ムゥミンの家

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身体の構造 2

神経と神経系

神経細胞 (ニューロン)
神経系を構成する基本単位.1個の細胞体とそこからのびる多数の樹状突起、さらに樹状突起の内の1本が長くのびた神経線維 (軸索) から構成されている.
このニューロンが数多く集まって神経系を形作っており、ニューロンとニューロンの接合部をシナップス (シナプス) という.1つのニューロンは数百から数千にのぼるシナップスを受け、複雑な回路網を形成している.シナップスの部分は機械的な伝達を行うのではなく、シナップスの末端から神経ホルモンが分泌され、そのホルモンの性質により通常は-60V~-90Vに保たれているニューロンの膜電位を浅く (脱分極:ゼロボルトに近づける) したり、深く (過分極) したりする.
シナップスには脱分極をさせる興奮性シナップス、過分極させるような抑制性シナップス、その他に興奮性シナップスの直前で抑制するシナップス前抑制の3つのタイプがある.ニューロンはこのような異なったタイプの信号を受け取るが、その応答として、いずれか1つのシナップスの入力だけで活動する場合( 論理和回路) 、2つ以上の興奮性入力が重なってはじめて活動する場合 (論理積回路) 、抑制入力で活動する場合 (否定回路) があり、論理演算の機能を持つことがわかる.また、シナップスでは興奮は一方向にしか伝えられない.従って全身の末梢の感覚を中枢方向へ伝える「求心性神経線維 (感覚神経線維) 」と中枢からの信号を末梢へ伝える「遠心性神経線維」とがある.遠心性神経線維のうち脊髄の前角から出て筋線維を支配するものを運動神経線維という.

神経系による信号伝達の速さ
無随意神経線維では、活動電位が近接する場所を次々に脱分極して興奮させながら伝播していくので電動速度は遅く毎秒1m以下である.これに比べて有随意神経線維では、活動電位はランビエ絞輪からランビエ絞輪へと跳躍して伝わるので電動速度は速く、毎秒数mから120mに達する.この速度は、人間では温度によって強く影響を受けるため、ウォーミングアップを十分に行っておく事は素早い運動をするために有効である.
また、シナップスでの電動速度はニューロンでのものに比べて遅い.つまり電動回路が複雑であるほど信号が筋へ到達するのに時間を要することになる.

身体運動を招来する神経系の概要
とりあえず略

感覚器官
1.筋紡錘

筋線維と平行に配置されており、筋が伸ばされると興奮し、信号をIa求心性神経で同じ筋のα運動ニューロンに送る.その信号により興奮したα運動ニューロンが筋を収縮させるという閉ループのフィードバック回路がつくられている.つまり筋肉が引き延ばされると筋紡錘がセンサー役となって筋を収縮させて引っ張られまいとするのである.筋紡錘の両端には錘内筋線維があり、γ運動ニューロンの支配を受けている.γ運動ニューロンは筋収縮により緩んだ錘内筋線維を収縮させて筋紡錘の感度を保つ.また、αとγが協調することによってより強力な筋活動が可能となる (α-γ連関作用)

2.腱器官

筋線維と直列に腱の中に配置され、腱が強く伸張され張力がかかると興奮し、Ib神経線維をとおり介在ニューロンにて抑制性の信号に変換されて同じ筋肉に再び入力される.筋肉には抑制信号が入力されるので収縮が抑制されて腱への負担を軽減する.

3.関節受容器

ルフィニ小体やパチニ小体が関節の角度や動きの方向、速度を検出している.

4.前庭器官

三半規管は運動速度の変化、加速減速を検知し、卵形嚢と球形嚢は重力の方向を検知する.これらの情報は身体バランスの調節や姿勢反射の調節に重要な関わりを持っている.


自律神経
激しい身体運動にすぐに順応できるような生理学的条件を準備したり、運動後の機能回復に重要な役割を果たす.1つの組織には必ず交感神経と副交感神経の互いに拮抗する神経が分布している.前者は促進的に、後者は抑制的に働く.

呼吸と循環

呼吸と肺
生命を維持するために絶えず下界より酸素を取り入れ、体内でつくられた炭酸ガスを体外へ排出している.このようなガス交換過程を呼吸と呼び、それを行う組織として特に発達してきたのが肺である.
肺は胸郭によって取り囲まれた胸腔内にあり、気道部(管)とガス交換部(繊細な膜)とに分けられる.管はガス交換部に空気を送るための通路であり、気管から終末気管支に至るまでを指す.
終末気管支はさらに分岐して呼吸細気管支となり、ついにはガス交換を行う肺胞となる.肺胞は一層のきわめて薄い上皮細胞からなる100~200ミクロンくらいの小包でその数は両肺で約3億個存在し、その総面積は50~100平方メートルと言われている.肺胞の上皮細胞とこれに接する毛細血管の内皮細胞との距離は約0.5μ以下と小さく容易にガス交換が行われる.

肺自身には呼吸運動を行うための筋肉は無く、肺の伸縮は胸郭の拡大・縮小によって受動的に行われる.胸郭の伸縮運動は肋骨(肋間)呼吸運動と横隔膜の運動によって行われる.肋骨呼吸運動は胸郭の前後左右の径を増減する運動で外肋間筋と肋軟骨間筋の収縮により吸息が行われる.一方横隔膜運動は横隔膜の収縮弛緩によって胸郭の上下径を増減する運動である.横隔膜の収縮によって横隔膜が下に下がり肺が果報に引き延ばされて吸息が行われる.両者とも安静時の呼息の時には特に働かず、筋あるいは横隔膜が弛緩することで肺や胸郭のもつ弾性によって呼息が行われる.呼吸筋として主に肋間筋が働く場合を胸式呼吸、横隔膜が働く場合を腹式呼吸という.自然な状態では両者が共存しているが、安静時では横隔膜が75%を受け持ち、肋間筋は胸郭の安定に寄与していると言われている.なお、呼吸運動が激しくなった場合、上記の他に大胸筋、小胸筋などが肋骨の挙上を強める.また、大きくて速い呼息のときには、肋骨を下げる筋である内肋間筋が収縮して胸郭の縮小を助ける.この時腹直筋、腹斜角筋などが補助的に働く.さらにこれらは横隔膜の上昇も助ける.

血液循環と心臓
血液は絶えず血管内を一定方向に流れて体内を循環する.これを血液循環という.血液循環は体循環(大循環)と肺循環(小循環)に大別される.体循環は左心室から大動脈、全身の毛細血管、大静脈を経て右心房に戻る.体循環はさらに末梢循環としての冠循環、脳循環、腎循環、肝循環、筋循環などに区別されることがある.一方、肺循環は右心室から肺動脈、肺毛細血管、肺静脈、左心房に至る.この血液の流れを維持しているのが心臓のポンプ作用である.
ヒトの血管系は心臓から末梢へ運ぶ動脈側と組織から心臓へ血液を環流させる静脈側とに分けられる.動脈は末梢へ行くほど枝分かれし小動脈となり、最終的に毛細血管になる.毛細血管は組織を網状に包み、再び集まって小静脈、大動脈となる.大動脈は弾性に富んでいるので弾性血管と呼ばれ、小動脈の内径が変わると抵抗が著しく変化するので小動脈を抵抗血管とも言う.毛細血管では物質交換が行われるので交換血管という.約50㎏のヒトの毛細血管は2万~5km、表面積は6300平方メートルになると言われている.静脈は容積が大きく、一定の内圧に対し、伸展しやすいため中に血液をためることができるから容量血管と呼んでいる.

体液

体液とは
体液とは体に含まれている液体成分である.体液は大部分が水分であるがこの水分の中に様々な科学的成分が含まれており、生命の維持に貢献している.

1.体液の種類

細胞内液と細胞外液とがあり、体液の3分の2が細胞内液である.細胞内液とは種々な細胞の中に含まれている液体成分である.細胞外液には組織間液と血漿がある.組織間液とは細胞間にある液体成分で、血漿とは血管の中の血球成分以外の液体成分である.

2.体液の組成

細胞内液の組成は、カリウムが最も多く約39.3%、リン酸約27.5%、蛋白質約18.5%、マグネシウム約6.5%の順となりナトリウムは約3.5%にすぎない.これに対し組織間液はナトリウムが最も多く約44.5%、クロール、重炭酸の順となり、カリウムは約1.6%にすぎない.体液の状態を検討するためには日常は採取しやすい血漿を用いる.したがって、血漿の組成を把握しておく必要がある.血漿の組成は組織間液に似ており、ナトリウム44.4%、クロール32.2%、HCO3 8.4%、蛋白5%、となりカリウムは1.6%と少ない.


体液の浸透圧
1.浸透圧とは

細胞内液、外液の濃度は細胞膜を境として、それぞれの濃度を等しくしようとして水が移動する.このときの水を引く力を浸透圧という. 浸透圧は体液中の粒子の数で決定され、単位はオスモル/kg・H2Oで、水1kgの中に溶質が何モル溶けているかを示す.溶解中にイオン化するもの(例えば食塩などは1モルの食塩が溶けるとイオン化され2モル溶けていることになる)は注意が必要である.なお1モルは粒子の数が6×10^23(10の23乗)である.

2.体液の浸透圧

体液の浸透圧値は、285±10m という非常に狭い範囲内で恒常性を保っている.


体液の水分
1.体液の水分と毛虫垂分

体液の水分の働きは、
①物質を溶かし化学反応の場をつくる
②栄養の吸収と運搬
③老廃物の排泄
④体温調節
などである.
体液の水分量は幼児では体重の約80%、成人では約60%である.また性差もあり女性の方が5%ほど少ない.また肥満になると脂肪組織に水分量が少ないため割合が低くなる.

2.体水分量の変化量の推定

体水分量の一時的な変化量はおおよそ体重の変化でおおよそ可能である.増加には摂取水分量と代謝水が関与し、減少には尿量、大便の水分、汗量、呼気水分、不感性蒸散などが関与している.体重の減少には糖質や脂質の燃焼量が含まれているので、正確に言えばそれを差し引く必要がある.

3.体水分量の恒常性 運動時の体液
1.運動時の体液喪失

運動時の体液の喪失は主に発汗によるが、呼吸中の水蒸気の喪失がこれに加わる.汗の中には多くの電解質が含まれるため、多量の発汗が続くと電解質が不足する.従って、運動時の体液の喪失には、総質量にみあ水と電解質の補給が必要である.

2.運動時の発汗

運動時の発汗は、上昇した体熱を放散することで体温の恒常性維持に貢献している.発汗量は個人差が大きく気温、湿度、馴化の程度、鍛錬度、体水分量、服装、運動強度・時間などに左右される.一応の目安は、歩行では毎時0.4㍑、走行では1.1㍑、マラソンレースでは1.3~1.5㍑で、運動時の最高発汗量は1.5~2.0㍑である.1日あたりの発汗量の限界は10~15リットルである.運動時に発汗があると、体水分量が減少するので、これを補うために尿中水分を再吸収するが、平常時に比べて水負債となる.水負債はある程度までは可能だが限界がある.

3.運動時の電解質の喪失

発汗量が増加すると水とともに電解質も喪失する.発汗速度が増すと、皮膚内の汗分泌部と皮膚表面の汗口とを結ぶ同感でのNaの再吸収率が低下するため、汗中Na濃度が著しく上昇する.これに対しK濃度は発汗速度に関係なく一定で血漿濃度とほぼ同じである.CaやMgは運動条件、環境条件、などに左右される.また、汗の浸透圧は発汗速度が増すにしたがって血漿浸透圧に近づいていく.

4.運動時の水分および電解質以上5.運動時の水分および電解質の補給


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