お地蔵様


*





お地蔵様

けんちんが生まれたときのことです。

市民病院だったのですが結構ベビーラッシュのようで

普段よりベッド数も多かったそうです。

同じくらいに出産した母仲間とお近づきになるんですなあ。

けっこう気の合う人もいたりしてみんなの集まる

授乳室はなかなか楽しいのですが・・・。

そのぽんはダウン症の疑いの告知を受けていたので

つい他の元気そうな赤ちゃんと比べてしまう・・・。

けんちんはそれはそれはおとなしい新生児でした。


みんなおっぱいが欲しくて泣きまくってるのに

けんちんひとりすまし顔なわけです。

さらに新生児特有の赤い顔もしておらず、

色白さんで、(だけど顔色が悪いわけではなく)

まん丸な顔と瞳でおだやかにころがっているんですなあ

一人達観したかのようなその様子にいつしか

ついたあだ名が『お地蔵さん』(爆)

母仲間はけんちんに障害児の疑いがあるなんて

これっぽっちも思ってないし、もともと

そのぽんもあだ名をつけるのが得意だったので

そのぽん自ら「お地蔵さ~~ん!おっぱいだよ~~」

などと声をかけておりました。


退院するまでは名前が付かない子がほとんどですから

生まれてから数日で固有名詞で呼ばれるのも

結構オツなものでございました。

そのあだ名のおかげでけんちんとそのぽんは

みんなから声をかけられ、今にして思えば

その時からダウンちゃんの天使ぶりを発揮してたんですなあ。

さらに障害児だとは知らない人から「お地蔵様」なんて

まさしくそのまんま、ぴったりのあだ名を

つけられるあたり、さすが!!という感じでっす。

告知を受けた時からショックと自責の念で

辛い時期を長く過ごされる方も多い中

こんな楽しいエピソードがあるなんて

やっぱりそのぽんはラッキーだったんだなあ。

もし今つらい思いをされていてうつむいてしまいがち

な方がいらっしゃったら・・・


どんなときでも素敵な一瞬ってあるものだから



その一瞬を見逃さないように

その一瞬を大切にできるように



少しだけ目線を上にしていただけると

いいかもしれません。












© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: