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各話ごとに、イラストレーターも異なりますが
『 やまびと
』を図書館にリクエスト。
原作
の3段と7段で構成されています。
イラストは、 中川学
さん。
デジタルなのに、どこかレトロで懐かしい画風は
『和ポップ』と呼ばれ、海外でも高い評価うけていらっしゃるそうです😊。
始まりは3段のあらすじ。
猟師が、山奥に入り込んで目撃したのは・・・
髪をくしけずる妖しい女。
髪長く、丈高く、色白く・・・
勇敢な猟師が発砲すると、命中した。
身の丈よりも長い髪をすこし切り、
山女に遭遇した証拠に
持ち帰ろうとすると・・・
なぜか、下山途中に猛烈に眠くなり・・・
まどろんでいる猟師から
何者かが女の髪を奪い取って、消えた。
(山奥であやしい女性に遭ったというだけで、
危害を加えられたわけでもないのに
いきなり発砲するほうがよほど乱暴で恐ろしく
感じるのですが😵💫・・・
得体の知れないものに対する、無意識の恐怖感からくる衝動?)
後半は、7段を再話。
遠野では、毎年、娘やこどもがさらわれる。
(こどもがさらわれるのをおそれる里人には、
さらう「物の怪」は、『天狗さん』のイメージ?)
栗拾いに山にいった娘が、帰ってこなかった。
捜索の甲斐なくついに見つからず、
家族もあきらめて彼女の形見のまくらを身代わりに、葬式をだした。
(しのびよる巨大な影と、気配に気づいてふりかえる娘、
サスペンスのようです、ぶるぶる😖。)
それから何年かして・・・
娘と同じ里の猟師が、獲物を求めて山に入り、山麓あたりに
大きな岩屋をみつけた。
そこで出会ったのは・・・行方不明になった、村の娘。
「なぜこんなところにいる」
「山でおそろしい人にさらわれました」
「さらったのはどんな男だ」
「普通の人とかわらないけれど
ものすごく背が高く
瞳の色がちがっていて」
「おそろしいのです」
(彼女の黒髪は身の丈を越えるほどに長く伸び、
容姿もまさしく、前半の話にでてくる『山女』にうりふたつ。
人里からみるとすでに「異形の者」となっているらしき彼女
の、口元のホクロのみが、行方不明になった娘
と同一人物と読者に認識させる、画家の心にくいテクニック。)
「いまは出かけているけれど、
もう帰ってくるかもしれない」
こわい。
猟師は急いでその場から去った。
(この絵本の、クライマックスですね!!
ほんとにこわい。
私的には、『山の怪』というより
ウルトラセブンの宇宙人を連想してしまう😅、
怖いにはちがいないけれど。)
そして、エピローグ。
・・・遠野を囲む山々に棲む山人とは、そうしたものである。
(現在の感覚だと、どうも納得ゆかない。
里のむすめが山にいる何者かにさらわれて、
その場所もわかっているならば
屈強な村の衆を組織して、彼女を救い出すべきなのでは!?
と思いますが、
あるいはこのお話じたいがほんとうか、そうでないのか??
住む世界の異なる、
村里の民が侵してはならない
山奥の『怪』への恐れと戒め、
またはそれを隠れ蓑にした
べつの悲劇やタブーがあるのかも???
と、かんぐるのも興味深いですね。)
不可解や不条理もふくめた異世界への畏怖。
私的には、
「山人」は西洋人、漂着したロシア人の末裔??
という気がします。
(身の丈高く、色白く、瞳の色がちがう、女性はこの世の者とは思われぬほどうつくしい)
彼らは独自のテリトリーに生活し、
種の存続のために
人里から子供や若い女性をさらった・・・
(もっともそれだと
「・・・我に似ざれば我子にはあらずといいて食らうにや殺すにや、
みないずれへか持ち去りてしまうなり」
とつじつまが合いませんが、
近親婚をさけるために同族の別グループに連れてゆくとか??
・・・と、無理やりなこじつけ😅)
みなさまの意見も、ぜひ聞かせていただきたいところです。
表紙はずばり、むすめをさらってゆく山人。
赤くてまん丸いビー玉のようなお眼々
が、こわいけどファンシー😅。
・・・遠野を囲む山々に棲む山人とは、そうしたものである。
こわい
こわい。
これが、作品の真骨頂ですね。
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