放浪の達人ブログ

ケータイなんて・・・



 日本の携帯電話の数がついに1億台を突破した。もはや1人1台の時代である。
そんな中、俺はケータイを持っていない。あの束縛されたような感覚が嫌なのである。
決してケータイを持ってても誰からも電話はおろかメールすら送られて来ないだろうとか、
基本料金が経済的に払えないとか、あのブ厚い説明書を読んでもチンプンカンプンとか、
そういう問題ではない。

 今のケータイは電話という本来の機能を超えてメール送受信のための道具というか
カメラというかテレビというか地デジだとかワンセグだとか画面が90度回転とか
動画撮影とか厚さ何ミリとかお財布ケータイとか、どんどん進化するばかりである。
「携帯電話」という名前はもう変えるべきであろう。いっそのこと「メール送受信機能付き
カメラ付きテレビ付きゲーム付きナビ付き地デジワンセグ画面回転式ビデオ撮影付き
超薄型お財布使用可能電話」と名称を変えてみてはいかがだろう。
どうせみんなワンセグって何の略なのかも知らずに使ってんだろ?俺も知らんけど。

 俺は山に行くのが好きだ。以前岐阜県の山奥の槍ヶ岳が池に映る絶好のスポットで
平日に昼寝をしていた。その俺の眠りを覚ましたのはイマイマしいケータイの電子音だった。
「あ~、今山に来てるよ、景色いいよ~」と話してる登山者を見て、
この自然の風景に何てそぐわないんだ、と興醒めしたのは言うまでもない。
別の時は雄大な景色の見える場所で延々とメールしてる登山者を見たこともある。
またある時は「いや~、仕事が入っちゃって。夕方のバスで東京に戻らないと」と
急いで下山して行くおっさんにも会ったことがある。山へ来たなら電源切っとけや。
そうすりゃ仕事が入ったなんて気を揉まなくて済むのになあ。

 あと俺が不思議に思うのは、右手でケータイを持ってるにも関わらず「左耳」に
ケータイを当てがってる人達。すげえ頻繁に見るんだよな、なんで?
それはですね、脳の医学的な根拠によりますと...なんてウンチク垂れる奴もいるだろうが、
俺から言わせれば「ただ単に左手に持ち替えりゃいいじゃん」と思うぞ。

 そうそう、だいぶ前に知り合いのおじさんおばさんと6~7人でハイキングに行った時に
「え~?達ちゃんケータイ持ってないの!遅れてるわね~」と俺に向かって言ったおばさん、
短縮には病院の電話番号がズラ~ッと並んでたな。それはまるで財布の中に診察券が
溢れかえってるのと大して変わんないと思ったぞ。あとさ、左手でケータイ持って
右手のお母さん指で一字ずつメール打ってるおっさん、オメエかわいいぞ。
とにかく俺はこの先もケータイは持たねえぜ。

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