日進月歩

日進月歩

最近夢物語


恋人連れ 家族連れ 友達連れと様々だが
秋の麗らかな休日を 皆 それぞれに満喫していた。

そんな活気ある街からさほど離れていない蒼々とした森の中。
とは言っても 人や車が通れる道もあるわけで不気味といったわけではない。
その森の中に 彼女らの家は存在している。
物語のような話だが…
先に言っておこう。
これは 夢 だ。


『最近夢物語』

「…はぁ。いいなぁ。街は賑わってるよ。
 …取材にいこぉかね。」
「なぁに言ってんすか 先生!!仕事しないとしりませんよ」
窓辺の 日の辺りのいい場所に机が1つ。
その上に面白くなさそうに 頬杖をつき 視線を泳がせる彌柚乃。
取材と称し 仕事から逃げようとしたが…
軽く沙奈にとめられてしまう。

「物書きさんには締め切りがありますからねぇ」
ふふふっと笑う沙奈の横顔に 万年筆を投げつけたくなる衝動を何とか彌柚乃は押さえ込み
「…はぁ。怒るのもめんどいし そんなことに無駄な体力使うのもったいねぇや」
と 渋々 原稿に目を落とす。
「元々貴重な体力なんだから
 有効に使うこと 考えなさいよね」
有効に使うことと言えば 結局の所 原稿を仕上げることをさしているのだろうが
それさえも口にするのがめんどうな彌柚乃はペンを進める。

…..ル トゥルル トゥルル

静かになったばかりの部屋に
機械的な電話の音が木霊する。

「編集者さん??」
「留守電 おっけい」
親指をたて 笑みを浮かべる彌柚乃だが…
その笑みに 余裕は 浮かんでいない。
電話の前にかけられたカレンダーを沙奈は見上げ 呟く。
「あちゃ。
 締め切り日 すぎちゃってんじゃん」

がちゃ。
「はい。楠木です。ただいま留守にして….」
「彌柚ぅ??アタシィ 美吉なんだけどぉ。
 あ。ダイジョブダイジョブぅ☆☆編集者さんじゃないかりゃぁ」
電話口でふざけたような声がした。
「…あいつ 留守電 聞く気ないよね」
「だね」
苦笑をこぼし 彌柚乃は電話をとった。
「何よ??アタシ 締め切り破っちゃってて かなりやばいんだけど??」
だから遊んでる暇なんかないってばと
彌柚乃は電話口でも聞こえるような盛大なため息を1つ ついた。
それを気にとめようとせず 美吉はテンションそのままで話す。
「それがさぁ
 彼氏と喧嘩しちゃってさぁ。
 同居してるアタシとしてはぁ ここにいるわけにもいかんのよ。
 だから とめてにゃあ」
あと10分で着くからと 一方的に電話を切られ
彌柚乃は文句の言いようもなかった。

「…だと」
聞こえるような声だったので 沙奈はあわてて
「あらぁ。じゃ 布団ほさないかんなぁ」
と ベランダへ布団を抱えて走っていった。

とりあえず…
誰も…
「アタシの締め切りとかは関係ないってか」
彌柚乃の苦労は一体誰が気にとめてくれるだろうか…

「報われないなぁ アタシ」
「あ。彌柚乃ちゃん
 ため息つくと 幸せが逃げるって言うじゃんよぉ」
「…はぁ…」



「とりあえず アタシ結子さんとこ いってくるから」
原稿を入れた封筒を手に彌柚乃はドアの取っ手に手をかけた。
「え??もぉできたの??」
「ん??ああ。あとがきだけだったし」
「…彌柚乃ちゃん 本当は頑張れば締め切りに間に合ったんじゃないの??」
「…行ってきます」

結子というのは
同じ 森の中にアトリエ(仕事場)をもつイラストレーターで
彌柚乃の小説のイラストを担当している
一言に言う 美人イラストレーターである。
出逢いは 編集社で
同じ森にアトリエがあると言うことで話が合い 彌柚乃と沙奈と…
それから美吉と仲良くなったのだ。

コンコン。
「はぁい…ぁら 彌柚乃さん」
「やほ 結子。
 仕事 持ってきた」
「ぁら 早かったのね。
 とりぁぇず どぉぞ??」
結子は 一歩後ろへ下がると彌柚乃を中に招き入れた。
「んじゃ お邪魔します」
彌柚乃は 木の香りが微かに香る
温かい結子のアトリエに足を踏み入れた。

一方 そのころ。

「やぁほぉ。彌柚ぅ…ぁれ??
 にゃ??沙奈っちゃぁん 彌柚はぁ??
「ん??ぁ 美吉。
 彌柚乃ちゃんなら 仕事で結子さんのとこ」
「ぁぁね。
 そぃゃぁ 締め切りがどぉのって言ってたにゃぁ」
「…一応 聞いてはいたんだね」

呆れ顔で沙奈はそう言うと、ふと何かを思い出したようにして、一応ある自分の部屋へと入っていった。
そんな沙奈の行動を美吉は、特別気にするでもなく自分の家のようにくつろぎ始めていた。

彌柚乃はその日
結子を連れ自宅へと帰宅した。
もちろん仕事を早急に仕上げてもらったので軽く 打ち上げでもしようかと
彌柚乃なりの考えがあったからである。
…否 仕事終わりはいつも 結子を誘って自宅へ帰宅する というのが
彌柚乃の日課になりつつあったのだ。
習慣は変えられるものでもないだろう。

もう美吉は来ていたのか、と思いながら彌柚乃は
居間の机の上を手早く片付け始めた。
「あれ??沙奈ちゃんは?」
突然結子から聞かれ、彌柚乃は初めて部屋の中に沙奈がいないことに気づいた。
「あら、ホント。洗濯物でもとりこんでるのかねぇ。
 …沙奈ちゃーん??」
彌柚乃は、別に気にならなかったが何気なく呼んでみた。
すると、返事が返ってくるであろうと予測していた場所の反対側から沙奈の声が返ってきた。
「はいはーい。彌柚乃ちゃぁん??帰ってきたのぉ?
帰ってきて早々で悪いんだけどぉ、私の部屋まできてくれるぅ?」
そんな沙奈のいつもと違う甘い声の返事に嫌な予感を覚えながら彌柚乃は沙奈の部屋へと入っていった。

「沙…奈ちゃん?何やって…」
彌柚乃の勘はあたった。
沙奈の部屋には、沙奈と大きなキャンパスに描かれた絵だけがあった。
「沙奈ちゃん…なにこれ。」
彌柚乃は、冷え切った視線を沙奈に送りながら答えのわかりきった質問をした。
沙奈は、申し訳なさそうなそぶりを1つも見せずさらりと答えを言ってのけた。
「合作の仕事いれたんだよ。」

「お…わったぁぁぁぁ」
彌柚乃は、伸びついでに沙奈を軽く叩いた。
「痛っ。
 うぅ。彌柚乃ちゃん、まだ勝手に仕事入れたこと怒ってる?」
反省するそぶりも無く平謝りしかしない沙奈に対し、彌柚乃は怒りを通り越して呆れ果てていた。
「あ、いけない!
 布団出してままだったんだヮ。取り込んでくるね!」
沙奈は疲れ果てて動けなくなった彌柚乃を置き去りにし美吉と、合作製作中に干しに行った結子の布団をとりこみにいった。
「アタシのこと考えてくれる人はおらんのかぁ!」
彌柚乃は、疲労と眠気に襲われながら去っていく沙奈にそういうのが精一杯だった。

…ヮアー シュヮァー ジュー

肉か何かの焼ける音で、彌柚乃は自分が眠っていた事に気づいた。
「…ぁれ??寝てた??」
それにしても…と 彌柚乃は思い返す。
結子の相手もろくにしてやれず
次々に入ってくる仕事。
….否 入れられた仕事と言った方が良いか。
「ァタシは疲れるためだけに今の仕事をやっているわけぢゃないんだけど…
 それ 理解してくれてる人 この中にいないわけ??」
もう 疲れて あきれて ため息をはくだけではすまない。

本業は小説家。
趣味程度にイラストも描いたりするが
結子ほどの画才はない.。
また 沙奈は漫画家を本業としているため
結子と並び称される。
ただ 結子と沙奈の違いは
イラストレーターか漫画家か というだけである。
そして 昨日沙奈が急に入れてきた合作の仕事とは
沙奈の出す イラスト集の書き下ろしコーナーに載るものだとか。

….要は 締め切り間近の仕事を思い出し
一段落着いた彌柚乃に手伝わせた…ということだ。


「ぁ 朝食…」
先ほどから香る 香ばしい匂いに思考がとめられる。
「誰がやってんだろ??」
朝食を作るのはいつも 彌柚乃の仕事だったはずである。
朝が苦手な結子
料理は芸術だとほざきながら 食中毒によって全員を殺しかけた沙奈
…根っからやるわけがない美吉。

ほら
どこにも朝食を準備するような人なんて….

「ぉっはぁw」
まだ疲れがたまっている彌柚乃の身体をいとも簡単に貫く
威勢のいい声。

「….美吉」

「皆 昨日 めちゃんこお疲れだったみたいだからぁ
 ァタシがたまには作ってみよぉかなぁとか 思ったんだケド」
….否 こいつはただ単に 早起きなだけで
皆が起きないのを退屈に
理科の実験をする感覚で 朝食を作り始めただけだ。
絶対に….

と そこで。

「…ケド??」

「上手くいかにゃぁもんだね」
真っ黒になった 元はフライパンだと思われるもの。
それを直接 机の上に置いたのか
こげ後のついた机上。
それから 何かの…何かの…

「あぁぁぁ!!!!!!!」

「ごめんねぇ;
 燃えちゃったょ。
 彌柚乃と沙奈ちんの合作ってやつ??」


「もぉ どぉでも良いけど」
「ぁ?マヂで?流石w彌柚乃っちは心がお広い♪」

「朝食は二度と作るな」

「ぇ?!ここで修行しないと彼氏と…」

「…しったこっちゃねぇ」

もう ため息をつくのもめんどうで。
どうにでもなれと 投げやりな気持ちで天井を仰いだ。

でも

「どぉにかなるもんか??」





「っつう おっそろしい夢を みたわけ」
「ぶはっ 何だそれ」
「否 マヂ話。
 久しぶりなんだょね ここまで繊細に覚えてる夢」
「よほど恐ろしい夢なんだねぇ」

楠木 彌柚乃。(くすのき みゆの)
現在 高校1年生。

紀藤 沙奈。(きとう さな)
同じく 高校1年生

坪田 美吉(つぼた みよし)
同じく 高校1年生

結子(ゆいこ)
架空の人物。美人イラストレーター….??

「おもしろいから 小説にしちゃえば??」

「は??」


こういういきさつで
実際に彌柚乃が見た 悪夢とも言える夢は
このような形で
小説となったのである。



―――説明所―――

はいv
読んでいただきました!!
最近夢物語。
これ、初めて遥さんと合作した作品に御座います。
ていうか、管理人が書いたところは、酷いし少ないしで…
ほぼ、遥さんの作品なんですけどねv(ヲイ

此処は、アレですねv
管理人の酷い作品で汚れてしまった目を洗浄(?)出来る所ですねv

もう、管理人何を言ってるか判りません!!(ゥヲイ

では!!(無理に締め。

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