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大崎茂芳 著 中公新書
これは面白かった。生化学の本なのだが、コラーゲンはコラーゲンとして摂取してもコラーゲンにはならないと言う事を化学的に説明してある。謎かけみたいだが、たんぱく質と言うのは消化されてアミノ酸になる。プロリンとリジンがあり、そこにビタミンCが加わることで初めてコラーゲンになるのだ。(代表選手だけのこと。他にもたくさんのアミノ酸が必要だ)
コラーゲンは人(に限らないが)の皮膚、筋肉、腱、骨の重要な構成成分。血管もそうだ。ビタミンCが不足した時になる壊血病は、血液を閉じこめておくコラーゲンが生成されなくて発症し、体のあちこちから体液が染み出してくるわけだ。
海洋性コラーゲンには笑ってしまった。魚からとったコラーゲンだそうだ。。要するに煮こごりだ。 ありがたがるほどのものではない。また、コラーゲンが入っている(これも正確にはゼラチンと言うべきだが)事を謳った食品や化粧品が呈すると言う効果ははほとんどうそだ。皮膚は外界から異物が入って来るのを防ぐバリアなのに、それを通って吸収されるわけがない。仮に経皮的に入ったら、そこで抗原抗体反応が起き、炎症を起こすだろう。食べたら、一旦アミノ酸に分解だ。そうしてまたコラーゲンに合成される保証はない。コラーゲンだけが人体ではないのである。
コラーゲンは、その存在するところによって、一方向にしか変形しなかったり、どちらにでも伸びたり、固かったり柔らかかったりと変幻自在にその特性を変える。が、年を取るともろくなる。高齢者の骨折は治りにくいと言うが、その原因はコラーゲンの合成速度に比例するようだ。
TVで水溶性コラーゲンなんてやってますが、あり得ません。ゼラチンです。「心を込めて」なんてこれもあり得ません。装置を動かすのは手足です。
生化学なんて・・・と言う人も読めるような本ですよ。
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