《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2010年02月02日
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カテゴリ: 幸福の話

娘の成人式の写真を見ながら、ぼんやり考える。

いつか彼女は恋人を連れてくるだろう。

その男はきっと言うだろう。

「お嬢さんを必ず、幸せにしますから、結婚させてください」

もしそんなことになったら、こう言ってしまいそうだ。

「幸せにしますから、って言うからには、今現在、彼女は幸せでないと、君は考えているのかい?」

なんて嫌な父親なんだ。

さらに追い討ちをかけてこう言う。

「そもそも幸せな状態とはどんなことかというと、まずストレスのない環境に居て、自分の行動に制限が加えられず、さらに自分を昇華させるに足る適度な刺激と喜びがある生活と考えるならば、生まれ育った家族と共に、親の庇護の中で自由を満喫し、多種な友人関係の中で楽しみを見出している今のポジションは、充分幸せであると思われる。しかるに、もし君との結婚を選んだとしたら、まず環境の変化は、どんなに恵まれたものであっても必ずストレスになる。さらに、現在手にしている自由の大部分を手放すことになる。それは結婚してみて初めてわかる、驚愕すべき事実なのだ。新生活の刺激と喜びは、あっという間に現実の壁に打ち砕かれるだろう。それでも君は、娘を幸せにすると言い切れるのかね。しかも、必ずまでつけて」

僕が妻の両親に会ったときのことはよく覚えていない。

緊張していたせいもあり、なにを言ったかなどは全く記憶にない。

もちろん上記のごとき言葉も聞かなかった。

これはただの戯言である。

でも、舞い上がっている二人に言ってやりたい親もいるはずだ。

『結婚』イコール『幸せ』ではないぞ。

“悟り”を得るための“修行の場”だと思ったほうがまだ近い。

そういえば、妻の父親はこう言っていた。

「ほんとうにいいの?」

今思えば、彼は娘を手放すのを惜しんで言ったわけではなく、実感として、確認したかったのだろう。

「返品は受け付けませんから」

とも言っていた。

僕に欠けていたのは確かな『未来予想図』だった。

舵を持たない小船が、荒波に翻弄され、流されるまま、ここにたどり着いた。

“運命”という偉大な力に導かれたと信じるしかない。

やっとこさ、今が幸せと言えるようになった。

そのためには、どん底も見るのだぞ。

「君はそこまで考えて幸せにすると言っているのか」

なんて言ったら、かわいそうだね。

そもそも娘に彼氏の影なんぞ見えないではないか。

それはそれで悩みの種にもなろうぞ。

もし、彼氏を連れてきたりしたら、僕も言うだろう。

「ほんとうにいいの?」






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最終更新日  2010年02月02日 11時13分22秒 コメントを書く
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