Fresh times

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第八話 ~そして・・・~




彼が息を切らして走っていると、ちょうど右にエレベーターのようなものが目に入った。こんなところにこんなものがあったかなという思いが頭をちらりとかすめたが、そんなことを気にしている余地はなかった。彼は迷わず乗り込んだ。

彼がその乗り物の中に入り、「地上」のボタンを押すと、速度のボタンが目に入った。之も彼の思いによって発生したものであったが、彼は早速「最速」のボタンを押した。すると、一秒も経ったか経たぬかの間に地上についた。

そこには、さっき乗っていた自動車があった。早速カーナビで行き先を設定したが、さっきの乗り物と比較すると、この高速の車も遅く感じられ、もどかしさを感じた。しかし、之ばかりはどうしようもない。自動操縦で、速度は最大の状態なのだから。それに、彼にはわからないことだが、地上では目立つ大型の自動車などの移動器具は出るはずがない。出てきたとしたら目立ってしまい、せっかくの地下都市の意味がなくなってしまう。

「目的地に着きました。案内を終了します」という声がしたが、彼の前には何も映っていなかった。すでに遅かったらしい。彼は肩を落とし、気が抜けたようになっていたが、さっきのアナウンスを思い出し、この車まで爆破されては大変とさっきの乗り物の場所へ急いだ。又、そうでもしないとこれからどうしようもなかった。今彼に頼れるのは地下都市しかなかった。何か事情を話せば同情してくれ、助けてくれるかもしれない。何しろここは地球よりはるかに優れた星だ。それぐらいは期待できるのではないだろうか。自動車の中で、彼はパンフレットの続きを読みながら、先ほどの乗り物の場所へと急いだ・・

第八話  完



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