こころのしずく

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16~




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16.「るろうに剣心」和月伸宏作(マンガ・アニメ)

あらすじ ※アニメは京都編で終了です。
幕末、新時代を求め修羅さながらに人を斬り、「人斬り抜刀斎」の異名を持つ男。彼が主人公の剣心です。
新時代が始まり、剣心は流浪人として旅を続けていました。たくさんの人を斬った罪をつぐなう答えを探しながら…。
そして時は明治11年。舞台は東京下町。物語はここから始まります。
一人で剣道道場を営み暮らしている女性、薫と出会い、しばらく住み込み生活をすることに。一番門下生として弥彦という少年が入門。左之助というけんか青年も仲間に加わります。
剣心の剣は「逆刃刀」。不殺(ころさず)の信念をもち、人を斬らずに数々の戦いで、人を守ります。
ある日剣心は、京都で暗躍している志々雄一派の存在を知ります。国を守るため、剣心は単身京都へ。仲間たちも剣心を追い、見事志々雄一派を倒します。
東京に戻った剣心たち。ある日剣心たちの前に、縁一派が現れます。縁は、剣心が抜刀斉であったころの妻、巴の弟です。巴は戦う剣心をかばい命を落としたのですが、縁は逆恨みし、復讐を試みました。剣心組対縁一派。死闘の末、薫は命を落とします。傷心の剣心は、抜け殻状態に。けれど実は薫は生きていました。縁の罠だったのです。
立ち直った剣心は、仲間と共に最終決戦に望み、勝利します。
そして剣心と薫は結婚。五年後、剣心は弥彦に逆刃刀をたくします。これからも、不殺の信念を胸に戦い続けるという剣心。薫はうなずきながらも、とりあえずお疲れさま…と、心の中で語りかけるのでした。

弥彦について
弥彦は、東京府士族の少年。父は弥彦が生まれる前に彰義隊で命を落とし、母は弥彦を育てるため遊郭に身を売り病で亡くなりました。幼い弥彦は極道の関東集英組に拾われ、スリを強要されます。子供の弥彦には、生きていく道はそれしかありませんでした。
やがて10歳(数え年)になった弥彦。剣心の財布をすろうとしたことから、剣心・薫と出会います。薫に捕まえられたものの、財布を渡す優しい剣心。士族として誇り高い弥彦は、憐れみを受けたことがくやしくて、剣心に財布を突き返します。剣心は弥彦の心根が立派なことをほめます。この出会いは、弥彦の運命を変えるものであり、夢の始まりでもありました。剣心の言葉で、スリをやめる決意をした弥彦。集英組に殺されかけた弥彦を、剣心は救います。父上母上の誇りを守りきれるくらい強くなりたいという弥彦を見込んだ剣心は、神谷道場の一番弟子として迎え入れます。
剣心についで神谷道場の居候になる弥彦。剣の腕もどんどん上達します。
成長をあたたかく見守ってくれる剣心。師匠であり、姉のような薫。兄のような左之助。逆刃刀を買うために日雇いをし、出会ったガールフレンドの燕。剣のライバル由太郎…ひとりぼっちだった弥彦に大切な仲間が出来ていきます。
やがて東京を去った剣心。弥彦は傷心の薫を京都へ連れて行く役目を立派にはたします。そして見事、志々雄の仲間を倒すのです。
東京へ戻った剣心たち。新たな敵、縁一派が現れても、子供ゆえに戦いに参加できない弥彦。もう自分だけ弱いのは嫌だと、ついに奥義を習います。そんな中、剣心の過去話を聞いた弥彦は、未熟な自分の気持ちを反省。剣心のように、弱い人たちや泣いている人たちを守りたいと、強く思います。そしてついに、奥義を拾得します。
縁一派の一人を見事やっつける弥彦。ところが、その後気絶した弥彦がふたたび目を覚ましたときには、最悪の結末となっていました。薫は死に、傷心の剣心は道場を去り、左之助もまた去っていきます。
ぼんやり歩き、気がつくと橋の上。剣心と薫に初めて出会ったところでした。夢の終わりに、涙があふれる弥彦。
そこへ、京都での戦いで仲間になった蒼紫と操が現れます。蒼紫の推理で薫が生きていることが判明! 
落人群で抜け殻状態の剣心を発見した弥彦たち。弥彦は剣心に、薫の仇を打つこと、その後は剣心のように人を守る剣を振るうことを約束し、道場で待っていると言い残して去ります。
仲間たちと薫を探す毎日。そこへ縁一派の一人、鯨波が暴走。街の人々を守るため、弥彦は戦います。燕は剣心に助けを求めます。それをきっかけに真実の答えを得た剣心は、弥彦を救出。弥彦は鯨波に侍としての生き方を諭します。弥彦に心を打たれ、鯨波は改心します。
傷も癒えぬまま、弥彦は仲間たちと共に薫救出へ。縁の仲間の一人を見事倒します。
やがて5年後、弥彦は剣心から逆刃刀を受け継ぐことになるのです。
原作はここで終了ですが、その後読み切り「弥彦の逆刃刀」では主人公として大活躍! 燕との仲も進展し、OVAではいっしょになっています。コミックの原作者コメントでは、弥彦と燕は心弥という子をもうけるそうです。
ここまで弥彦の生い立ちをつづりましたが、今度は人物像について紹介します。
弥彦は士族の子として生まれ、とても誇り高い子です。特に両親の誇りを大事にします。生意気で口は悪いですが、極道界で育った影響もあるのでしょう。
剣心たちに出会ってからは、一途に剣の稽古をします。両親の誇りを守ることができるように。そしていつしか、剣心の志である、周りにいる人を守りたいという気持ちが芽生えます。
とても心が強く、そして本当は優しい子です。また、薫同様、誰よりも剣心を信じています。
「るろうに剣心」の登場人物はほとんど大人です。たった十歳で周りの大人たちのように強敵と戦い、子供故に大苦戦し、それでも立派に勝ってしまいます。その姿は本当にけなげです。また、それを成し遂げる日々の並々ならぬ努力と、成長ぶりには感服します。
十五歳で剣心の後を受け継いだ弥彦。今後に期待します。

燕について
燕は、弥彦と共に赤べこで働く少女です。弥彦と同じ士族ですが、おとなしく泣き虫です。けれど弥彦の影響で、少しずつ強くなっていきます。
とても優しい心を持ち、いつも弥彦を心配しています。また反対に、とても弥彦に大切にされています。
将来の弥彦のお嫁さんです。

由太郎について
由太郎は、弥彦の良きライバルとして登場します。初めは仲の悪かった二人も、いつしかお互い大切な存在に。けれども由太郎は、師匠の雷十太に裏切られ、右手が使えなくなってしまいます。治療のため、由太郎はドイツへ行くことに。旅立ちの日、傷心の由太郎に打ち込む弥彦。このまま終わってほしくないという弥彦の思いを、由太郎は剣を返しながら受け止めます。
由太郎はその後登場しないまま、物語はラストを迎えましたが、最終話では神谷道場生として、弥彦と共に師範代を務めていることが、道場内の札で分かります。番外編「弥彦の逆刃刀」では、燕にちょっかいをだしていることがうかがえるセリフもでてきます。恋の上でもライバルな二人なのでしょうか。
由太郎は、弥彦と同じく、強くなりたいと願うまっすぐな少年です。ドイツへ行かなければ、十歳の弥彦にとっては、苦しいときもうれしいときも分かり合える、大切な存在となっていたことだと思います。


実は、明神弥彦は、全ての物語の中で私が一番好きなキャラクターです。
少しでも弥彦好きの方、ぜひお話相手になってくださいね。




17.「あずまんが大王」あずまきよひこ作(マンガ)

あらすじ
女子高生たちの高校生活3年間を書いた物語です。基本的に四コママンガで、ギャグ中心でありながら、ちょっとほろりとくるシーンもあります。
主人公格の個性豊かな女子高生たちが、授業や休み時間、行事、受験等を通し、楽しんだり苦しんだりします。
辛口ギャグも多いですが、なぜか癒されるようなほっとする話です。
かなりはまります。

ちよについて
ちよ(美浜ちよ)は、10歳(小五)でありながら、成績優秀で高校一年生に飛び級したという、とんでもないお子様です。一応、主人公らしいです。お金持ちですが、自分で朝お弁当を作って両親を起こしたり、マックでバイトをしたりと、出来た子です。成績も学年トップ、性格も素直で優しいと、完璧に近い子です。
そんなちよの高校生活は、とても楽しめます。
背が小さいゆえに、教壇に立ってもマックでバイトしても、顔がちょっとしか見えなくて、かわいいです。黒板に書くときも、椅子の上に上がらないと届きません。体育はやはり高校生にはかないません。特に水泳は足が届かなくて命がけ。夜九時に就寝なので、TV番組の話題についていけなかったりということも。純粋だから、たまにからかわれたり…。
見所の一つは、ちよの成長です。高一では10歳だったちよも、高三では12歳(中一) 休日、初めは同年齢の子と遊んでいたちよも、次第に高校生友達とのつき合いに慣れていきます。子供扱いされるところもありますが、優秀なちよは難しいことをみんなに教えたり、受験の時はみんなの先生になっているくらいです。
でもやっぱりまだ子供。卒業式では冷めた高校生の中、一人涙してしまいます。そしてみんなとお別れすることをさみしく思うのですが、卒業しても友情は変わらず、安心するちよなのです。
素直で優しく頭が良く、ときにムッとし、ときに涙するちよ。10歳からの高校生活、この設定が最大限に生かされていて、ちよのかわいさが魅力的に表れています。

他のキャラも魅力的です。(2005.6.25 日記に記載します)



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