ゆうじのお部屋☆

ゆうじのお部屋☆

第一章


『愛』って・・・なんだろ?

深夜。真っ暗な部屋の中、パソコンに向き合い、怜治は呟く・・・。

パソコンに映るのは、チャット部屋、「ourチャット」。

彼はここの常連。

彼はそこの2shotチャットの待ち合わせ用掲示板を見ている。

「(男)けんすけ:次、いつ話せる?<5/14 21:49>」
「(女)みき:16日の夜なら大丈夫だよ☆また・・・しようね///<5/15 0:14>」
「けんすけ:うんw みかに会ってみたいなぁ~♪」

・・・会って、みたい?

何を言ってるんだ、こいつらは??

彼は決してネット恋愛を否定しているわけではない。

そして仲の良い男女に嫉妬しているわけでもない。

彼は、みきと話したことがあったのだ。



数週間前のある日、チャットで・・・。

「みき:こんにちは☆」
「(怜治)雲水:こんにちは^^」
「みき:何歳ですかぁ~?w」
「雲水:名前はおじさん臭いけど、21歳です(笑)」
「みき:歳、近いですねぇw 私は22歳です^^ 年上は・・・嫌かな?(笑)」
「雲水:歳は全然気にしませんし、第一、殆んど歳変わんないじゃないですか(笑)」
「みき:良かったぁ~♪あっ、なんか口調固いけど、タメ語で良いからね?w」
「雲水:了解♪」

・・・そして、1時間後・・・

「みき:雲水って、エッチなこと好きぃ~?w」
「雲水:(心の中の言葉:唐突だな、おいっ!?)好きですよぉ~^^」
「みき:・・・じゃあ、エッチなこと・・・しよっか・・・?w」
「雲水:チャHのこと??」
「みき:そうww」
「雲水:(いやに積極的だなぁ^^;)んじゃあ、しようw」

・・・四十分後・・・
「みき:雲水君・・・うまぁ~い・・・ww」
「雲水:そうですか??」
「みき:うん!すっごく気持ち良かった・・・!!」
「雲水:ありがと(笑)みきも良かったよw」
「みき:ホント?♪ なら・・・今度また、しない?w」
「雲水:良いですよぉ☆また会った時にでも^^」
「みき:会えないかもしんないじゃぁ~ん><」
「雲水:まぁ・・・そうですねぇ・・・(笑)」
「みき:アドレス教えるから、メールしてくれない?w 出来そうな時、連絡とって、しようww」
「雲水:(何言ってんだ、この女?!んでも断るとここも来づらくなるなぁ・・・。別に嫌では無いし・・・)良いですよぉ^^」
「みき:やったぁ~♪じゃあ、私のアドレスはねぇ・・・ poppokopanchi@hotsitamail.co.jq だよぉ☆」

・・・ぇ?

・・・・・・え!?

なんか・・・このアド・・・見たことある・・・。

「雲水:了解☆んじゃあ、今日は眠いし、明日バイトだから、もう寝るね^^ 今度メールしときますw おやすみぃ~ww」

そして、怜治はパソコンの電源を切った・・・。

怜治は、それから暫く眠れなかった。

そのアドレスに見覚えがある気がしてならなかったのだ。

そして彼は一応、アドレス帳に登録してみることにした。

『このアドレスは既に登録されています』

「・・・ぇ?」

何故、俺はさっきネットで出会ったばかりの、顔も知らない女の子のアドレスを登録しているのだ?

怜治は疑問に思いつつ、『新規メール』のところにアドレスを打ち込んでみた・・・。

『弓枝さん』

・・・ぇえっ!!?

「弓枝さん・・・!!?」

彼は驚きを覚えた。

驚きなんて生易しいものではない。

彼は彼の周りの風景が、奇妙な音を立てながら、混ざり合い、そして溶け合い、彼の目に突き刺さってくるような感覚を覚えたのだ。

「あの・・・弓枝さん・・・?」

そう、みき・・・彼女は、弓枝・・・怜治と同じバイト先で働いている、怜治の意中の君だったのだ。

彼女は物静かで、男と付き合ったこともないであろうと勝手に想像してしまうような、引っ込み思案なところがあった。

怜治は、そこに魅かれた。

「弓枝さん・・・。」

このアドレスはパソコンのアドレス。

教えてもらってはいたが、普段は携帯同士でメール交換をしているので、最初にアドレスを見た時、それが弓枝のアドレスだと気付きはしなかったのだ。

明日、どういう顔をして会えば良いのだろう?

怜治は、メールを送らなかったことを幸運だと感じた。

こういう時、怜治は自分の用心深さを神に感謝する。

しかし、状況は感謝出来る様なものではなかった・・・。



<第二章へ続く>


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