HPみたいに使っていけたら嬉しい

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初うp小説~短編~



  作 藤原 柳

 蒸し暑いテントの中、俺は銃の手入れをしている。
いつからだろう?人を殺す事を何も感じなくなったのは。
この戦争が終わったら、俺は何をすればよいのだろう?
「おい、敵が攻めてきたぞ!」
隊長のドデカイ声で他の兵士達が銃を手に取る。
たった6人だけの部隊で敵の進行を防げるわけがない。
何故戦う?死ぬとわかっているのに。
愛国心?そんなもの、命ほど価値があるはずもない。
大切な人のため?大切な人は、お前が死ぬ事を望んでいるのか?
まぁ、戦う理由なんざ人それぞれだ。
次の戦闘で生き残れたら、他の奴とそんな話をしてみるか。
俺はそんな事を考えながらテントを出る。
天気は曇り、今にも雨が降ってきそうなジメジメとした空気。
俺達は隊長を先頭に塹壕を進みながら敵へと近づく。
敵が見えてくる。
敵の数は30ほど、小隊だろうか。
ドドドという発砲音、おそらく、敵がいないかどうか調べているのだろう。
その行動だけで敵にはまだまだ弾薬が豊富に残されている事が証明できる。
ふと、後ろにいた兵士が俺の肩を叩く。
「なぁ、あの行動、どう思う?」
俺は首を少し屈め、目線を後ろにやりながら、
威嚇射撃の事か?と聞くと、微かに頷く。
「どう思うも何も、無駄な行動だと思うぞ、俺達は訓練された兵士だ、
 一般人じゃない。威嚇射撃なんかで俺達が怯むはずもない。」
俺は冷静に淡々とそう言う。
後ろにいた兵士はロケットのついたペンダントを握り締め、ヘルメットを目深に被った。
前から伝言が流れてくる、「全員死ぬ気で敵を殺せ」
死ぬ気で?冗談じゃない、俺は死ぬ気はない。
俺が死ぬのは敵を殺してからだ。
隊長が塹壕から敵に向けて射撃を開始する。
それに続き、他の兵士も発砲しはじめる。
だが、俺は発砲せずに少しずつ敵へ近寄る。
後ろにいた兵士だけはそれに気付き、俺に付いてきた。
俺は迂回して敵の背後に回りこむ、もちろん後ろにいた奴もついてきている。
敵の数は・・・10人ほどに減っていた。
おそらくは新米ばかりだったのだろう。
そう考えると威嚇射撃についても説明がつく。
敵は銃を構えるのをやめ、塹壕に近づいていく。
本当に情けない、あれが軍人のすることだろうか?
俺は銃を構え、敵に向かって走っていく。
的確に、迅速に、敵に銃弾を浴びせる。
敵は後ろから攻められた事に驚いているようでまともな反応ができていない。
俺に付いてきていた兵士も銃を構え、敵に発砲している。
敵の全滅と共に、雨が降り出す。
まるで、自らの夫、父親、息子、恋人の死を悲しむ人間の涙を表しているかのように。
俺は生き残ったもう一人の兵士と共にテントに戻る。
「ふぃ~、生き残ったのは俺達だけかぁ~・・・」
煙草をふかしながらソイツはペンダントを俺に投げる。
「そのロケット、開けてみろよ」
俺は言われた通りロケットを開けてみる。
そこには若い女性の写真があった。
素朴な感じのとても優しそうな女性だ。
「俺さ・・・この戦争が終わったらそいつと結婚するんだ
 だから戦争を早く終わらせるために兵士に志願した。」
彼の表情は少し曇ったが、いつの間にかまた陽気な顔にもどっていた。
俺はロケットを閉じ、ペンダントを投げ返す。
彼はそれを受け取ると、また静かに口を開く。
「お前はなんで志願したんだ・・・?」
俺は静かに口を開いた。
「俺は一年前までとある教会に居候していた。
 俺はそこにいたシスターと恋に落ち、二人の仲はそれなりに進展した」
俺は一度そこで話をきり、そしてまた口を開く。
「ある日、俺は隣の市まで食材を買いに出たんだ、その日はそのシスターの誕生日だった
 俺は市場でとある話を聞いた、戦争が始まったという話だった。」
「教会のある町は敵国と隣接しててな、俺は嫌な予感がして、すぐに飛び出した。
 教会に着いた俺が見たものは無残なシスターの死体だった。
 聞いた話によると、数人の敵兵士に散々犯されたあげく、嬲り殺しにされたそうだ。」
俺は煙草に火をつけ、それをふかしながら話を続ける。
「だから俺は敵の兵士を殺す、俺の心が満たされるまでな、それが俺の志願した理由だ。」
最後にそう締めくくり、俺はテントを出た。

3ヵ月後・・・

「終戦協定の握手が今、取り交わされました!!
 戦争は終わったのです!!」
戦争が終わった?ふざけるな、俺はまだ戦っている。
俺はラジオから聞こえてくる声に苛々させられながら拳銃を手に取る。
国同士の戦争は結局敵国の負けで終わった。
だが、俺の戦争は終わっていない、俺の復讐の心が満たされるまで終わる事はない。
俺は一週間ほど前、軍に休暇届をだした。
国同士の戦争がすぐに終わると察して。
俺の予感は的中した、俺はバイクにまたがり、終戦協定の行われている記念館へと急ぐ。
俺の戦争はおそらく今日終わるだろう、敵のいなくなった後の俺は・・・
20分ほどで記念館へと到着する、どうやらまだ終戦協定は続いてるようだ。
俺は構わずにバイクで記念館へと突っ込んでいく。
ガードマンらしき男がたじろぎ、動けないでいた。
気にせずに記念館の中に侵入し、そのまま奥へと進んでいく。
会場に到着しても、構わず中心に向かって走る、目指すはあの男。
「何者かがバイクで会場に侵入してきました!」
あのラジオの男だ、鬱陶しい声をしている。
俺は中心に着くと、バイクを飛び降り、拳銃を抜く。
そして、引き金を引いた。
パン、パン!!
俺の戦争も終わった。
倒れる男、駆け寄る人々、俺に銃を向ける男達。
ドドドと俺に向けて一斉射撃が開始される。
その瞬間、まるで時が止まったように思えた。
「そ、そんな!会場に侵入した男が両国の大統領を射殺しました!!
 両国の兵は侵入してきた男を射殺すると共に身元の確認を急いでおります!!」


はい、とりあえずこんな感じです、
コメント欄に感想とか言ってくれたら嬉しいです。
リクエストも受け付けちゃったりします。
ごめんなさい、調子乗りました。

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