絶対勝利の名の下に

絶対勝利の名の下に

闘病記2



24時間点滴ぶっ続けなんって考えられなかった。
飯も全部おかゆなんだ。

ありえないと思ったね。

それでね。

入院して速攻昼飯が出たんだよ。
とまどったさ。まず飯だもんな。

飯食って、病院から借りた服着て。
点滴の始まり。

俺の担当は若い看護婦さんと、ぼじゃっとした看護婦さんだった。

最初若い看護婦さんが点滴を刺そうとしたが、どうやら俺の血管が出ないらしい。
いや、一度差したが、血管にささらなかった。痛いぞあれは。

そして、ぼじゃっとした看護婦さんを連れてきた。こっちの人のほうが、ベテランだな。
ちなみに、ぼじゃっとってのは、これを読んでる人の想像してるよりもっとぼじゃっとしてて背が低いぞ!!

イマジネーションを掻き立てろ。


ぇーっと。そんでね。

なんとか、点滴も入ってね。
あとは暇なんだよ。
何もすることがない。

テレビでも見ているしかね。

幸いなことに。6人の大部屋だったからさ、話したりして楽しかった。まぁ、そうなるのはもっと後のことだけどな。

最初はそれほどコミュニケーションも交わせなかった。

一応メンバーも紹介しようか。

部屋を入って、すぐ左が腰付近の骨を折って入院してたひと、古谷いっこうに顔が似ている。娘さんが毎日見舞いに来るんだ。
その向かいが、この人も腰のなんかで入院しているおじいさんだな。野村監督っぽいんだ。よく外出するらしい。

一個進んで、左が俺で、その向かいが、次の日退院してしまったからよくわからなかったが、面倒見の良い人だな。いろいろとね。

一個進んで、左がヘルニアで入院していたおじさん。この人は奥さんとかなり中がよろしいな。しかもヘビースモーカーらしい。よくタバコをすいに言ってた。

その向かいが、でっかい点滴をつけていた人。
毎日、新聞を買ってきて、見せてくれるんだ。寡黙な人だったが、入院がながいらしく。飯代が安くなったことを教えてくれた。あと、もらった黒糖あめはおいしかったな。

こんな風になかなかファンキーなメンバーと一緒の部屋だったのだね。

だから、入院も悪くないと思えたのかもな。

実際、悪くはないさ。
飯は運んでくれるし、規則正しい生活もできる。
ただ、猛烈に暇なのだ。
イベントは飯だけだぜ。

不安なのは夜のトイレさ。
俺はこのとおり怖がりでね。
病院の夜のトイレなんって考えられない。怖いだろ?
まぁ、これも些細なことだって気づいたのはあとのことだがな。

その日は、母親が着替えとか、いろいろ持ってきて。あわただしかった。

親が帰って落ち着いたと思ったらさ。夕飯だ。
うん。魚だったかな?
まぁ・・・。まぁだったよ。

そのあと、検温してさ。

やっぱ暇なんだな。

家から持ってきた本を読んだりして。
あとはテレビだな。しかしなぁー。土曜の夜のテレビなんって面白くないのだ。
実際、テレビなんって家じゃあんまり見ないし。
見ても、ただ見てるだけ。

だが、ホントに暇をつぶそうと考えると、テレビを見ることってあんま気が乗らないのだ。たぶん俺だけだろうが。

病室のほかの人は大体がテレビに集中しててね。

人々の生活とテレビの密接なかかわりがわかったよ。
切り離せないものになってしまっているな。


そんで、病院は9時が消灯なのだ。
仕方ない。

しかし、そんなすぐ寝むれるはずもなく。
大体の人がテレビみたり本読んだりしてすぐには寝ない。

22時になると看護婦さんが見回りに来る。
俺の場合、点滴のチェックをするからな。

1日目。なんだか興奮して眠れなかったのだ。
その後、0時。2時。の見回り。どちらもおきていた。
寝たふりしていたが。
途中うとうとするのだが、落ち着かないのだな。
寝床が変わったのもあるだろうが、1日目の夜中、どこかの病室の爺ぃが「おー!」とかなんとか叫んでいたんでさ。それも大きかった。

トイレにも行った。思っていたより怖くない。むしろ、明るいのだ。
ナースステーションの明かりも見えるし、廊下には常夜灯もついている。
その日の夜は3回くらいトイレに行った。


闘病記3


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