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2004年05月12日
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  深般若をもって無自性を観ずるがゆえに、
  自然に一切の悪を離れ 一切の善を修し、
  自他の衆生をじょう益す

   弘法大師空海著『三昧耶戒序(さんまやかいじょ)』

  真の智恵をもって、宇宙の真相が、「空」であることを知れば、  おのずから一切の悪を離れ、一切の善をおこなうことができ、
  結果として、じぶんも、他人をも、利益することになるのだ。

 『三昧耶戒序』。「三昧耶戒」とは、真言宗の行者(修行する人)が、かならず受けなければならない戒(かい やくそくごと)である。著作年時不明。お大師様の代表作『秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)』の、ダイジェスト版といったところです。

 空(くう)、とは、よく聞く仏教用語です。
 空とは、「とらわれのない心をもってものを見る、聞く、感じる」ということです。



 しかし、その、ルール、マナー、モラルが、逆に自分の枠(わく)を作ってしまい、きゅうくつな考え方を作り出してしまうということもあるのです。

 いったん、善悪や、こだわりや、ルールから離れて、ものを見ると、ほんとうのものが見えたりします。

 するとこんどは、「じゃあ、ルール無用で、こだわらなくていいなら、何をしてもいいのか」という反論が聞こえてきそうです。

 それにも、こたえがあります。
 「こだわらない、ということにも、こだわらない。」
 「空(くう)にも、縛(しば)られない」

 人間は、生まれてから、十数年、あるいは数十年、生きていく過程で、いろんな、「常識」を学んでゆきます。国によって、部族によって、180度ちがう常識もあります。
 わたしは、日本の常識が好きです。
 しかし、思考回路は、なるべく常識にとらわれないようにありたいものです。
 やわらか頭でいきましょう。

 ピンチはチャンス、チャンスはピンチ、と考えてみる。

 たとえばそんなことだけでも、あたらしい発想が出てくるものです。

 常識にとらわれた、自分で自分に制限をもうけた考え方を「枠内思考(わくないしこう)」、その枠を取りはずした考えを「枠外思考(わくがいしこう)」というのだそうです。

 こどもは、枠外思考です。絵を書いていると、紙をはみ出して、机の上まで書いてしまいます。「この紙の範囲内に書かなくてはいけない」というのが、そもそも枠内思考なのです。

 ダウンタウンの松本人志さんも、つねに枠外思考です。常人では思いつかない「発想」で、人を笑わせています。天才だと思います。しかし、日常生活は、非常に常識的な方で、礼儀正しく、しっかりした方です。松本人志さんは、「常識がしっかりしているから、非常識ができるのだ。常識がしっかりしていないと、非常識は笑いにならない。」と語っています。そのとおりだと思います。

 まとめていうと、枠外思考で考えて、枠内行動を行う、というのが、バランスの取れたありかただと思います。


 しかし、活動はしっかり当時の常識にのっとつた「枠内思考」でした。
 だからこそ、成功者たりえたのです。

 自由な発想をすることによって、結果的に、自分も、他人も、幸せにすることができる、と、お大師さんは結びます。

 枠外思考、どこかで意識していたい言葉です。





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最終更新日  2004年05月30日 12時18分30秒
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