2日
2012年 2日
2013年 2日
2014年 2日
2015年 1日
2016年 1日
2017年 1日
2018年 2日

19回の開催中1日行ったのも含めれば16回なので、まあ常連と言えるかなと。コレ調べる度にガンズの回を飛ばしているのに心がチクッとするんだけど。
ただ、2日とも行ったのは4年ぶり。今まではどんなラインナップでも2日とも行くってのが常識だったのが、最近は若干ラインナップを見ちゃうようになったのが年取った証拠なのかな。ま、年取った割りには行く時は朝イチからガッツリ行ってるし、前日の高揚感は変わらずなのでまだまだ元気か。まあ正直20代中盤から30代、そして今40代と、ちょうど社会人になってから始まった感じだったので、金銭的な面で特に、タイミングがバッチリだったフェスであり、遅れてきた青春時代を共に歩んでくれたフェスであり、まあなんか、言うの恥ずかしいけど、人生と共にある感じなんだよね実際。

そんなサマソニ、今年の観戦バンドは以下の通り
初日
HER NAME IN BLOOD
DREM WIFE(途中まで)
BEARFOOT(途中から記憶がない)
記憶がない
9MM PARABELLUM BULLET
MASTODON(途中から)
BULLET FOR MY VALENTINE
QUESSN OF THE STONE AGE(途中まで)

2日目
ちゃんみな
DAOKO(途中まで)
ENDRICHERI(途中まで)
レキシ(途中まで)
MIKE SHINODA
CHANCE THE RAPPER
FEAR, AND LOATHING IN LAS VEGAS(途中まで)
NICKELBACK

この初日の記憶がないってのが自分でもマジで怖くて、朝イチでキリンのSTRONGを一気飲みしたのが響いてるのかわからないけど、相当酔ってたようだ。ま、MARMOZETSキャンセルが全部悪い。

 ちゅ~ことで例によって(という例もかなり過去の出来事になっているが)いつものダラダラスタイルで書き殴っていくよん。

 昨年買えなかったパンフも買い、ロッカーも確保して、臨んだ一発目のHER NAME IN BLOOD。結論から書くと初日のベストはダントツで彼らだった。彼等はいろんなバンドのオープニングアクトで出ていたり、フェスの常連だったりもするので、何度も観てるんだけど、まあ見る度に成長しているという月並みだけどそんな言葉がピッタリなバンドだ。このバンドの不思議なところは、年齢も若いし、スクリームとクリーンヴォイスを使い分けながらヘヴィな音楽をやってるのにCOLDRAINとかCROSS FAITH系のくくりには入らない正統派メタル感があるというか、ああいったヘヴィ系を毛嫌いしそうな(僕は両方とも嫌いではないですが)メタルファンも取り込んでしまいそうな魅力があるというか。キャラもたってるし、インタヴューとかでも心底メタルが好きな感じが伝わってくるからなのかも知れないけど、日本の若手のメタルバンドとしては非常に稀有な存在になりつつあると思う。まあライヴも今回極悪だったのは、何と1曲目でバスドラを破壊してしまった。もちろん意図的にではなく、演奏していたら壊れてしまったのだ。単純にバスドラ破壊するのも記憶ではあまり見たことがないけど、それが1曲目で、しかもサマソニ初日のトップバッターだからね。以前テニスの大会に出た時に1ポイント目ですっころんで膝から流血した自分を思い出したよ。いや、レベルが違うな。とにかく、これで完全に観客の心を掴んだバンドは、いつもの筋肉ヘヴィメタルをこれでもかと叩きつける。そして途中のMCで出たのが後世に語り継がれるであろう名言。“おまえら朝のこんな時間からステーキみたいな音楽聴かされる気分はどうだ?これがホントのいきなりステーキだ”。ウマい!!事前に考えて田としてもウマい。そんな感動的なMCと、ヘヴィメタルの旗を全面に掲げながら突っ走る彼等の音楽を聴いていると、感動以上の感情を抑えることができなかった。この歳になるとどうしても耳年増になりがちで、新しい刺激ってのが得にくいのは間違いないのだが、やはり本物の音は年齢に関係なく心を揺さぶる力があるということを改めて感じさせられた。もっと応援していきたいと素直に思わせてくれた彼等のステージから今年のサマソニが始まったことはボクにとっては凄く意味のあることになった。Bakemonoだ。
 そんなこんなでド頭からすっかり感動してしまったボクだったが、前述の通り何か酔いが回ってきてここらへんから記憶が曖昧になり出す。しばらくウロウロしながら次に見たのはDREAM WIFEという女性ポップロックバンド。ZOZO剛力スタジアムを拠点とする地域でありながらヤクルトスワローズのユニフォームというトリッキーな衣装ばかりに目がいって、内容を何も覚えていない。更に背番号が何番なのかをずっと探していたので内容を何も覚えていない。23でした。山田哲人でした。
 途中で抜け出しまたフラフラ。そして久々に以前から交遊のある友人と10数分談笑。同い年ということでサマソニの経験とかもある程度共有できるし、なによりこの歳でも更に新しいジャンルを開拓してったりハガキ職人になったりしちゃうマインドには脱帽であります。そして次のバンドを観に意気揚々と去って行く彼を見送りつつ更にビールビールで酔いも激しくなってきた。BEAR何とかは試聴していい曲もあるなと思っていたんだけど、気がついたら寝てた。きっとそれからウロウロしてて、MASTODONを最初から観ようと思ってたんだけど、正直彼等の音楽ってボクには難解すぎるというか。いやライヴがいいことは前回のサマソニで観て充分感じてたんだけどね。結局よく知ってる9MMを観ることにした。全部MARMOZETSが悪い。
 ということで9MM。いつもの感じと言えば感じなんだけど今でもしっかりとした人気を保ちつつ、ライヴでの緊張感も充分にあるのでいいバンドだ。フジロックの某バンドとは違いBlack Market Blues, Answer and Answer, ハートに火をつけて等の定番曲もしっかりおさえてくれて大満足。
 終了後、まだMASTODONがやっていたので観る。ほんとに最後の方だけだったけど相変わらずえげつない音出してた。貫禄もたっぷりだし、売れているのも理解できるわ。
 お次は本日一番の目当て、BULLET FOR MY VALENTINE。今回のアルバムは一般的には評価が微妙な雰囲気もあるけど、個人的にはそこまで変わったとは思ってないし、進化と捉えるに足るアルバムだとは思っていた。ではライヴでどうなるか。結論から言うとしっかりはまっていたと思う。4曲くらいやったのかな。世界初披露のNot Dead Yetもあったがこの曲はわかりやすいシンガロングパートがあるから盛り上がる。ただどうしても最後まで気になったのがvo.が聞こえにくかったこと。ボクのいた場所が悪かったのか分からないけどほんとに小さくて残念だったわ。定番曲のScream, Aim, Fireや4 Words, Tears Don’t Fallあたりはやっぱり有無を言わさず興奮したわ。そして最後はWaking The Demon。もう長いことこれが締め曲になってるね。確かに最後の”Waking The Demon!!”のシャウトはそれに相応しい構成だ。メタルバンドで数少ないサマソニ常連バンドになってきた彼等。これからのメタルシーンの旗手としてまだまだ頑張って欲しい。
 ということでひと通り騒いだ後は少し腹が減ったのでマグロ漬け丼を食べたが、これが解凍されてなくて味もどうもなかった。今までソニ飯に期待なんかしたことないし、そもそも味に関してこだわりとかまったくないので別にいいのだが、こういう食える以前の物を出されるとがっかりするね。しかも900円だし。
 ま、そんなこともありつつ初日のトリQUEENS OF THE STONE AGEを観にマリンステージに戻る。このバンド、何となく以前からフォローはしてたバンドだったけど、最近の人気上昇具合は端から見てても凄いものがあるね。彼等の場合はちょっとレイドバックした感じの、特に初期はストーナー系にも通じるリフの中毒性が個人的には魅力なんだけど、最近はいい意味でポピュラー感が増してきたというか、一般ウケするような感じになってきてるような印象。ステージセットはLEDライトの棒のような物が何本も立っているのみというシンプルなもの。そしてライヴ開始後は両スクリーンはあえてモノクロにしていた。ギターロック、となどいうジャンルはないとは思うが、まさにそう呼びたいほどの、ギター中心の音楽との印象だった。。。とか書いてるけど酔いと疲労がピークを迎えてしまい、残念ながら途中で脱落。帰途についた。

 初日はやはりHER NAME IN BLOODに全てを持ってかれた印象だったが、毎回どこで、いつ感動がくるか分からないのがサマソニの醍醐味であり、それをこの歳でも体現した初日だった。

 2日目、この日も元気に10時前出勤。初日の教訓からスタートの酒は控えめで。
まず観たのはちゃんみな。たまたまYouTubeかなんかで見て知ったんだけど、日本人離れした歌唱力とか見せ方とかに単純に度肝を抜かれたというか。どうしても日本人がやるとかっこ悪くなりがちな雰囲気を、歌唱力で見事にカヴァーしているというか。基本的にはヒップホップとかR&Bは門外漢なのでその程度の分析しかできないけど。で、ライヴ。やっぱりこのテのアーティストを午前10時から出すのにはちょっと無理があったかな。本人も言ってたけど。ダンサーとか小道具とかもふんだんに使って、本当に世界を見ているという雰囲気は充分に感じられた。まだ19歳と言うことで、今後への可能性は限りなく広い。
 次のDAOKOは後ろから何となく。J-POPには限りなく疎いボクですがさすがに打ち上げ花火は聴いたことがあった。で、最後に演奏したその打ち上げ花火が始まった途端にステージをあとにするという誰の得にもならないがネタにはなるワイルドな手法を取ってみた。実際かなりの萌えヴォイスだったことだけは記憶している。
 次に観たのがENDRICHERI。堂本剛のバンドだ。もともと観る予定もなかったのだが、Twitterの大阪での反応がすこぶるよく、どうやら観た方がよさそうだとの結論になった。ファンク系という情報以外、曲も含めて事前情報が全くない状態で観てみた。上で数曲観てTwitterに”実際凄いのはバンドじゃね”的なことを書いたんだけど、批判するつもりは全くなく単純に思ったことを書いたのだが、これに対して普段リツイートなんか全然されないボクのTwitterが珍しく反応した。まあ堂本さんの知名度といえばそれまでなのだろうがちょっとびっくりした。今考えるともう少し観た方が良かったのかも知れないし、ヴォーカリストとしての彼の本領が発揮される前にステージを離れてしまったのかも知れない。まああまり深く書くほど材料もないのだが、前日のQUEENS OF THE STONE AGEの時よりも人が入っていたことは間違いなかった。
 しばらく休憩後観たのはレキシ。これはまあ後輩とか好きな人が多いのでネタ作りという程度。しょっぱなからイルカの人形がいっぱいでてきたり、ファンはどこの田んぼから盗んできたのかみんな稲をもっていたり(有名なファンアイテムらしいですね)。本人もMCで笑わせたり、曲はキャッチーで、と売れる要素しかないのだが、まあボク的には、2曲で限界だった。
 その後今回初のマリンステージへ移動してのマイクシノダ。言わずと知れたLINKIN PARKのメンバーだ。チェスターの悲劇から早くも1年以上が経ったが、彼が再び前を向きしっかりと音楽活動を続けてくれたことにまず最大限の賛辞を贈りたい。。。というのと彼の音楽が好きかというのはまた別物で、LINKIN PARKはラップとメロディのツインヴォーカルがあってこそ好きだったわけで、当然ラップがメインの彼の音楽は、個人的にはちょっと入り込めない感じだ。ただ、彼の人柄のよさは充分に感じられたし、LINKIN PARKの曲も数曲やってくれた中で、やはりIn The Endはグッとくるものがあった。時間がかかるかも知れないが、新しいヴォーカリストを入れてLINKIN PARKを再始動させてほしいというのがボクの願いだ。
 続いてそのままマリンステージから観たのがCHANCE THE RAPPER。どうやら凄いアーティストらしいが個人的には全然知らず。てか、今年も恒例のMCはサッシャで、彼の紹介の仕方もまた見事だった。毎回思うが本当に彼のMCはうまい。アーティストの情報もしっかり入れつつ、初めて見る人からファンまでをしっかり意識して、的確なMCをしてくれる。マウンテンステージはBooだったが、この人の相変わらず全く上達しないMCぶりと比較するとそのよさが際立つ。
 。。。というのと彼の音楽が好きかどうというのはまた別物で、個人的にはどこがどう凄いのかは分からずじまいだった。彼自身凄く楽しんでいる様子はスタンドからもうかがえたし、アリーナも凄く盛り上がっていたのでよかったが、やっぱヒップホップは好きなのとそうでないのが明確に分かれてしまうなぁ、ボクの場合は。あ、あと彼は今回初来日ということで、どんなバンドも初来日の公演というのは歴史的価値があるものだと思うので、そういう意味では観て良かったと思う。
 ということで2日目は体力もしっかり温存してあったのは、マウンテンステージのトリ、NICKELBACKを観るためだ。彼らを前回観たのは2010年のサマソニだったと記憶しているが、その時は演奏最高セトリ最悪みたいな感想だったと思う。Animalsをやってくれなかったのが結構残念だった記憶がある。さて今回はどうか。事前にセトリを観ると、Animalsを含むベストヒット的な内容のようで期待が持てる一方で、若干バラード系が多すぎるかなという不安もないことはなかったが、その不安は最終的には一掃されることになる。機械音のSEとスクリーンの映像から始まったのはFeed the Machine。正直新作はほとんど予習もしてなかったけど、1曲目ということで否が応でも盛り上がる。後のインタビューでChadが話していたが、時間の規制の関係から新曲はこれしかできなかったとのこと。そのぐらい彼らにはやらなければならない曲がたくさんあるのだ。見事なベストヒット連発の選曲だった。で、バラード系が多い問題に関してだが、ライヴで観るバラードはCDで聴くのとは印象が違うし、緩急をつけるという意味でも、喉を休めるという意味でもこの配置は重要であると感じた。何せRyanの歌がとにかくうまいのだ。Chadの声は以前にも増してJames Hetfieldになっている気がしたが、それにかぶるRyanのコーラスが見事にこのバンドの核となっていた。Chadの適度に観客とコミュニケーションを取りながら進めていく様はフロントマンの役割を全うしている。MCが多すぎると中だるみしてしまうバンドもあるし、馬鹿のひとつ覚えみたいに盛り上がってるかーとしか煽れないバンドもあるが、Chadは絶妙な量と質でMCを効果的に使っていた。これが百戦錬磨のアリーナロックバンドの強さだと思った。ちなみにお遊び要素もありRock Starでは観客2人をステージに上げて歌わせ、Animalsではギターをプレイさせた。前者がまたひどくて、一人は外国の女性で、美人だったから目の保養になったということを差し引いても全然歌えておらず、よくこれしか知らないのに、歌詞を知ってるヤツ、と言われて堂々と手を上げられるもんだ、と別の意味で感心した。以前バズのライヴで最前でずっと彼の目を見ながら歌いまくっていたがFrozen (from Subhuman Race)とか始まった途端うつむき始めたボクの方がよっぽど健全だと思った。あまりいい例えではなかったな。で、それを挽回するではないが、Animalsのギターを弾けるか、と言われてステージに上がった日本人が、がっつり弾いたのは見事だった。歌詞を覚えるのとギターを弾けるのとどっちがハードルが高いかと言えば断然ギターだと思うのだが、こういうファンもちゃんといるのは凄いことだ。そんなこんなで最後のBurn It To The Groundまで終始観客を圧倒して、2月の再来日の情報解禁のおまけまでついて、大満足のライヴだった。こうして、息が長く一線級で活躍するのは本当に大変だと思うが、メンバーの人柄のよさと、ライヴのクオリティとが最高レヴェルでマッチしているこのバンドは、今後も応援していきたいと思う。

 ということで奇しくも初日の1バンド目と2日目の最後のバンドが共に素晴らしいという始めと終わりがよかったので全てよし、という今年のサマソニだった。最近はボク好みのジャンルのバンドの出演が減ってきている中でのGRETA VAN FLEETとMARMOZETSのキャンセルは相当痛かったが、それもこの2バンドがいたおかげでなんとかまとまったという感じだ。来年はついに20周年ということで3日開催となるようだ。アニヴァーサリーでもあるし3日とも参加しようという意欲は満々なので、是非素晴らしいアーティストをたくさん呼んで、ボクの唯一の夏の思い出を華麗に彩って欲しい。ということでダラダラ書きましたが、行った方も行かなかった方も最後まで読んでいただきありがとうございました。久々のライヴレポは以上でございます。See ya in the pit next year!!!

§ぽっぷびぃと§

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