ラストサムライ



ラストサムライ、観て来ました。
私の中でも、いろいろな思いがめぐっています。
でも、涙が出てくる事はありませんでしたし、
むしろ「なんか違うぅぅ」という感じが強いです。
もちろん時代考証や史実との不整合を云々するほど野暮ではありませんが。

以前の「黄泉がえり」ではボロボロに泣きましたし、
歳とって涙腺のユルさには自信ありまくりなんですけど...。

その違和感のモトは「愛するもののために...」&「正義」だと思ってます。
傷つけ合い、憎しみ合うところに愛が存在することはできないし、
そもそも"正義なるもの"なんてどこにも無いでしょう。

愛や正義をカタってシタリ顔でのさばる"分離"や"エゴ"の本性を見極めろ!!!
この映画が謳っているのは、実はこの一点なのではないでしょうか?

現代の一見平穏な生活が、隠蔽された殺りく,搾取,破壊,犠牲...という土台の上に成立している事実は、見たくなければ見なくて済みます。
でも、当時の戦争では、自分の体力で敵を殺す(切る感触,悲鳴,返り血...)、
そうしなければ殺されてしまう、まさしくリアリティそのもの。

この映画、"人を殺しすぎ"というご意見もあるようですが、
これはもちろん意図したものに違いありません。

ラストは、若干ハッピーエンドっぽい感じもありますが、
血塗られた日常を、思い起こさせるのに十分だと思えました。

限定的な愛や善や正義は、実は"分離,分裂"そのものであって、
共存共生(栄じゃなくて)の根本原理とも言えそうな"慈悲"とは対極のもの。

改めてその思いを強くした一本でした。

2004年 1月 16日 (金)

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