後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

ホームシック


私がアメリカに語学留学で来て、3ヶ月経った頃に大学の方から「寮に入れ」と言われた。
しかし、私は断固として寮に入る事を嫌がった。
だって、ホストファミリーの家の方が良いのだ。
マミーも、大学の方と話をしてくれて大学の方も年明けから寮に入るように言って来た。
嫌だった。
せっかく家族の一員のような環境から寮に入らされるのが。
その上、大学の寮費は高いのだ。
マミーは、〔私にここに住むのであれば別にお金は払わなくても良いのよ。ただ、私が働いている時に子供達の面倒を見てくれれば〕と言う事でホストの家の方が安いのだ。
それに、食事の面でも大学のカフェテリアは超が付くほどマズイのだ。
よく、食事の中に髪の毛や金たわしの一部が入っているので殆どの学生達からクレームが来てるくらいだ。
だが、そうこうしている時に とうとう寮に入る準備をしなくてはいけなくなった。
マミーや私の友人で同じ大学出身のK子さんと一緒に買い物に出かけた。
色々と物を買って行くうちに、段々寂しくなって来た。
年が明け、とうとう私は寮に入らされる日になった。
マミー達が見送ってくれた。
本来、寮部屋は二人部屋になっているが、今は一人部屋なのだ。
昼までは大好きなホストファミリーの家にいたが、今は自分の部屋に一人ぼっちだ。
そんな私を心配してか、色々な友人達が私の部屋に遊びに来てくれたが、私にとっては ただの慰めにしかならなかった。
その日の夜、余りの寂しさに私はホストマミーの所に電話をした。
「mom I want to go home!」と電話口で泣きながら言った。
するとマミーは「Okay! I will come soon!」と言って本当に直ぐに来てくれた。
私はその日の夜は、外泊届けをだして、もちろんマミーの家に泊まった。
その日、マミーから「You had a homesick.」と言って私を抱きしめてくれた。
私は生まれてから一度もホームシックなんてかかった事などなかった。
それは恐らく私の家族が住んでいた家は、そんな暖かい家庭ではナカッタからだ。
私は、このホストの家で本当の家庭の温かさを知った。
本当の家庭愛は無償の愛だな~と気付いた。


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