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活性酸素とガン(1)


 酸素ラジカルなど、酸化の主役たちを酸化促進剤(プロオキシダント)と呼んでいますが、こうした酸化促進剤によって生体に常時酸化の方向へのステレスがかかっていて、これを酸化ストレスと呼んでいます。
 酸化ストレス状態はガンに限らず、脳神経系、心臓疾患の病気や糖尿病などいろいろの病気の原因になると考えられています。ただ、ガンの場合は酸化ストレスのほかに、発ガン物質が重要な役目を果たす点で他の病気と違います。
●ガンのできるプロセス→二段階説
 発ガンのメカニズムは複雑でわからないことが多いため、それをモデル化して考える試みがいろいろなされていますが、その中で現在最も広知られているモデルは、1個の正常細胞がガン細胞に変わるプロセスをイニシエーションとプロモーションの二つの段階に分けて考える、二段階説と呼ばれるものです。これは1940年にベレンブラムという学者が、マウスの皮膚に発ガン物質を塗ってガンを作る実験の中で提唱したモデルですが、今では皮膚ガン以外の実験ガンはもちろん、ヒトのガン発生まで広く適用されています。
●イニシエーション
 イニシエーションは、たとえば、ある発ガン物質が細胞の中のDNAと結合するなどの反応によって突然変異を起こして、正常な遺伝情報を狂わせる段階をいいます。ここでいう突然変異というのは、DNAの中の一個の塩基の位置で情報を狂わせる点突然変異や、DNAの一部が欠損するなどいくつかのものがありますが、これらのうちのどれか、あるいはその組み合わせ起こるとガン化の第一段階が始まると考えられています。
●プロモーション
 プロモーションはプロモーターと呼ばれる物質が細胞膜に結合し、その影響がメッセージとして細胞の内部に伝わるとか、プロモーターが細胞質のタンパク質に作用し、その結果として核内のDNAに影響を与えたり、あるいはDNAを切断するというように、非常に広い範囲にわたる、たくさんの役者たちの長期にわたる振る舞いに関わっています。
 →DNAのもっている情報に従ってタンパク質が作られることを発現といいますが、30億対もある塩基の並びがもつ情報がすべて発現するわけでなく、わずかに数パーセントしか発現しません。しかもそれらの発現の順序や発現の大きさは、定まったプログラムに従って厳密に調節されていて、受精卵から正常な胎児が形づくられるのはそのためなのです。このような調整役としてはたらくのは、DNAに結合する能力をもった種々のタンパク質で、これがDNAの中のある遺伝子の発現をスイッチオンしたり、スイッチオフしたりしているのです。したがって、発ガン物質や活性酸素などがこれらのタンパク質に作用してコンフォメーション(立体的な形)を変えることによって、DNAに結合する能力を失わせると、DNAの一時構造に変化がなくても発現の仕方が変わって、タンパク質の様子が変化することになります。

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