Tapestry

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O BROTHER, WHERE ART THOU?



これは好き嫌いが大きく分かれる映画だろう~と実感したが、ワタシはかな~り気に入った。
一応ミュージカルなんで、まずはここに出てくる音楽が好きかどうか、
これもひとつの分かれ目だろうし、この映画にふんだんに盛り込まれている
ユーモアが好きか嫌いか、ってところで大きく分かれる気がする。

映画の冒頭は、昔懐かしい(笑)縞縞の囚人服を着た囚人達が、
唄を唄いながら過酷な労働をしているところから始まる。
厳しい監視がある中、どうやったのかは謎だが、エヴェレット、ピート、デルマー
(ジョージ・クルーニー、ジョン・タートゥーロ、ティム・ブレイク・ネルソン)の
三兄弟が脱獄してくる。もうそのシーンから顔がにやにやしてくる。
それぞれに個性的な三兄弟の、その登場の仕方からして笑えるのだ。
各シーンごと、各台詞ごとにユーモアがたくさんちりばめられている、と言うのか。

ストーリーは、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」を元に作られていると言うだけあって、
訳の解らないファンタジーっぽい場面もあったりするので、
そこもまた好き嫌いが分かれるところ。

3人の洗濯女に導かれて川辺に来た3人、ふと気づくと
女達とピートの姿が見えなくなると言うシーンなんて、面白すぎ。
それを見たデルマーのリアクションがこれまた最高。
この映画を作ったコーエン兄弟の最高の魅力は線が一本外れたような
「おとぼけ感」ではないだろうかと思うのだが、
このデルマーがもっとも純粋でおとぼけで、愛すべきキャラクターでもある。
ジョージ・クルーニーは、「ER」や「オーシャンズ11」のクールな役柄もカッコイイけど、
この映画でのお茶目な3枚目役はもう~~サイコー!
ヘア・ディップにこだわり、目覚めた途端「MY HAIR!」と叫ぶとことか、ツボを刺激した。

でもしかし、何といっても一番好きなのが、三兄弟がこの映画のメイン曲
「I Am a Man of Constant Sorrow」を唄うシーン。
この歌サイコーにカッコイイ。
最初のレコーディングのシーンなんて、唄が始まった途端、鳥肌モノ。
クルーニーってめちゃ唄が上手いんだぁ~とカンゲキしてたら、
やっぱり吹き替えだそうだが、それでもピッタリはまってて、唄い方もサマになってるし。
最後のショーで唄うシーンもこれまたいい。
付け髭をもてあそびながら唄う3人の姿がこれまたツボにはまったよ。

悔しいのは、南部訛りがあまり聞き取れなかった事。
時代設定も100年ほど昔と言う事もあり、
そしてエヴェレットの話し方も独特だった事もあったりして、ワタシにはきつかった~。
もっともっと台詞を理解したかったわ。

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