Tapestry

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Mona Lisa Smile



米国一保守的と言われるウェルズリー女子大に、カリフォルニアから赴任して来る、

リベラルな美術史教師キャサリン(ジュリア・ロバーツ)。

時代は1950年代。学校側や生徒達の反発にあいながらも、

女性が自由に生きる事の素晴らしさを教えようと奮闘する。


あの時代のアメリカと言う国がわかったのが面白かった。

ほんの50年前に生きてた女性達が、何を考え、どんな幸せを求めていたのか。

アメリカという、当時の日本から見れば自由で豊かで進んだ国。

そんな中にあっても、女性達はただ、「良き妻」となることが唯一の幸せだと、

洗脳されていたのだ。


50年代と言えば、たくさんの新しい家電製品が出てきた時代でもある。

あの頃の広告はデザイン的にはとても面白いし大好きだ。

広告というのは、時代を反映していると言うが、あの頃のそれには、

奇麗なドレスにエプロンを着け、新しいHOOVERの掃除機やGMの冷蔵庫などを、

嬉しそうに自慢している女性像が満載。夫のために奇麗に着飾り、

新しい家電製品に囲まれて家庭を築くのが、女性達の何よりの幸せだと

考えられていたのが一目瞭然でもある。


この映画でも、生徒達がキャサリンの魅力と進んだ考え方に

徐々に魅了されていくとはいえ、最後まで結婚=幸福という図式から

抜け出せなかったような印象を受けた。


風景、建物、ファッション、行事などなど古き良き時代のアメリカは素晴らしい。

そういう部分ではとても楽しめたのだが、このストーリーにはあまり感情移入できなかった。

恋や将来のことで思い悩んだりするのは、ごく普通の女の子と言う感じで共感もあったが、

所詮はお金持ちのお嬢様達じゃないの、と思ったからだ。

自分で努力して夢を叶える、と言うような部分も無かったしなぁ。

別に苦労話がいいと言うわけでもないが、結局最後まで保守的なまま

生徒達がそれほど成長したようにも見えなかったし。

キャサリンも結局は半ば強制的に学校を辞めさせられる様な形になるし、

この結末はなんとなくスッキリしないよなぁ。

ただ、セリフで解らない部分が結構あったので(^^;)そこに問題があったかもしれないが。


これもダンナと一緒にみたのだが、意外とダンナは気に入ったらしい。

やっぱり、アメリカ人にとって、あの時代に郷愁を覚えるのだろうか?

それとも、ただ女性がたくさん出てきたからかぁ~?(ソウカモ?

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