Tapestry

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THE GREEN MILE

「グリーン・マイル(THE GREEN MILE)」 2005-05-28

★★★★☆

フランク・タラボン監督&スティーブン・キング脚本といえば「ショーシャンクの空に」で、
どうやらこれと比較されることも多そうだが、
私にはどちらも同じぐらい楽しめるいい映画だったと思う。
「ショーシャンクの空に」とは色合いは少し違うが、どちらも刑務所が舞台であり、
そしてどちらも無実なのに捕らえられると言う不憫な運命の男性が登場する。

キングの小説と言うのはどれも非常に面白い。
その証拠に、非常にたくさんの作品が映画化されている。
そのどれもがいい映画だとも言い難いが、彼の作品は、映画にしやすい、
娯楽要素の高いホラー小説だとも言えるだろう。
それらのキング作品の中でも、この「グリーンマイル」はファンタジーな要素が高いのであるが、
そこはホラー作家、ただ夢のような子供向けの話ではない。
えぐいシーンも出てくるし、思わず首を絞めたくなるような、憎たらしい~奴も出てくるし。

ストーリーは、人並外れた超能力と優しい心を持つが故に、
残酷に殺された少女たちを助けようとし、殺人容疑で捕まってしまった
ジョン・コフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)。
死刑囚監房で看守を務めるポール(トム・ハンクス)のもとに送られてくる。
そこでいろいろな奇跡を起こすコフィだったが・・・。

真面目で正義感あふれるポールと仲間たち、監房のガンのような存在の
パーシー(観ていていらいらするタイプ)、死刑囚で凶悪犯ではあるが、どこか憎めない囚人たち。
それぞれのキャラクターが面白い。人間の愛と死、善と悪、罪と罰、などなど、
いろんなテーマが込められていて、考えさせられることも多い。
原作のイメージを壊すことなく、割と忠実に作られていたと思うし、
ところどころにちりばめられた独特なブラック・ユーモアが何とも言えず好きだ。

あれこれ書いてみたが、3時間もの長編と感じさせないし、難しいことなんて何も考えずに、
ただただ楽しんで観るのもいい、そんな映画の一つでもあると思う。
もう一度原作も読んでみたくなった。



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