Tapestry

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サイダーハウス・ルール

「CIDER HOUSE RULE」 10/1/2004

(ビデオ)サイダーハウス・ルール

★★★★★


大好きなジョン・アーヴィングの小説を映画化したものだが、
原作は読んでないので、ちゃんと比較は出来ないけれど、
他の彼の小説に比べると、かなりまともな話、という感じがした。

是非とも観て欲しい映画なので、あらすじを詳しく書くのはやめようと思うが
胸にじ~んと来る映画である。
いろんな形の愛があるんだな、と言う事を教えてくれる。

監督は「ギルバート・グレイプ」や「ショコラ」のラッセ・ハルストレム監督で、
これまたワタシの好きな世界、気に入らないはずがない。
この映画でも彼独特の淡々とした温かさや映像の美しさを十分に
味わわせて貰った。

孤児である主人公、ホーマー(「スパイダーマン」のトビー・マグワイア)は
産婦人科医のDr,ラーチに育てられ、成長しても彼の助手として働いていた。
が、ある日、病院に中絶手術をしに来たカップル、ウォリーとキャンディ(シャーリーズ・セロン)に、
外の世界へ連れ出してくれるよう頼む。
(ギルバート・グレイプと反対で、外の世界に出てしまうのがホーマーである。^^)

運良くウォリーの実家のりんご園で働く事になったホーマーだったが
そこで働きながら、いろんな経験を積んで更に成長していく・・・。

サイダーハウスとは、ここではサイダー(アップルサイダー)を
作るりんご園の事。
ここで働く従業者の部屋に「ルール」を書いた紙が貼ってある。
けれども、頭のいいホーマー以外の従業者は、字が読めないのだ。
で、ホーマーが皆に声を出して読んであげるのだが
いくつかあるルールのうち、ひとつの事を解っていれば、
後のルールは必要ない、と言うようなものだった。

人生においてのルールなんて、そんなものだ。
本当に大切なものは何か、それさえ理解して生きていれば、
こと細かくルールを設ける必要なんてない。
大きく道を踏み外す事はないのだ。
そこらへんのところが、この映画のテーマなのかな?と
ワタシは思ったが、実際は定かではない。(^^;)

この映画で、Dr.ラーチ役のマイケル・ケインが助演男優賞を取ったらしい。
もちろん、彼の存在感、演技も良かったが、主人公のドビー・マグワイアも
かなりはまり役で良かったとワタシは思う。

「スパイダーマン」でも、正義の味方でありながら、実はシャイな
普通の好青年と言う役だったが、
この映画でもとっても好青年だった。しかし、ただの好青年と言う訳ではなく
何と言うか、もっと懐の深さ、愛情の深さ、男らしさを感じたのは
ジョン・アーヴィングファンのワタシが、彼の描く男性像を
理想化しすぎているからなのだろうか?

「ガープの世界」や「ホテル・ニューハンプシャー」でもそうだが
どこかへんてこりんな世界に生きる青年が、ショッキングな出来事を
経験しながらも、淡々と生きていく様が、非常にワタシ好みで
大好きだったのだけれど、この「サイダーハウス・ルール」でも
主人公のホーマーが、いろんな経験の中で、自分の運命を受け入れつつ、
それでもマイペースで生きていく、そんな姿に感動した。

孤児院の子供達も皆、とても可愛かった。
里親が子供を選ぶために孤児院にやってくると、皆、自分が選ばれるように
ニコニコしていい子ぶるところなんか、胸キュンモノであったが
不幸な境遇にありながらも、子供達が皆、生き生きと幸せそうに
描かれているのも、暖かい気持ちにさせられた。

りんご園で働くMr.ローズ、彼はとんでもない奴だったのだけれど
あの様なひどい事をしているにも関わらず、どこか憎めない
愛に満ちた優しい男性である、と思わずにいられなかった。
彼の死に様も、あれで良かったんじゃないか、と納得。

シャーリーズ・セロン、彼女の顔があまり好きじゃないので
騒がれてるほど奇麗だと思った事はなかったが
この映画ではさすがに奇麗だなあ~、と惚れ惚れした。
細くてスタイル抜群!喋り方もセクシーである。





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