そらまめじろう

そらまめじろう

まちぞぉを引き取った訳1


前の飼主は…昔の彼氏。14年前に付き合っていた人だ。
その頃の私は、親と妹と暮らしていた。
住んでいた家は犬や猫は飼ってはいけないアパートで
我が家のペットはセキセイインコたちだった。

いつもデートで行く場所は二子多摩川にあったペットショップ。
そこでは雑種の仔犬や仔猫が、♀は500円、♂は1000円で売られていた。
毎回、その子達を見ているうちに
彼と私は犬を育てる事を話し合っていた。飼育場所は彼の家。
彼の家は団地。規則では飼ってはいけない事になっている。
でも、飼っている家が沢山あるし彼のお父さんからも
了解を得ていると言うことで、私たちは本格的に仔犬探しを始めた。
ある日、彼が「これを見て」とビデオを私に渡した。
そこに映っていたのは、動物愛護センターで飼主に捨てられて
安楽死をさせられていく犬たち。仔犬の譲渡等の様子であった。
「仔犬はここで探そう!!」彼と私は決定したのだった。

日野市にある動物愛護センターへ行き、仔犬の居る場所へ案内をされた。
その仔犬の居る場所まで行くには、保護をされた成犬たちの前を通るのだ。
その様子は14年経った今でも私の頭に焼き付いている…
そこコたちは「お願いボクをココから出して。何でこんな所に居るの?」と
私に訴えているように鳴いていた。
ただ黙ってシッポを振るコ。もう諦めた様子でうなだれているコ。
他の大きな犬たちにいじめられて、傷ついてしまっているマルチーズも居た。
そのコがあまりにも痛々しくって「あのコは譲渡出来ますか?」と
尋ねると、「成犬の譲渡はしていません」との答えだった…

そんなコたちの前をあえて通すのは「あなたたちは仔犬にこのような運命を
歩ませないでください」との愛護センターの職員さんたちの
無言の声なのかもしれない…
愛護センターの獣医さんは「動物の命を助けたくって獣医になったのに」と
悲しそうに話していた。

仔犬たちが居る部屋に通されて、その中で痩せているコに目が惹きつけられた。
他のコたちは仔犬らしくコロコロしている中で、そのコだけがとても小さかった。
その小さなコがまちぞぉだった。



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