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せーぐる

せーぐる

2004年06月12日
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カテゴリ: ちょっとした知識
 常盤 雪さんから、掲示板に質問を頂きました。

 しかも、この質問は、かなりの難題です。質問内容が、多岐にわたる、フランスパンの根っこの質問であり、回答には、私の経験と知識をフル動員しても、よくわからない部分もあるからです。でも、できるだけお答えします。
 でも、文字だけで、解決するでしょうか・・・。本当に、文章力が問われますが、表現力がないので、長文になってしまいました。掲示板では文字制限がありますので、また、例によって、こちらで。

 そして、いつものように、根拠のある推測です・・・。

>生地が固い、次に発酵不足とジャムおばさんへのレスにありますが
>普通のフランスパン生地の腰が強い、もしくは締めが強い時も
>発酵不足になりやすいでしょうか?

>反対に腰がない、締めが弱い時はホイロは短めと思ってよいでしょうか?



 先に、生地の状態から考えていきましょう。

 常盤 雪さんの書いている「腰の強さ」と「締めの強さ」とは、生地の状態=「腰の強さ」、整形の加減=「締めの強さ」と、私は捉えていいのでしょうか?そう考えていいのでしょうか?

 そうするならば、生地の腰の強さは、グルテンの強さに由来するので、その腰の強弱は、時間経過と吸水で変化します(あと、酵母から出てくる酵素と、生地の酸化も関係しているのですが、さしあたって、置いておきます)。

 フランスパンの生地を作り上げる段階で、グルテンの形成は終わっているので、そこから先は、グルテン膜の崩壊との戦いと思って下さい。グルテン膜は、時間の経過により弛んでいきます・・・。

 次に、醗酵状態を考えていきましょう。

 醗酵を開始した酵母は、周りの小麦粉のデンプンを麦芽糖に分解し、ブドウ糖に分解し、やっとのこと栄養を手にした酵母は、炭酸ガスを発生させます。

 さて、これで、やっと生地と醗酵が組み合わさる訳です。

 醗酵がすすむと、酵母はどんどんデンプンを食べ続け、炭酸ガスを生成し、グルテン膜の中にガスを溜め込み、生地全体が膨らんでいきます。
 そうやって、生地は緩み続けますが、風船を膨らますように、炭酸ガスが生地内部にたまっていきますので、実際にはゆるんだようには、見えません。緩んだ分だけ、炭酸ガスがたまってくる生地内部の気泡の表面積が大きくなるからです。

 と、こんな具合で、お答えする前の事前情報をお伝えしました。



>まずはパン・トラディショネルの生地をしっかり作る事が先決でしょうか?

 パン・トラディショネルの生地は、本当に基本の基本ですので(といっても、一番難しかったりしますが・・・)、ストレートできっちり状況を把握しながらやっていかれる事が、一番の近道です。
 理想的なパンのイメージがあるのでしたら、それに向かって、いろいろ手順を工夫してやってみては、いかがでしょう。

 ただ、一つだけ、問題点があります。
 パン・トラディショネルには、力のあるオーブンが必要です。必要な理由は、内部の気泡まで、はやく熱を通してあげないと、皮が固まってしまい、ボリュームも内層も、思ったようにいかないからです。


 御家庭のオーブンでそれを改善する為には、なるべく厚い目の石のプレートを、事前に温めておいて、石から出てくる遠赤外線を、なるたけ生地に浴びせかけてあげる、ぐらいしか、思い付きません。
 プロのパン屋で、石釜を備え付けているお店のパンが、中までしっかり火が通り、外がカリッとしているのは、石釜の遠赤外線が、効果絶大だからです。
 フランスパン専用オーブンでも、下面に石が敷いてあります。これも、同じ理由からです。全面が石に被われている、石釜には負けますが、効果はあります。

 オーブンの力さえあれば、弱い粉でも、十分にいいフランスパンが出来ます。

 御家庭では、その点だけ、設備的に限界があります。他は、なんとかなるものです。

 上記だけでは、ちょっと足りない部分もあるのですが、補足質問回答なりで、対応させて頂きます。





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Last updated  2004年06月12日 21時45分08秒
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Re:生地の状態と醗酵の状態をみること(フランスパン)(06/12)  
常盤 雪  さん
早速回答を頂きありがとうございます。
読ませていただきながらなんとも分不相応な質問をしたものだと。。。^_^;

完全には理解できないのですがぐちゃぐちゃの頭の中から一つずつ質問させてください。

生地の腰の強さがグルテンの強さに由来するという事に関して
パン・リュスティックの生地は捏ねの段階でのグルテンのつながりは極めて弱いですよね。
パンチをすることで生地がつながってくる。
というのはグルテンが形成されるという事とはまた違うのでしょうか? (2004年06月12日 18時03分40秒)

私のリュスティックのレシピの場合  
せーぐる  さん
ざざっと書きましたので、乱暴な文章でした。
あまり、簡単に書けなくて・・・。

レスです。
ちょっと、ずれているかもしれませんが・・・。

私のレシピの場合、ですが。

混合の段階で、グルテンを完全に繋げていません。パンチをしながら、繋げるレシピになっています。
段階的に、グルテンを繋げています。最後は、分割・整形時に生地にストレスを加える事で、生地を完成させる、という発想です。

通常のフランスパンは、最初の混合で、生地を完成させるのですが、リュスティックとの違いは、その「完成させるタイミング」にある、と考えていただければ、良いと思います。

ちなみに、グルテン、水と圧力により、急速に形成され、そのあとは、ゆるやかに崩壊していきます。そして、ある時点に来ると、一気に崩壊します。
こういうのをグラフ化したものがあるのですが、それを「ファリノグラフ」と言います。検索かけると、ひっかかるかも?

レスをつける部分、ずれてないかな? (2004年06月12日 19時52分54秒)

よく解ります♪  
常盤 雪  さん
ポイントずれていません。バッチリです。(^_^)v
グルテンの完成のタイミングが違うという説明とてもよく解りました。

「ファリノグラフ」も検索して、本来の意味は理解できませんでしたが ^_^; 面白い実験データを見つけました。
以前ジャムおばさんに教えていただいた
「パン技術研究所」のHP内
http://www.jibt.com/photoalbum_class164_sotuken/photo_164_sotuken.html #retail_3_4
「各社フランスパン専用粉の比較」です。

ちょっと話しがずれましたが
ストレート法でフランスパンを作る場合
捏ねで必要最大限のグルテンを作ればよいと思って良いのでしょうか?

フランス粉(鳥越製粉)を使う事が多いのですが
給水67%で風船ガムで風船を作って膨らませていくと
12~3センチくらいの大きさでプシュッと音を立てて割れる時くらいの状態とよく似た感じに捏ね上げてます。解りにくいですね。^_^;

どんどん頭が混乱してきました。。。

何がしたいかは
ボリュームのあるもっちりでないフランスパンを焼くこと!
焼成の設備に限界があるとして、生地のボリュームを出すためにできる事を教えてください。 (2004年06月12日 20時23分22秒)

Re:よく解ります♪(06/12)  
せーぐる  さん
>ストレート法でフランスパンを作る場合
>捏ねで必要最大限のグルテンを作ればよいと思って良いのでしょうか?

 このあたり、回答に困ります。
 なぜなら、作業中は、「うーん。このぐらいかなぁ。」ってこねあげますから。
 でも、そのポイントをすぎると、一気に生地のひっぱり感がなくなってしまいます。腰が抜けた状態って、言うのかなぁ。
 だから、その「必要最大限」前後あたりをねらって、ミキシングすれば、いいのでは、と、思います。
 この点は、科学的に「これ!」というものもあるのでしょうけれど、よくわかりません。
 生地を繰り返し触ってみて、自分の「ここっ!」というポイントを見つけるしか、ないのでは?
 生地の状態は、毎日違うものですし・・・。でも、こね上がりの生地の状態は、毎日、同じような感じですから・・・。

>何がしたいかは
>ボリュームのあるもっちりでないフランスパンを焼くこと!
>焼成の設備に限界があるとして、生地のボリュームを出すためにできる事を教えてください。

 この日記の一番上からここまでの事を踏まえて、「生地の状態」と「醗酵の状態」をベストにすることです。<って、とりつく島もない・・・
 だいたい、生地のこねあがりは、わかりやすいのですし、パンチ時、分割時、整形時にいかにストレスをかけずにするかも、繊細に扱ってあげれば、わかりやすいと思います。
 だから、一番重要なのは、醗酵の状態を知る事でしょう。
 ボリュームは、それで改善できます。

 もっちり、は、オーブンの力が・・・。石板、買いますか・・・。
  (2004年06月12日 21時30分23秒)

はい。(^o^)丿  
常盤 雪  さん
何度もお返事ありがとうございました。

>「必要最大限」前後あたりをねらって、ミキシング
>「生地の状態」と「醗酵の状態」をベストにする

そうですよね。はい。頑張ります。

>パンチ時、分割時、整形時にいかにストレスをかけずにするかも、繊細に扱ってあげれば、わかりやすいと思います。

「繊細」は常々感じています。今以上に気を配ってやって見ます。

>だから、一番重要なのは、醗酵の状態を知る事でしょう。

はい。やってみます。やるしかないですね!

石板は・・・^_^;
ホームセンターで見かけたレンガの隣に積んであったものではダメでしょうね。(笑)
とりあえず、今ある道具・体で出来る所までやってみます。
焼成以前の問題がいっぱいありそうですから。(^-^)
パンがどんな風に変わってくるか楽しみです。

お疲れのところ何度もありがとうございました。 (2004年06月12日 22時50分13秒)

他に何かあれば  
せーぐる  さん
また、質問して下さい。
答えれるだけ、めいっぱい、答えます。

で、出来上がったパンは、必ず写真をアップして下さいね。全体と内層と。できれば、どうやってつくったかも。

そうしたら、また、遠征して、ちょっかい出しに行きますから。(笑) (2004年06月12日 22時56分19秒)

すごく良い、ブログの鏡  
せーぐる  さん
こんな感じで、みなさんとやり取りできたら、最高ですね。

御本人さんも、端から見ている人も、私も、一緒になって、パンを作っている感じがします。

このサイトは、そういうサイトでありたいですね。 (2004年06月12日 22時58分29秒)

長時間発酵だと・・・・  
なるほど!と読ませて頂きました。
また勉強になって嬉しいです。

そして質問がありまして・・・。
いつでもいいので時間のある時に答えて頂けると嬉しいです。

私の場合は天然酵母で作りますので、発酵に時間がかかります。
時間の経過とともにグルテン膜が緩んでいくということは天然酵母だとどうなのでしょうか?

捏ねで必要最大限をねらったとして、その段階ではいい状態でも発酵による時間経過で崩壊しちゃった・・・ということになるのでしょうか?


では捏ねは甘めにして、リュスティックのようにパンチしてグルテンをつないでいく・・・という方法では、やはりそれはリュスティックになってしまうのかしら?

私も目指してるのはクラストはパリパリで固くて、クラムはしっとりシュワシュワ~~って溶けていく食感のフランスパンを天然酵母(出来れば自家製酵母)で作りたいんです。

私もレーズン酵母ですが、その風味・旨味は生かしたいんです。

でもまずはイーストでフランスパンを熟知してからじゃないと無理なんでしょうか・・・。

奥が深すぎて訳が分からない状態です・・・。

もし迷惑でなければせーぐるさんがさるさる日記でルヴァンの長時間発酵フランスパンを作ってらした工程のお話を聞かせて頂けると嬉しいです。
2002年5月の時のです。
配合は記してあるので分かります。
ここは押さえておいた方がいいというポイントがあれば是非。

かなり無理なお願いなので、ずっと後でいいです、お答えは。
プルマンレシピが落ち着いたあたりでも・・・。

いつもずうずうしくてすみません!!!!!
(2004年06月12日 23時35分43秒)

Re:生地の状態と醗酵の状態をみること(フランスパン)(06/12)  
密度の濃い話題ですね!
パンは素人ですが面白く拝見させて頂いてます!
勿論パンを極めるつもりは毛頭有りませんが、文面の中には、一般家庭でも充分に役立つ興味深い内容が多くありますので、勉強になります! (2004年06月13日 14時05分44秒)

Re[1]:生地の状態と醗酵の状態をみること(フランスパン)(06/12)  
せーぐる  さん
mebhi(まぶはい)さん
>密度の濃い話題ですね!
>パンは素人ですが面白く拝見させて頂いてます!
>勿論パンを極めるつもりは毛頭有りませんが、文面の中には、一般家庭でも充分に役立つ興味深い内容が多くありますので、勉強になります!
-----

いつも、こんなに込み入った話を書く訳ではないとは思いますが、話が難しくなってしまい、「どうやって、もっとわかりやすく書いたらいいんだろう」と、悩んでしまいます。

すこしでも、皆様のお役にたてればいいのですが・・・。
(2004年06月13日 16時40分19秒)

Re:長時間発酵だと・・・・(06/12)  
せーぐる  さん
NAONAO3さん

今日は、さらっといきます。
難しい話は、後日ゆっくりいきましょう。

>そして質問がありまして・・・。
>私の場合は天然酵母で作りますので、発酵に時間がかかります。
>時間の経過とともにグルテン膜が緩んでいくということは天然酵母だとどうなのでしょうか?

 イーストを少量にしたフランスパンと同じ事になると思います。

>捏ねで必要最大限をねらったとして、その段階ではいい状態でも発酵による時間経過で崩壊しちゃった・・・ということになるのでしょうか?

 こねる時に、最大限をねらわず、その前をねらったら、長時間醗酵でも 生地はたえる事ができると考えます。こういう場合は、生地にストレスを与えるものは、すべて同列に考えたほうが、わかりやすいと思います。混合、パンチ、分割、丸め、整形。それらをすべて「生地を作る為のストレス」と考えると、目指すパンに近付けるのでは・・・?

>でもまずはイーストでフランスパンを熟知してからじゃないと無理なんでしょうか・・・。

 天然酵母は、パン酵母の他に乳酸菌と酢酸菌の働きも計算に入れる必要もありますし・・・。
 でも、フランスパンを熟知してから、ではなく、同時進行でも、いいんじゃないですか?

 天然酵母の長時間醗酵で、一番大切な事は、「温度」です。25度近辺で。(笑)
 あと、天然酵母自体の強さ、ですね。

 本当に、さらっとで、失礼しました。
 あとで、また、疑問のポイントを整理します。
 こちらの質問も、難題だったりします。 (2004年06月13日 16時56分15秒)

Re:長時間発酵だと・・・・(06/12)  
せーぐる  さん
例によって、文字制限にひっかかりました。
またまた、本日の日記にて、回答させて頂きます。 (2004年06月13日 21時36分38秒)

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