まきこんのこの頃

まきこんのこの頃

さみしいママにさよなら


著者名:大日向雅美
出版社:主婦の友社

感想:
 子育て中のママさんの切ない手紙を、沢山綴っています。思わず自分が書いているの?と思ってしまうものも、ちらほら。
 結婚して幸せなはずなのに、社会から取り残されていくような不安感、子供とだけの密室育児、一番好きだったはずのだんなが思い描いていたものとは、違うものだったなど。最後には『さみしい』という言葉が多く使われていました。

 独身の人には、何ワガママいっているの?食べさせてもらえてるのに。という声が聞こえそうな本でしたが、実際子育てをしてみてわかったことは、子育ては、とても孤独で、楽しいことばかりではないということ。(こんなあたりまえなことも、子育てをするまでは、ただ大変そうだなとしか思いませんでした)昨今の子供の犯罪や将来のことを考えると、子育ての悲壮感すらただよってしまい、少子化になるのはしかたがないかなあと思います。
 今まで自由に生きてきたのに、眠たい時には寝れなくなるし、自由な時間もお金もなくなります。本一冊、化粧水1本買うのだって、自分のお金ではないからためらわれるようになる。薬だって妊娠中には飲めなくなるし、歯医者や美容院にだって、子供を産んでからの数年は、自由にいけなくなり、ないないづくしの毎日。そんな自分が経験してきたことを、一つにまとめてくれたような本でした。みんな同じ思いをかかえていると思うと、少しラクになりました。

 最後に50を過ぎたときにどのような女性になっているか。それを目標にがんばりましょうと書かれている、大日向先生のアドバイスも心強く感じられ、子育ても少しラクになるような気がしました。

 子育て中のお母さんに読んでもらいたい本。

点数:80点
スリル  ★★★★★
泣ける  ☆☆☆★★
ドキドキ ☆★★★★


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