勝手に最遊記

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Darling ―12―



深紅の髪――――深紅の眼

ソレが、妖怪と人間との交わり    “禁忌”の間に生まれた子供が
総じて持つ特徴で有ると言うことは――――――――・・・一般的には知られていない。

『ソレを何でコイツらが・・?』

「色々とさぁ~。ハカセに教えて貰ったんだぜぇ?色男?」「・・ハカセ、だと?」
男の一人が、悟浄の脇腹を蹴り上げる・・・「・・・はぐっ・・!」あばらが2・3本、ヤられた。

「ごっ・・悟浄君っ!!」悲鳴にも似た声を桃花が上げた。

男達が桃花に向き直る。
「そ~だったな。お前のオンナも一緒に浚って来たんだよなー。」
「アイツは・・カンケーねぇ!!」苦痛の表情を浮かべながら言う悟浄に嗤いつつ、
「そーか~?大事に抱えてたぜ?ま、ドッチでもイイがな。ヤルだけヤッたら、殺してポイってな。」

無遠慮に桃花に近づく5人。   桃花の顔色が変わった。
「・・それ以上、近づかないでっ!他に仲間が居るのよっ!アンタ達・・・殺されるから。」
人間を殺すようなコトは・・しないだろうが。それでも脅しにはなる。

「仲間ぁ?・・いいぜ~?俺達を殺せるモンならなっ・・」言い終わらないウチに、男の姿が消えた。

「―――・・なっ!?」男が桃花を背後から羽交い締めにしている。『なんでっ!?』
「早いだろぉ?・・俺の早さに付いて来られようなヤツ、居ないだろうがぁ?」

「・・アンタ達・・・人、間・・なの?」明らかに、男達の様子がオカシイ事に気が付いた。
「人間?・・そうだな、人間だけど妖怪の力を持った・・ってトコかな、その色男みたいに。」

言いながら桃花のシャツを引き裂く―――「・・・っ!!」歯を喰いしばり、悲鳴を押し殺す。
『悲鳴なんか上げない・・コイツら何かに負けないっ!』男達を睨む桃花。

「ソイツに触んじゃねぇ!!」悟浄が激高した。力の入らない体で、必死に鉄枷を外そうと鎖を引く。

「あっはっはっはっはっ・・無駄無駄ぁっ!!」男の一人が、悟浄の顔に蹴りを喰らわせた。
「ガッ・・・」悟浄が口と鼻から血を吹き出した。意識が飛びそうになる。「・・悟浄君っ!!」

桃花が男の腕から抜け出そうと、暴れる。「っの・・・!離せ・・!!」男がニヤリとしつつ、
バシイッ・・桃花の顔に平手打ちを浴びせる。口の中に鉄の味が広がった。

「大人しくしてねーと・・すぐに殺しちゃうぜ?」そう言いつつ、桃花の顔を覗き込む男・・に、
ガツッ!!桃花が頭突きを喰らわせる。――咄嗟のことで、避けられなかった男は飛び上がった。
手が緩んだ瞬間、出口へと走り出す桃花。『三蔵達を・・呼んでくるからっ!!』

出口まで後一歩・・の距離で、桃花の体が宙に浮く――――「えっ?」視界が反転する。

「――っ!?」自分の身に何が起きたのか・・・理解できないまま床に叩きつけられた。

「・・・逃げられないって・・言ったよなぁ?」痛みに歪む視界に、男達の姿が映る。

「あ・・なんなの?その姿は・・。」驚愕した。
男達の眼は・・虚ろに血走り、だらしなく口元から涎を垂らしている者も居る。
荒い息の間から、長い舌がチロチロと見え隠れする。そして、何より・・・『梵字?』

男達の肌から、梵字が浮かび上がっている――――――『確か、式神やお札で使用する・・?』
ソレが何故、男達の肌に浮かんでいるのか?それも無数に。

「姿がどうかしたか?・・おいっ!何なんだよコレっ!?」男達の中で、小柄な男が叫び声を上げた。
「うわっ・・!?知らねーぞ?こんな風になるなんてっ!?」自分の手や足を見て、ざわめく男達。

「・・いいじゃねーか。人間以上の力を手に入れる為に・・姿がどうなったってな!!」
リーダー格の男が吠えた。
「暴走する妖怪に怯えんのも!町の奴らに馬鹿にされんのもっ!俺等が絶対的な力を手に・・」

沈黙した―――――――――「・・おい?どうか・・」小柄な男が、近寄る。ガッッ!
男の顔が、鷲掴みにされた。ミシミシという音と共に、男の足が床から離れる。
「どうしたっ・・うわあああっ!!」
他の三人が、リーダー格の男を取り押さえようとして・・・跳ね飛ばされた。

「な・・・なな?」男達の目の前で・・・リーダー格の男が、小柄な男に喰いついた。
首筋に噛みつき――――ブシュッウッ―――――噴水のように血が噴き出す。誰も動けない。
抵抗できないよう、手や足をもぎ取り・・・痙攣する男の体をアッという間に喰い尽くす。

『・・・これじゃ・・・まるで・・・妖怪そのもの?』桃花は倒れたまま、目の前の惨劇を見つめていた。

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