フライブルク日記

2018/01/09
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1、3キロの牛肉の塊を買ってきた。
一応、ビオ、つまりはエコ農業で育てられた牛の肉。
脂がまったくない、煮込み用の肉。

2リットルの水とローリエ、粒胡椒といしょに火にかけて、煮立ったら、弱火にして1分(たった1分)だけ煮て、火をとめた。
すぐに厚いクッションの上に置いて、自作の鍋帽子をかぶせてそのまま放置。
肉の存在すら忘れたころ(数時間後、いつでもかまわないの)、帽子をとって、前の作業をくりかえした。
これを全部で3回したら、肉がすっかりやわらかくなった。
火(つまり電気)を使った時間は、最初に沸騰させるまでの数分と、弱火で煮た1分、次からはふたたび沸騰させるまでに1分もかからないから(鍋帽子をかぶっていたので、まだ熱いまま)、全部合わせても、10分。
こうやってゆっくりと、100度以下で肉を煮ると、煮汁、つまりはスープがものすごくおいしい。


そのまま放置した時間が長過ぎたのか、ジャガイモがこわれそうになるほど柔らかくなった。

保温調理は水が多いほど、効果が大きい(これは当然よね。100度に近い温度が長い間たもたれるから)。
だから、大きな塊肉の煮込みとかシチュー、あるいはジャガイモなどをゆでるなど、水分をたくさん使う調理に向いている。カボチャは30秒だけ煮立てて、そのまま保温しておけば、1時間もたたない内に柔らかくなった。

20年以上前から日本の「はかせ鍋」も持っているのだけれど、わざわざこれを取り出してくるのが面倒で、あまり使わなくなってしまった。保温効果は同じなのだけれど。

あるとき、おみかんさんのプログ「いつも食べることばかり」で鍋帽子のすばらしい効果を知って、作ってみる気になった。

今、わたしが使っている鍋帽子は、とてもデカイ手製。
まず、古いウールのロングスカートを三着、ミニスカートにした(この方が歩きやすい、ダンスをしやすい)。
この作業で切り取った布(この内の2枚はフェルトなので、保温には最適)をはいで、鍋帽子の表布にした。裏布は古い木綿のシーツ、表と裏の間には古い厚手のセーターを詰めた(綿の代わり)。

こうして出来上がった、分厚くてドデカイ帽子をキッチンの壁にかけておいて、いつでもさっと使えるように待機させる。

この帽子は、両手鍋なら、大小どんな鍋にもかぶせられる。片手鍋も小さな鍋ならかぶせられる。
鍋を厚いクッションの上に置いて、この帽子をかぶせるだけなので、なんの心構えも準備もいらない。

ここが、保温調理専用の鍋を使うのとちがうところ。

それにしても、鍋帽子の効果がこんなに高いとは、思わなかった。
それに、角煮やビーフシチュー、塊肉の煮込みは、ふつうに調理するよりも、保温調理の方がずっと失敗が少ないと思う。





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Last updated  2018/01/09 08:10:03 PM
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