小説喫茶・メル

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次の日

授業参観は昼からで、4人は昼食を取っていた。

しかし、いつもと違い、会話が少ない。

「・・・・・・」

3人は昨日の事もあり、今回の授業参観について話せずにいた。

「どうしたんですのみなさん?」

クローバもなんとなく察しているのだが、思わずそう聞いてみる。

だが誰からも、コノハすらゴモゴモと何かを言いたそうにするが、返ってこない。

そのまま気まずい雰囲気のまま、昼休みは終わった。

昼からの授業となり、続々と保護者が教室へと入ってくる。

「はぁ~・・・・・・」

何故かどよ~んとテンションが下がるコノハ。

その原因は、彼女の背後にいる

「コノハー!!パパ来たぞーーーーー!!!!」

父親であるスイ。

コノハの席は一番後ろなので、ほぼ真後ろにいる形になっていた。

うるさいので当然目立ち、注目の的になるが、本人は気にしていない。

「うぅ~・・・・帰りたい…」

頭を抱え机に倒れ込んだ。

騒いでる内はまだ良いのだが、さすがのスイも、授業が本格的に始まると黙る。

そのせいか、後ろからじっと見つめられていた。

それがとてつもなく恥ずかしく、彼女にとっては苦痛でもある。







授業が半分ぐらい進んだところで、ガラっと教室のドアが開いた。

皆が注目する中、入ってきたのは

「あれ?ママって今仕事中じゃ…」

コノハの母親であるレイミ。

彼女は白衣を着たまま、静かに入る。

それに続くように、もう一人入ってくる人物がいた。

「!?」

その姿を見た瞬間、突然クローバが立ち上がる。

何事かと思い彼女の方を見てみると、驚いたような表情で呟く。

「・・・おとう・・・・・・さん…」

やってきた男性は、スイに負けず劣らずの爽やかな容姿で、凛とした姿だった。

呆然としているクローバだが、さらに驚かされる。

「えっ・・・・・・嘘・・・?」

レイミ、父親、そして最後に入ってきた人物。

「お母さん・・・どうして?」

クローバの母親。

事故により、外に出れない体となっていた女性が、今彼女の目の前にいた。







授業が終わり、下校時刻となる。

他の生徒と保護者が帰る中、コノハ家とクローバ家、スイレンとアヤメは廊下で話をしていた。

「お父さん・・・いつ帰ったの・・・・・・それにお母さん、どうして?」

あまりの出来事に混乱しているクローバに、両親ではなく、レイミが説明する。

「クローバちゃん、あなたのお父さんは、今までずっと、お母さんの体を治すための薬草を探していたの」

「・・・薬草?」

「えぇ、この世界では取れないから、異世界まで一人でね」

まだ困惑しているので、スイが話を進めるために呟く。

「なるほど、で丁度今朝届いたから、病み上がりだが、わざわざ娘のために出向いたってことか」

「そういうこと」

話終えたので、クローバの母親は、娘の元へいき、目線を合わせるために少しかがむ。

そして彼女を抱いてあげる。

「今まで心配かけてごめんね・・・・・・もう、大丈夫だから」

優しい声を聞き、思わずクローバは涙ぐむが、ぐっとこらえる。

「・・・お母さんが良くなってくれたのは、嬉しい・・・・・・だけど…」

そっと母親を引き離し、父親の元へ歩み寄る。

自分より背の高い親に向かって

「ッ・・・・・・」

パチンと、勢いのあるビンタを放った。

その光景に、スイレンとアヤメはあたふた驚くが、コノハやスイ達は、動じず静かに見ている。

父親の方は少しよろけるが、すぐにクローバの方に向き直った。

「クローバ・・・」

「どうして…」

必死に涙をこらえながら、拳を握り締め、口を開く。

「どうして・・・・・・何も言ってくれなかったの…?」

「・・・・・・」

「どうして黙って行っちゃったの・・・・・・どうして!?」

自分が高等部に上がるまで、何も連絡せずに薬草を探しつづけていた父親。

それに対する怒りと

「どれだけ・・・・・・心配したと思っているの…」

不安から、涙を止める事が出来なかった。

彼女の瞳より、ポタポタと流れ落ちる。

「・・・ごめん…」

父親はただ、謝るしか出来なかった。

「お母さんがあんな体で・・・お父さんまでいなくなったら私・・・・・・ッ・・・ぅあぁああああああん!!!!!」

泣き叫びながら、父親に抱きつく。

何も考えず、何も言わず、ただ泣き続けた。

「ごめんクローバ・・・・・・本当に・・・ごめん…」

そう言い、母親と共に、彼女を抱いてあげる。

その光景を見たコノハ達子供は、もらい泣きをしていた。

スイとレイミは微笑ながら、一足先に校舎を出ていった。








外に出た二人は、森の中をゆっくりと歩きながら話していた。

「そんな薬草がいるなら、俺が引き受けたのに」

「本人の希望だったのよ、自分の奥さんだから、どうしても自分で見つけたいって」

「・・・ったく、それで自分の娘を泣かしてりゃ、世話ねぇわな」

両手を後ろで組み、足元の石ころを蹴り飛ばす。

「スイはコノハに泣かされっぱなしだもんね」

「そうそう・・・あいつがいつか嫁に行くと思うと涙が・・・っておい!!」

そんな会話をしながら、二人は森の中を進んでいった。

















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