里の茶屋『しゃらの木』幸せにもっと元気に

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しゃらの木.

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カテゴリ: ■爺と婆の立ち話



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サチ婆「フク爺さんや、やけに眠たそうな顔じゃないかいな」

フク爺「うん、怖くて、昨日ん夜、全然、眠れんかった」

サチ婆「眠れんかった、一体、どうしたんや」

フク爺「うん、読書の秋やけん、本を読んだんや」

サチ婆「それでなくてフク爺さんは本を読むのが好きやけんな」

フク爺「キイチロウ爺さんも『本を読め』っち、よく言いよったけんな」

サチ婆「本を読んで、それで眠れんかったかいのう」

フク爺「ううん、本を読んでいちっ、知らん間に眠ちょった」



フク爺「うん、それがのう読みよった本が推理小説じゃったんや」

サチ婆「ふむふむ」

フク爺「こげえ夢を見たんや」

サチ婆「怖い夢、ふむふむ、どんな夢や」

フク爺「ワシ、こんワシが警官から追われたん夢や」

サチ婆「ふむふむ、フク爺さんは何の悪さをしたんや」

フク爺「ワシは何もしちょらん」

サチ婆「何もしちょらんのに、フク爺さんはどうして逃げちょるんや」

フク爺「それがわからんけん怖いんや」

サチ婆「ふむふむ」

フク爺「とにかくワシは逃げちょるんや」



フク爺「警官が大勢になるんや」

サチ婆「ふむふむ」

フク爺「振り返って見ると、なんと犯人も追っちきよるんや」

サチ婆「犯人もか」

フク爺「警官も、犯人も、ワシを追っちくるんや、怖かったな」



フク爺「怖くて、眠れんかったんや」

サチ婆「ああ、フク爺さんは幸せやのう」

フク爺「サチ婆、ワシ、本当に眠れんかったやけんな」

サチ婆「フク爺さんの幸せな秋が過ぎていくわいのう」

フク爺「ああ、眠れん秋がのう……ふふふ」

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Last updated  2007.10.17 05:21:41
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