勝手に最遊記

勝手に最遊記

A Rose Prison




薔薇


薔薇


薔薇


愛でる者が居なければ         “意味がない”




「・・・・気色悪ぃ・・・・この霧。」
悟浄は、体にまとわり付いてくるような悪寒を覚えた。

「・・・うん。」
桃花も言葉少なく頷く。


この森に入ってからというもの、太陽が見えない。

白く不透明な霧が視界を奪う。

まるで夢の中を彷徨い歩いているように。

現実感が無い。

「八戒ぃ・・・この方向でイイのか?」
悟空が頼り無げな声を出す。

「えぇ・・。その筈なんですけど・・この霧では。」
申し訳なさそうに
「方向も判らないんです。ホラ。」

見せられた方位磁石は、クルクルと針が回っている。

「・・・チッ。歩き回らない方がいいな。」
三蔵が眉間に皺を寄せる。

「はい。・・ですが、此処で野宿はちょっと・・・。」
流石にこの霧の濃い、森の中での野宿は躊躇われる。

「・・・!何か、匂いがするぞっ!?」
悟空が左右を見回す。

「悟空?食い物の匂いか?」

「違げーよ、悟浄!・・・なんか、香水みたいな・・。」

「とにかく、その匂いのする方へ行ってみましょう。」
八戒の言葉に全員頷く。

そして悟空を先導に、三蔵達は森の奥へと足を進めた。


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