Rewrite of the World ♪

Rewrite of the World ♪

-リトルバスターズ0ー




ーぴちょん しゅいーん-

水たまりに水滴が落ちた場所から広がる波紋のように何かが広がっていく
それはどこまでも・・どこまでも・・そんな感覚。
そんな不思議な感覚を感じ取って目をあけて辺りを見回した。
いや・・それは正確な表現ではない。
何故なら目の前に広がるのは何も見渡せない漆黒の闇。そして動くものひとつない静寂だ。

(・・さっきオレが感じた感覚は気のせいだったのか・・)

とそこまで考えて違和感に気づく。

(・・オレ?・・オレって何だ?)

『オレ』という存在。
それが何なのか そして何故ここにいるのか いつからここにいるのか 記憶に無い。
記憶? 記憶って何だ?
あるのはここに存在するという意識のみ。動くという概念もない。
そもそもこの闇では自分という存在すらもあやふやになっている。

(・・もういい・・やめよう・・何もかも・・) 

何も変わらない事実に再び意識を閉ざそうとした。

ーぴちょん しゅいーん-

しかしまた、今度ははっきりと何かを感じた。
しかもそれは一つではない。大小様々な波紋が広がっていく感覚。どこまでも・・どこまでも・・

(気のせいではなかったのか・・) 

『この何も無い世界』で感じる確かな感覚。その事に『オレ』は嬉しいと思った。

(嬉しい・?)

そんな意味もわからない単語が思わず出てきた事にとまどう。
嬉しい・・オレだけでない存在が居る事・・

その瞬間・・雷鳴が煌くように『オレ』は目覚めた。
『オレ』という存在のこと。そして、ここに居る理由も・・。

オレは・・・・オレは・・・・




(2)理樹の心配事


「♪丘~を超~えゆこ~よ~口~笛吹きつ~つ」

隣でマイクで絶叫している幼馴染の歌を聞きながら、僕はバスの窓の景色をぼんやり眺めていた。
僕、直枝理樹が通っている学校は1学期末。そして僕たち2年生お馴染みのイベントといえば修学旅行。
そんなわけで2年生一同は修学旅行のためバスで移動中だ。

(・・だけど・・高校生にもなって『ピクニック』の歌を聞かされるとは思わなかったなぁ・・)

そんな事を考えていると、歌も佳境に

「♪・・・ララララ 上腕にとう筋も(ぴくぴく)  ララララ括約筋も(ぴくっ)  
ララ ブートキャンプだ ダンベル体操だ 今日もゆか~いだぁあああ~」

「途中から筋肉の歌になってるぅ!!」 

僕は隣で満足そうに歌い終えた井ノ原真人にそうつっこんだ。

「理樹、知らねぇのか?これは昔から歌われている遠足の歌の定番曲なん・・痛ぇ!」  

「そんな歌があってたまるか。」  

そう言いかける真人の頭を後ろからどついたもう一人の幼馴染である宮沢謙吾。

「てめぇ謙吾ぉ!いきなり何しやがるん・・んがああ!」

立ち上がった真人の後頭部に、通路向かいに座っていた同じく幼馴染の女の子の棗鈴が飛び膝蹴り(車の中でも器用に正確に)していた。

「んな、きしょい歌を大声で歌うな!!うっさいだろ! こまりちゃんも迷惑してる!」

「・・あい」

「別にわたしは、だいじょーぶだよ」 

鈴の隣でお菓子を食べていたクラスメートの神北小毬も苦笑していたが、
また攻撃を受けたくない真人は大人しく座る。

そんないつもの光景とはいえ車中での騒がしさに、前方に座っているクラスメートや担任は、慣れているのか、あきらめているのか何も言わない。

(たぶん後者なんだろうな・・)

そう考えていると

「だってよ~理樹が窓見たままぼーっとため息ついてたからよ。景気づけに歌ってくれと頼まれたからよ~」

「んな事頼んで無いからさ真人・・」

例えそうだとしても、そんなわけわからない歌で元気は出ない。

「うん?理樹くんどうしたの~気分が悪いかな?」 

それを真に受けた小毬は理樹に心配そうに聞いてきた。

「いや、大丈夫だよ神北さん。ちょっと考え事。」  

「考え事?」 

小毬はちょこんと首をかしげた。

すると自分の席に戻った鈴がぽつりと 
「・・バカ兄貴の事か?」と聞いてきた。

「良くわかったね・・鈴・・」

「まあな。理樹とは長い付き合いだ。お前の考えなんかお見通しだ」 

鈴はちょっと照れながらも自慢げに言った。

「恭介さん?」 

そう小毬は再び首をかしげる。

棗恭介。同じく幼馴染の一人であり、僕らの1学年上の鈴の兄だ。僕ら『リトルバスターズ』のリーダーである。

「うん・・そうなんだよね・・」

また僕は窓の外を眺める。


(3)回想



話は3日前に遡る。




いつものように学校の学食で幼馴染5人で朝食を食べていた。
いつものやりとり(真人が騒いで鈴に蹴られる)の後、

「謙吾、鈴、真人 旅行の用意ってもう済んだ?」
3日後にせまってきた修学旅行を前にふと気になって聞いてみた。

「ああ、もちろん」 

こくり。

謙吾と鈴はそれぞれ問題ないとばかりに答えた。

「そっか~僕も早めに準備しないと~」 

最近ちょっとバタバタしてて準備を全くしてなかったのだ。

「旅行って・・おまえらどこか行くのか?」 

そう問い返してきた真人に、みんなの箸の動きがぴたっと止まる。

「・・・もしかして週末が修学旅行って忘れてる? それとも真人は行かないつもりなの?」  
みんなの考えを代弁して僕が聞くと

「・・え?・・・のぉぉぉぉ!!完璧に忘れてたあぁぁ!!!!」 

真人は頭をかかえながら絶叫した。

「アホだな」

「またこいつは・・先週の担任のHRを聞いていなかったのか?『来週末は修学旅行だから・・』と諸注意を言っていただろうが」
謙吾がもっともな指摘をすると

「ああ、確かに聞いていたぜ。だがよ、担任が旅行に行くっていう自慢話だと思って途中から寝てたんだよぉぉ!!」

「・・どこの世界に、自分のクラスのHRの時間使って個人の旅行の自慢話する担任がいる」

「大アホだな」

「ぐおお~大アホって言うなぁぁ~鈴!!」

「大大アホだな」

「ぐおおお~大が増えたぁ!」

そんな3人のやりとりがキリがないのでフォローするように

「まあまあ、真人。僕もまだ準備をしていないし。今からでも準備は間に合うから・・」
そう真人をなだめると

「違ぇんだよ理樹。修学旅行まで後何日?・・ていうこのワクワク感をここまで味わえなかったのがショックなんだぁぁ!!」

再び頭をかかえて絶叫する真人。

「真人・・子供じゃないんだからさ・・」

高校生にもなってそんなセリフを言うのはこの学校で一人なんじゃないか?と真人に苦笑しながら、ここに来てからずっと考え事をして黙り込んでいる恭介が気になって声をかけた。

「さっきから黙っているけど、考え事?恭介?」

そう聞くと、ぶつぶつと考え事をしていた恭介は

「ああ、理樹。修学旅行でオレ達皆で何して遊ぶかを考えていたんだ。この1週間夜も眠れなかったぜ・・」

ここにも子供が居た!! ・・て・・え?

「ねえ恭介。僕たち4人は修学旅行だけど、恭介は3年生だから修学旅行じゃないと思うけど・・」

その言葉に動きがぴたっと止まった恭介

「・・何故だああああああ!!」
そして絶叫した。

「馬鹿だなコイツ・・自分が修学旅行に行けないこと忘れてやがった」

「修学旅行自体を忘れていたオマエが言うな」

真人が呆れて言ったセリフに、鈴が口をはさむ。

「大方、修学旅行っていう楽しいイベントを聞いて自分自身で盛り上がりすぎて、自分が3年生って事も忘れてたんだろう」

謙吾が冷静につっこんだ。

(ああ、たぶんその考え正しいと思うよ謙吾・・)
その考えに心の中で同意した。

「ていうか何でだよ!修学旅行なんていう楽しいイベントにオレが参加できないんだよ!不公平だ!理不尽だ!」

「いや・・理不尽なのはお前だよ・・」
恭介の訴えに、真人が珍しくまともに返答した。

「ちくしょう・・こうなったら・・。よし、お前ら。ミッションスタートだ!
内容は『修学旅行にオレが参加できるために学年の壁を越えろ』だ!」

「ええ!!」

恭介のむちゃくちゃなミッションのスタートに僕たちが驚いていると

どげしっっっ!!

「少し冷静になれバカ兄貴」

妹からの、ハイキックのつっこみにちょっとだけ冷静になる恭介。

「くそぉ・・こうなったら、自費で参加してあっちで合流するしかないのか・・」

そう悔しげにつぶやく恭介

「あの・・恭介?僕たちは修学旅行だけど恭介たち3年生はまだ夏休み前だから授業あると思うけれど」

「・・・・・・」 

僕のつっこみに恭介はそのままの姿勢で固まった。

「・・・・・なら」

「だからといって、授業をズル休みするというのはあたしが許さないからな」

恭介が発言する前に、鈴から先手をうって恭介にクギを刺した。

「・・・・・ちっくしょぉぉぉぉ!!!」

そうしていきなり立ち上がった恭介は、走って食堂を出ていってしまった。

「・・なんなんだアイツは・・?」

「ほっとけ」

真人と謙吾は走り去っていった恭介の背中を見ながらつぶやき

「はあ~」 
僕と鈴は顔を見合わせため息をつくのだった。

(4)車中は大騒ぎ


「・・というわけなんだ」  


小毬に3日前にあった出来事を話した。

「そーなんだぁ。恭介さん可愛そう・・。理樹くんも恭介さん居ないと寂しかったりする?」

その発言が聞こえたのか、鈴たちの席の後ろに座っている読書をしていたクラスメートの一人がぴくっと反応した。

「それは無いとは言わないけど・・それよりも、恭介が簡単にあきらめるはずがないんだ。
またむちゃな事してついてきてそうな気がするんだよね・・」

これまでの恭介の行動を思い出しため息をついた。 

「そっか~それで鈴ちゃんはバスに乗るクラスのみんな一人一人をチェックしてたんだね~」

そう。鈴は出発の時、バスに乗り込むクラスメート一人一人に恭介が変装してないか確認していたのだ。

「うん。きょーすけがこんな事であきらめたりはしない。絶対学校ズル休みして来るはずだ」
そう断言する鈴に

「あはは・・」 
と小毬は苦笑いするしかなかった。


「うむ。そうだな。・・だがそんな心配をするのは無駄では無いか少年」

そう後ろの方からの声に目をやると、一番後ろの後部座席<6人掛け>の座席に何故か1人で座っている少女の姿。

(本当は体のでかい真人や謙吾が座る席だったのだが、何故か二人はそれぞれの普通の席に座っている。理樹が理由を聞くと、バトルの罰ゲームと悔しげにつぶやいた)

そして女王様のように尊大に足を組んでお茶を飲んでいる来ヶ谷唯湖の姿があった。

「無駄って・・どうしてさ、来ヶ谷さん?」

言い切った来ヶ谷に理樹は聞いた。

「はっはっはっ 恭介氏の事だ。少年たちが心配しようと、来るのを防ごうと思うと、
恭介氏をどうにかしようと思うのは不可能ではないのかね?止められはしないだろう」

「それを言われたら身も蓋も無いよ・・」

冷静に分析する来ケ谷に疲れたようにつぶやく理樹。

「でも、姉御~姉御~ いくらなんでも部外者である棗先輩がこのバス紛れ込むのはさすがに不可能じゃないんですかと思うんですヨ?」

「・・貴女も部外者だと思うんですけど」

来ヶ谷のすぐ前の席<補助席>に座っている、別のクラスだから本当は違うバスに乗っているはずの 三枝葉留佳の発言に、さっきまで読んでいた読書を止め顔をあげた、西園美魚が冷静につっこんだ。

「が~ん、みおちんがわたしを仲間はずれにしようとしてるぅ~」

「私は事実を述べたまでですが」
来ヶ谷に泣きつく葉留佳に美魚はぴしゃりと言う。

「まあいいではないか、西園女史。細かい事を気にしないほうがいい」

「・・まあ・・あまり騒がしくしないなら別に良いのですが」 

来ヶ谷の言葉に、ため息をつきながら再び読書に戻る美魚の言葉が聞こえないのか、
それとも気にしていないのか、美魚の隣に座って、理樹以上にぼーっとしている能美クドリャフカの髪をいきなりくしゃくしゃにした。

「こらぁークド公!!せっかくの修学旅行なのにぼーっとするな~もっと楽しそうにしろぉ!」

「わ・・わふぅっ!!!何をするですか三枝さん~っ」
いつものようにおもちゃにされるクドが涙目で葉留佳に訴えた。

「でも、どうしたのクド?あんなに旅行楽しみにしていたのにどうしたの?」

ロシアンクォーターであるクドは、修学旅行という日本らしい行事をかなり前から楽しみにしていたのだ。

「わふ?別に何でもないですよリキ。とてもエンジョイしてますよ~」
そう理樹に笑顔を向けるクド。

「そういえばクドリャフカ君は日本文化に関心があるのだったな。よし。あちらに到着したら私が手を取り足を取り教えてあげよう」

来ヶ谷が良い考えだとばかりにうなずく。

「本当ですか!!」

「・・・何か絶対下心あるよね・・」
目を輝かすクドに、理樹はクドの身(?)を案じてため息をついた。

「でもちょっと元気でたみたいだねクド?」

「あ・・はいリキ。ご心配かけてすみません。三枝さんも」

(そういえば今週のニュースでクドの祖国で何か事件があったって言ってたっけ。やっぱり自分の祖国だから心配なのかな・・)

そんな事を考えていると・・

「でも本当に何でもないですリキ。クラスのみんなで旅行に行くなんて初めてのことでしたし・・ちょっと緊張してるのかもしれませんね~」

にっこりと笑った。




(5)そして・・・


結局葉留佳もクドをかまうのも飽きたのか、また補助席に戻ってきた。

「でも~高校生にもなってバスで国内旅行なんて・・とわたしは思うんですヨ。ワイハとか行ってみたかったですヨ姉御~」

「ワイハ・・て何だ?それってどこの筋肉だ?」

「・・どんな筋肉ですかそれは。ハワイの業界用語ですよ?」

とりあえずわからにことは全て筋肉に置き換える真人に対して、今回は珍しく理樹の代わりに美魚がつっこんだ。

「ほぉ~」

「・・・鈴もわからなかったんだね・・」

「うっさい」

理樹のつっこみにそっぽを向いて鈴は答えた。

「うむ。クドリャフカ君たちの水着姿を見たいという欲望は私にもあるが・・まあ、こういう旅行も良いだろう。それに宿泊先には温泉もある。裸でバッタリというイベントもあるかもしれないから楽しみだ。なあ?少年?」

「そんなこと思ってないよ!」 

いきなり話を振られた理樹は真っ赤になって反論する。

「へぇ~そんなこと思っていたのか理樹」 
「最低だな」

「だから思ってないって・・・」 

言われなき容疑を幼馴染達からかけられ反論する理樹。

「我慢は良くないぞ少年。お姉さんと楽しい一時を楽しもうではないか」

「何をするの!?」

「お風呂でやる事といったら・・・なあ少年。・・・まあお姉さんは少年の体を見るだけでも良いのだが」

「全然良くないでしょ!!」

二人の会話を聞いていた美魚はそのやりとりに何故か目を輝かせていたりする。

「時に少年」

「何?・・来ヶ谷さん・・」

話が怪しい方向へ持っていこうとする諸悪の根源である来ヶ谷を軽くにらむ理樹。

「少年も男の子なんだな~と」  

「はい???」  

「うむ。お姉さんの体に興味があるのだろう?」

後部座席で足を組んで座っている来ヶ谷を軽くにらむというか見つめている理樹。
そして組んだ足とスカートの間からは・・

ばばっ

真っ赤になって顔をそむける理樹だった。

「はっはっはっ やっぱり少年は可愛いなあ」 

笑い声をあげる来ヶ谷。

それを見て「ああ~!理樹くんエッチだ~」と立ち上がって騒ぎ出す葉留佳を

「今、山道に入っているんだから危ないから立ち上がるな三枝」と注意する謙吾。

そんな大騒ぎの中 

「冗談はさておき少年」  

「何ですか・・」  

疲れたように聞き返す理樹に

「恭介氏の事だが・・たぶんこのバスに紛れ込んでいると私は思うぞ」  

「え?」 と問い返す。

「それは絶対無い。あたしが一人一人調べたけど、バカ兄貴が紛れ込んでいる事は絶対無い」
鈴は断言する。

「うむ。しかし、鈴君もまだ調べていないところがあるぞ」 

そういって足もとを指すと 「ここだ」

「下???」

と理樹と鈴が疑問に思った瞬間。

「きゃあああ!!!」

と前方のクラスメートの叫び声が聞こえたと思うと、バスが大きく揺れた。

「う・・・うわああっ」  

体が飛ばされそうになりながら必死に前を向くと 

「岩!?」 

左前方から巨大な岩が降ってきた。バスはさらに大きく揺れ車内がパニックになったと思うと耳をつんざくような音が聞こえてくる。 

「理樹っっ!!!」  
隣に居た真人が理樹を抱きかかえる。 

「うわぁぁ!抱きつくなぁぁ」
視線の端からは同じく謙吾に抱きかかえられた鈴の姿があった。

視界が突然反転したかと思うと・・

「うわあああああああっっっっっ」  


・・・そして景色は暗転した・・・


(6)目覚め


(そうだ・・あの時俺は・・)

ーぴちょん しゅいーん-

全てを思い出したオレは、この何も見えない暗闇の中に意識を広げる。
そうするとその波紋から想いを感じる事ができた。
いや・・違う。オレ自身も一つの波紋なんだ。
オレの波紋と別の波紋がぶつかって共鳴することにより想いを共有する。そんな感覚だ。
そうしてオレは必死に意識の波紋を広げていく。そうしていくつもの波紋を探し当てていったが

(ダメだ・・!!)  

オレは思わず叫んだ。

(本当に見つけなくてはいけない、2つの波紋が見当たらない)

それは、その2つの波紋がこの世界には存在しない事を意味する。
それは本来なら喜ぶべき事なのだが・・

(くそっ!最悪だぜ・・)

しかし、オレはその事実に愕然とする。

(ダメだ・・このままでは・・)

そう。このままでは、未来には絶望しか残らないだろう。今のままでは。
それだけはあってはならないことだ。

ーぴちょん しゅいーん-

ーぴちょん しゅいーん-

そんな絶望感に覆われたオレの波紋のもとに、最も近くにあった2つの波紋が届き、そして想いを共有する。

(そうか・・お前らもそう思うか・・)

そしてオレたちは結論に達した。あいつらが・・・なるために見守り続けるという事を。

(しかしそれにはどうすればいい・・?)

ーぴちょん しゅいーん-

ーぴちょん しゅいーん-

ーぴちょん しゅいーん-

ーぴちょん しゅいーん-

ーぴちょん しゅいーん-

その時、周りを見渡すと5つの波紋が、オレたちの波紋に合わせるように意識を広げ始めた。
それは、俺達と同じ想い。仲間達みんなの・・

(そうか・・みんなの想いを共有すればあるいは・・)

そう考えたが、その5つの波紋はオレたちの波紋と共有するにはまだ遠い。
そして俺達と違って、それぞれ個人の想いがまだ強すぎる。それは未練とも言うが・・

(みんなの想いを共有させるには時間がかかる。だがそれまで時間は待ってはくれない・・どうしたらいいんだ!!)

ーぴちょん しゅいーん-

再び想いを共有しあうオレ達。そして一つの結論に辿り着いた。
すべてが始まり、そして終わるその時までにあいつらが絶望しない『世界』を創るという事。
それは許されざる事なのかもしれない。それによって、オレ達は永遠の苦しみが与えられる事になるかもしれない。しかし・・

(やるしかないんだよな・・あいつらを絶望から救うためには・・。オレたちはそう決めたんだよな・・)

ーぴちょん しゅいーん-

再び想いを共有する。もう迷いはない。

(いくぜ!!!)

ーぴちょん きゅぃぃぃぃんー

そうしてオレ達はあるひとつの想いだけをイメージし、その波紋を広げる。大切なものを守るために・・未来をつくりだすために

(頼むぞ!オレは信じているからな!!)

そう強く思うと。暗闇だった世界に光が 色が においが 学校が 動物が そして人が

・・世界が創られていく・・

そして、その『何も起こらなかった世界』に俺は・・目覚めた・・

そしてその世界の中心で、目覚ましのベルを鳴らす。

そしてあいつも目覚める。この偽りの世界で。その目覚めの言葉は・・・

「きょーすけが帰ってきたぞー」



ゲーム本編 「リトルバスターズ!」OPにつづく・・

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