穏かな日々。



ご飯を作って部屋をノックすると
布団の中でテレビを見ていた。



一週間働きづめで、今日、やっとお休みの彼。




「胃の調子が悪いから・・・昼に食べるから残しといて」
生活習慣が変わるとすぐ便秘になる。
かつて私にも覚えがある。

「大丈夫?」
「いつもの事だから・・・」

不意に彼が愛しくなって、ガバッと彼に抱きつい・・・・てしまった。



自分でも驚いた(笑)



「なにしとん?」
「・・ちょっとだけこのままでいさせて・・」
「・・・・」


彼は煙草を消し、
右手を私の背中に添えた。


「(赤ちゃんの)調子ええのんか?」
「うん・・・つわりが出ると辛いけど、今のところは」
「つわりってこんなに早く来るん?
 ごめんな。俺そっちの方は全然わからんから」
「娘の時もつわりがあって妊娠に気付いたから・・
 私は早くからあるほうみたいよ」





そして二週間ぶり・・・・
私は彼の腕の中にいた。








彼は44歳。バツが2つ。
最初の結婚から10年近くは一人でいた。
・・・と言っても、一緒に暮らした女性は何人かいた。


中には付き合って
一緒に暮らして、別れてしばらくして・・・
死んでしまった女(ひと)もいた。


自分の父親がガンで、余命幾ばくかと告知を受けた時
何が何でも・・・・と、子作りに勤しんだ時もあったと言う。

でも子供は出来なかった。


そして父親は死に、彼はEDになった。






・・・・・それから二度目の結婚をし
色々合って別れ
私と出会った。

その彼が今、自分の子を宿した女を目の前にしている。





図らずも・・・・
別れ話が本格化した所で
絵に描いたようなタイミングで
長年の・・・・念願の我が子が
女に出来た。
(すこし皮肉な物の書き方をしています)





彼は今、どんな気持ちだろう・・・?




私は
実は・・・毎日泣いています(恥)



妊娠中の不安定さも合い重なって
湿っぽい曲ばかり聞いたり。
ぼーっと海を眺めたり。
そして・・・
沢山の『花』を育てています。



鉢は倍に増えました。
ベランダはこの時期、海風が強くて花は育ちにくいから
マンションの端の部屋なのをいいことに、
廊下は『花の通路』と化しています(笑)


咲き誇る花たちを見ていると・・・・
また泣けてくる(笑)



彼と寝室を別にして・・・
別れを宣告され・・・
流れの中で妊娠がわかり・・・
今もなお、夜を共に過ごさない生活を続ける中で、
時々、彼を子ども扱いしている自分に気付いた。


歳の差があるので、私は彼に甘えてばかりいたけれど
本当の彼は、
誰かを支えつつも、
胸に顔を埋める誰かの『髪』に
自分も顔を埋めたいのではないかしら・・・・?と。



年齢や色んなしがらみが邪魔しているけれど
本当は自分も甘えたいのかもしれない・・
と思うようになった。



私の思い込みかもしれないし、勘違いかもしれない。
でも、四十を過ぎたって
男の人が恋人や妻に甘えるのを許されない事など無いはずだもの。


彼の人生はまだまだ続く。
私の人生も・・・。




先はどうなってしまうのだろう?

赤ちゃんを産んでしまえば私の役目は終わるの?




聞きたいことは山積み。

でも、今は何も聞かない。

正直、それは辛い。

ただ、

彼が答えを探している限り、

こちらからせっついて言うべき事じゃないよね?




お義父様の命日は再来週。

多分、それまでまでには『答え』は出ると思います。











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