Tapestry

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THE CRANES ARE FLYING

「鶴は翔んでゆく(THE CRANES ARE FLYING)」 2005-05-14

1957年のロシアの映画。邦題は「鶴は翔んでゆく」だが、
日本での初公開当時(1958年)の邦題は、「戦争と貞操」だったそうな。
なんだかすごいタイトルではあるが、一応その通りのテーマの映画ではある。
今では「貞操」なんて聞くと、もはや「死語?」なんて思うほどの古めかしい言葉だが、
50年代のロシア(日本でも)この映画を観て「貞操」とは何か、
なんて事を考えさせられたりもしたのかもしれない。

物語は、第2時世界大戦下のロシア、ごく普通の若い2人の若い男女、ボリスとベロニカの話。
将来を誓い合った彼らだが、戦争が2人を引き裂く。
涙ながらにボリスを見送りに行くベロニカだが、ちょっとした入れ違いから、
お別れを言うこともなく、行ってしまうボリス。
いつまで待っても便りひとつない事に、不安と苛立ちを隠せないベロニカ。
空襲で両親まで逝ってしまい、ボリスの実家にお世話になる事に。
しかし、前からベロニカに好意を持っていたボリスの従兄弟のマークと結婚することになる・・・。

マークと結婚してからも、ボリスが忘れられず、生きた幽霊のようになってしまうベロニカ。
しかも、恋人を待てずに、違う男性と結婚したということで、無言の攻撃を受ける事になり、
彼女の心安らぐ居場所もなくなってしまう。
そのうえ、彼女の願いも虚しく、その頃ボリスは、戦地で撃たれて亡くなってしまうのだ。

テーマは重く、せつない物語ではあるのだが、やはり時代が違いすぎるせいか、
あまり感情移入はできなかったが、古いのか新しいのか解らない
独特なカメラワークが面白かった。
空襲に遭いながらマークに迫られるシーンや、
冬の寒空の下、何もかもが嫌になったベロニカが列車に飛び込もうと走っていくシーンも独特で、
ある意味すごかった。(ちょっと笑えた。^^)

冒頭のボリスとベロニカがデートするシーンで、
鶴が群れをなして空を飛んでいくシーンがあって、それがこの映画のタイトルになっている。
映画の最後、終戦時に兵隊たちが帰って来るパレードの時にも、同じ様に鶴が飛んでいく。
その様なシチュエーションが、なんとなくロシアを象徴している様な気がした。

白黒で重いテーマだったが、時代が違えば、受け取りかたもずいぶん違うものだ・・・
と実感した。


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