けいざい日記

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最先端の抗癌剤で長生き??



【今日の1冊】
[抗癌剤]
平岩正樹/祥伝社新書刊/2005年3月/250頁

「癌とは最後まで闘う」、そのための武器の一つである
抗癌剤を解説した1冊。「癌と向き合い無駄な抵抗とし
ての医療を受けないようにしよう」と訴える、以前紹介
した近藤誠氏とは対極に位置していると言える。


抗癌剤は種類の組み合わせや、処方量を変えるだけで、
効き方が変わり、非常に経験や知識が必要なようだが
専門医がいないという。

なぜなら、抗癌剤の医療費はほぼ全て製薬会社に流れ、
病院には手数料すらのこらないため、そんな利益を出
さない分野で専門医は生まれないと言うことらしい。
薬価差益(薬を処方して病院が儲かること)に批判が
集中した結果、抗癌剤医療が遅れてしまったとしたら
本末転倒ともいえる。マスコミの害かもしれない。


とにかく、平岩氏は癌と最後まで諦めることなく闘って
くれる医者である。最先端の抗癌剤を惜しみなく使って
くれる。年間30万人以上が癌でなくなっていて、その
中に抗癌剤の恩恵を受けることなく、なくなった人も多
いのではないか、と著者は語る。けれど、癌=老衰とい
う近藤氏の考え方にのっとれば、癌でなくなるのは人間
として仕方がない面もある。

人間、誰だって長生きしたいけれど、当然ながら皆死ん
でしまう。癌とは老化、癌死とは老衰。そう考えると
癌と闘うということは、「不老不死」という人の願望の
具現化なんじゃないかなとも思う。

癌と闘うか、健やかな最後を迎えるか、こればっかりは
その人の価値観に委ねなきゃいけない部分だ。

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