庵理恵の私的書物

庵理恵の私的書物

ふたり

ふたり

駅のホームの雑踏の中   みつけた君の姿は 



とっても  おおきかった・・



日付の変わりそうな時刻を  時計の針は  刻む



いつもと  変わらないはずの風景



君とあたしを  のぞいては・・



あふれそうな  このかんじを  伝えきれずに



ただ  手をにぎって  うつむいた



君は  大きな手のひらで  ぽんぽんって  頭を撫でて  微笑む



背の高い  君の瞳に視線をあわすと 



みあげるようになる あたし



この首の角度は  しあわせだと  いつも  かんじる



心地よく  響く声を  どうしていいか



いまだに  とまどって  しまうけど・・



手の届くとこに  ないと  心配になるって



君は  やさしく  笑う



ひとりじゃなくて   ふたりなのが



こんなに  こんなに  すごいことなのを



感じないで  いられない・・



握り締めた手に  ちからを  こめた



君の存在を  確かめながら・・・




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