小説喫茶・メル

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真ん中の大広間。

ガキーンと、剣が弾かれたような音が鳴る。

「ッ・・・・・・」

剣、クライシスを握り締め吹き飛ぶマルシア。

ザザザと地面を足で擦りようやく止まる。

その視線の先で

「・・・やはり君は、母親の剣をそのまま振るっているに過ぎないようだ」

男、カオスが顔を落としがっかりしたような態度を取っていた。

右手にはシンプルなデザインの剣が握りられている。

「レイミさんに皆を呼びに行かせたのは懸命な判断だったね」

遠回しに、言いたいことが理解出来た。

「あなたのその猿真似では僕には・・・敵いませんよ」

言われると思っていたことをいざ言われると、妙な気分になるものだ。

だが不思議と、あまり怒りのようなもの、屈辱はなかった。

剣を握り直し軽く前で振るう。

「確かに私は、母上から剣を教わった・・・」

静かに話し出す彼女を、黙って見つめるカオス。

攻撃を仕掛けてくる様子はない。

「母上と戦った貴様になら、私の剣は下に見られても仕方はない」

握っている手に力を込める。

「だが!それでも私は、貴様に敵わないとは思わぬ!!」

覇気を発し叫び、周りの空気がピリピリとなった。

重心を低くし

「猿真似かどうか、試してみろ!!」

突っ込んだ。

猛スピードでカオスへと迫る。

「シルファー流剣術!瞬神殺!!」

激しい居合い切りを放った。

彼女の抜刀で旋風が巻き起こる。

しかしカオスはそれを、剣で受け止めた。

全技中かなりの速さの瞬神殺を、止めたのだ。

「はっ!!」

それに怯まずマルシアは、羽根を使い上空へはばたく。

そこで空いている手を上に掲げ、そこに魔力を集中させる。

黒き炎のようなものが現れたと思うと、それは一本の巨大な槍となった。

「デモンズランス!!」

かつての英雄、リオン・マグナスが得意としていた、闇の槍。

それを彼女は同じように操り、放った。

カオスは剣を両手で握り受け止める。

闇の槍は押されることなく、彼を徐々に押していく。

「ふふっ・・・防ぎきれないなら、流せば良いだけのこと!!」

剣をずらすことにより、デモンズランスは真横に軌道を変えられ、壁に激突した。

ドーンと音が鳴り響き消滅する。

その間一呼吸整えようとした時

「!?」

背後から迫っていた炎の弾を紙一重でかわした。

バンバンバンと、銃声が聞こえる。

みると今度は上空より炎の弾がやってきていた。

弾の背後で、マルシアが一丁の銃を構えて飛んでいる。

「・・・これは・・・・・・」

ここで気付いた。

彼女の武器は、【剣】だけではないということに。

(銃や魔法・・・彼女ならではの・・・・・・波状攻撃……)

そう考えていた矢先、真横より彼女が迫っていた。

だが彼の目の前までいくと、再び空中へと急上昇する。

「??」

その行動に疑問を持つカオスだが、彼女の方を見て驚いた。

「母上の技だけではないということ・・・しかと見るが良い!!」

両手で掲げている剣先に、眩い光が集まっている。

薄い青、水色のようなそれは、一気に凝縮されていきそして

天星剣!!

無数の光弾となって放たれた。

流れ星となり、彼へと降り注ぐ。

これが、レナスの剣と自らの魔力を合わせた魔法剣。

魔力の高い彼女だからこそ出来ることだった。

あまりの数のため、カオスは逃れることが出来ず、すべて直撃。

激しい轟音が起こり、煙も発生する。

スタッと地面に降り彼がいた方を見渡した。

「・・・・・・剣と魔法の複合技・・・確かにこれは、あなたにしか出来ませんね・・・」

(やはり・・・簡単には倒れぬか……)

お互いに力を認め合い、マルシアは剣を構え直す。

カオスの方はボロボロになっているように見えるが、何故か平然と姿勢を正した。

服についた汚れを、ぱっぱっと払っている。

「先程は失礼しました、貴方の力は、母親以上かも知れません」

急にニコっと微笑んだので、呆気に取られる。

だがすぐに気を引き締め、表情を戻した。

その瞬間

「でも」

「!?」

彼が背後にいることに気がついた。

「それでも僕には、敵いません」

「くっ!!」

眼前に迫っていた横切りを、しゃがむことによって避ける。

だが今度は、彼の蹴りが迫っていた。

避けることは出来ず、まともに頬を蹴られ吹き飛ぶ。

勢い良く地面をグルグルと転がる彼女に向けて

「はあっ!!」

カオスは地に剣を叩きつけ、巨大な衝撃破を生み出した。

地走りとなり進むそれを、マルシアは回避することが出来ない。

そのため直撃し、壁へと叩きつけられる。

パラパラと壁が崩れ彼女は瓦礫に埋められた。

「・・・・・・これが、圧倒的な力の差です……」

今度はカオスが彼女を見渡す側となる。

微笑まずしかめず、険しい表情で見つめている。

「・・・・・・」

反応がないので、剣を鞘へとしまおうとした時

ドーンと、彼女の上にあった瓦礫がすべて吹き飛んだ。

欠片の一つがやってきたので、叩き落す。

そして見てみると

「・・・例え・・・貴様が圧倒的な力を持っていたとしても・・・・・・」

マルシアが血まみれの状態で立ち上がっていた。

よれよれしつつも、その闘争心は揺るぐことなく、それどころか

「私はここで・・・退くわけにはいかぬ!!」

増していた。

彼女の剣気に反応し、周りに残っていた石などが真っ二つに割れる。

(・・・時間稼ぎではなく・・・最初から僕を倒す気でいたのか……)

敵ながらの闘志に、少し感服する。

「良いでしょう・・・・とことん相手をしてあげますよ・・・マルシア王女」

「私のすべて・・・・・・その身に刻め!!!」

傷だらけでボロボロになりながらも、激しい闘気を放ち、マルシアは突撃した。
















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