勝手に最遊記

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SCHOOL!―3


アタシの入ってるテニス部は、もちろん屋外なワケで・・・こんな雨の日は、体育館で基礎練習(つまり筋トレ)バッカなんだよねぇ。

でも、休むヒトは誰も居なーい!強豪だとかって言うワケじゃなくって・・・・・

―――キュキュッ・・バンバンバンッ・・・・「・・うおりゃああっ!!」――ザシュッ・・「――――ッシュ~~~~ッ!!」

【きゃああっっ!!】体育館が嬌声に包まれる。もち、バスケ部の練習に釘付けだ。

ちっちゃい体で、並み居る大男達の間をかいくぐり、「よっしゃあ!もう一本っ!!」所狭しと駆け抜けるのは、【悟空先輩~っ!!】
・・・悟空先輩ですぅv

その驚異的なジャンプ力で、ダンクを決める様は、『猛烈にカッコイイ!!』いつもは見学出来ないんだけど、
こんな雨の日は、体育館の中に入れるから嬉しいのさvv

「おっ。鳳じゃん。」休憩中の悟空先輩が、アタシを見付けて寄って来た!「あっ!美味そうなモン持ってる~。」
アタシの手には、休憩だからと食べようとしていた蜂蜜レモンが・・・「た、食べます?」「喰う喰う!!」・・・即答かよっ。

でも、こんなに美味しそうに食べてくれる悟空先輩が・・・ああん。すっげぇ可愛いvv
「・・美味かった~!サンキュな、鳳!」ニカッと笑って、アタシの頭をクシャクシャッと(撫でて!)してくれた!・・即死してイイですか?
・・・・・・もの凄く、周りの視線がキツイんですけどっ・・「じゃあな~鳳!!」バイバイと アタシに 手を振ってくれた悟空先輩・・。

例え・・例え・・・「鳳さん?・・・ アナタ独り で、後かたづけ・・・出来るわよねぇ?」先輩方にイジメられたとしてもっ!!
「・・・はい。」天空は、 天空は、 『・・・本望ですううぅぅ!!』




「うんとこどっこい、よっこらしょっ。」・・・独りで、後片付けをするアタシ。
と言っても、今日は筋トレだけだから片づけるのはマットだけ。楽チン楽チン♪・・そう思っていたんだけど・・・。


「・・どないすっとね?このマットば。」思わず土佐弁で呟く・・。マットは体育館倉庫に片付けるのが基本なんだけど。
目の前には跳び箱やらボールの入った籠。んで、マットはその奥に山積みで・・・『どうやってあの上にっ!?』

そう、マットを奥まで運び入れて、山積みの上に重ねるなんて芸当が、独りで出来るのか!?いや、出来ねぇ!!(キッパリ)
丸めたマットの前で、呆然としていたら・・・・・「どうかしたんですか?鳳さん。」

「はっ、八戒先生っ!!」キュウッと血液が頭に上る。「・・えっと。片づけを・・。」「貴女独りで?」
八戒先生がアタシの顔を覗き込む。目を合わせないまま(合わせられない!)コクコクと頷いたら、

「それは大変ですね。僕が手伝いましょう。」そう言った時には、八戒先生が既にマットを抱えていた。
「あっ・・えっと、はっ・・。」慌ててる間に、八戒先生はさっさとマットを片付けてしまった。

「コレで良し、と。鳳さん?」くるりと振り返った八戒先生が、「どうかしましたか?」ニッコリとv・・・ハッ!!
「すっすみません!つい、見とれ・・じゃなくって、アリガトウございましたっ!!」ペコリィっと、床に頭が着く程お辞儀したアタシに、

「良いんですよ。女の子一人じゃ無理ですから。さ、早く帰りましょうね?」クスクス笑みを零しながら(相当、可笑しかったらしい。)
八戒先生が部室の方まで送ってくれた。(本日2度目の即死v)

着替えて、学園から出る際に 『・・・ん?でも、何で八戒先生が居たんだろう・・?』チョット気になった。
担任もしてないし、部活動の顧問もしていない。この学園のセキュリティーも万全だから、宿直なんて無いし・・。しかも体育館に用事?

まぁ、先生なんだから色々忙しいんだろうと納得し、アタシは学生寮へと帰った。




時刻は、夜・10時過ぎ・・・・・・夕食も終え、お風呂にも入り、後は寝るだけのアタシ。
ジャージ姿で漫画を読むv・・うむ。これぞ至福の時vv

―――――ガチャッ

「あ、夏紀、お帰り~v」夕食後、違うクラスの子に用事が有ると言って出て行っていた夏紀が、浮かない顔で帰って来た。
「も~~~・・どうしよおおぉ・・。」言いながらベッドに倒れ込む。

「夏紀?どうしたの?」怪訝な顔のアタシに、「ホラ!今日、三蔵先生が課題だしたでしょ?アレさ、先に授業が進んでいる
クラスの子だったら、見せて貰えるんじゃないかって思ったんだけど・・・。」はあぁっと大きく息を吸い込み、
「三蔵先生、クラス事に違う課題出してんのよぉ!!」侮れねぇ~っ!!と夏紀が喚いた。


「・・・・課題って・・ナニ?」・・ナニ??今の、日本語?「はぁ!?天空・・今日、三蔵先生が課題出したジャン!」
自分で作った詩を、英語で発表しろって・・夏紀の言葉を理解するのに、暫し呆然――――・・あっ!

【ポンッ】と手を打った。「ああ、アレね!思い出した思い出した・・生物の時間に、ノートに書いたのよ!詩を!!」(ゴメンナサイ)
インターネットの翻訳サイトで、詩を訳せば簡単簡単・・・・って。動きの止まったアタシを見て、夏紀が不審そうに伺う。

「どうしたの?天空・・?」血の気が引く音を聞きつつ、「・・ノート、学園に忘れた・・・。」そう答えたアタシの顔は。恐怖に引きつって居た。






「・・しかも、どしゃ降り・・・。」恨めしげに夜の学園を見上げるアタシ。

明日。英語は一時間目。今から詩そのものを作り直すより、教室から取って来た方が早い。(徒歩・3分の利点v)
でも、夜の学園は想像以上に恐そう。夏紀にでも付き合ってもらえば良かったかな・・なんて後悔してみた。『だけどなぁ・・。』

必死に詩を考えてる夏紀に、つき合えとは言えなかった。『まっ!ガードマンのオジサン達も居るし!』
折角、寮母さんにも許可を取って来たんだから頑張ろう!!

そう、思いながら・・・・学園の裏門をくぐった。


―――――――――マサカ・・・・あんな、 恐ろしい体験 をするとも知らず・・・・・・。

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