Tapestry

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リプリー

「The Talented Mr.Ripley(リプリー)」 12/20/2004

【ややネタバレアルヨ】

ストーリーや脚本はいまいちかな、と言うのが本音だが
ヨーロッパが舞台の映画と言うのは、もうそれだけで高得点である。

俳優陣もいい。マット・ディモンはあまり好きではない俳優だが
この映画はピッタリはまっている。まだ若くてかわいげもある。
面食いの私としては、やはりディッキー(ジュード・ロウ)
の眩しさにクラッと来たが、何しろ性格が悪い。(笑)
プレイボーイであり、湯水の様に金を遣い、大好きなジャズに酔いしれる。
本能のままに生きているかのような男だ。

そんな暴君ではあるが、魅力的なディッキーに、
周りの人間は振り回され、虜にされていく・・・。

だからこそああいう最期を遂げてしまうのだが、
なんとなく、そこまでにいたるリプリーの心情がよく解らなかった。

ゲイの素質があり、ディッキーに惹かれていく様子はなんとなく解ったが
それでも、あのボートの上でふたりきりになった時に
ディッキーに馬鹿にされて逆上するまでのいきさつが
いまいち甘かったような気がする。
英語字幕で観たので、セリフの読みが甘かったのかもしれないが。

その後の展開は、なんとなく読めてしまった。
最初に登場したケイト・ブランシェット(役名は忘れた。^^;)が
鍵になると言うのも目にみえてたし、
トムがディッキーに成りすまそうとした時に
これから何人もの人間を殺すのだろう、と言うのも想像がついた。

っつうか、マット・ディモンがディッキーに、というか
ジュード・ロウに成りすます、と言う設定自体に無理を感じたのは私だけ?(苦笑)

しかしながら、俳優陣の良さと、映像やファッションの美しさ
音楽だけでも観る価値はあると感じさせる映画だ。

あの古き良き時代のファッションや娯楽は素晴らしいよね。
(前半のトムの海水パンツはどうにかしてくれ~、って色だったけど。笑)
ジャズのライブもサイコー。
あの時代に金持ちの息子として生まれてしまったら、
ディッキーの様に放蕩の限りを尽くす、と言うのもうなずける。
そうなれなかった、なのにディッキーに出会ってしまった
トム・リプリーが不運だったのだ。そう思う。




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