アンティークな琥珀堂

アンティークな琥珀堂

お茶の歴史、秀吉と利休



なんだか、とっても久しぶりに書いています。
いろいろあったのに、つい、時間がたってしまいます。

そして、どんどん忘れちゃうので、やっぱり、書き留めて置こうと思うのですが、しばらく書かないと、日記って、どこから始めていいか、考えてしまいますよね。

さて、先日、お茶会に行って参りました。夏の講習会で、お茶席が二つと、お弁当と、林原美術館館長、熊倉功夫先生の講義つき。
とおっても、盛りだくさんで面白かったです。





カガミクリスタル【大鉢(204Фx125H)】 カガミクリスタル【大鉢(204Фx125H)】
こんなふうな、切子の水差し、ただし、透明のものが登場。涼しげでした。




今回の講義は、いみじくも、山上宗二記(やまのうえそうじ)について。

山上宗二は、利休さんの一番弟子で、例の「秀吉と利休」にも登場し、利休さんに先立って、秀吉に惨殺された茶人です。

耳と鼻をそがれ、首を切られ・・・

それはもう、ひどい死に様で、利休はそのことに深く恐れおののきます。
次は、自分か、と。

で、この山上宗二、実にまじめでマメな人でした。利休さんは、ご自身では、あまり書き物を残していないようですが、山上宗二は、事細かに、

先生がこうおっしゃった。
先生が、このお道具をこう批評した。

はては、
お道具拝見記録を作成し、一度見たものは、決して忘れず、つぎつぎと、いろいろなお道具を見たがり、

道具持ちに、ねだり、
非常にしつこく、
みんなに嫌がられ、
ようやく見せてもらうと、今度は、それについて、書きとめて、
結局、今でも貴重な資料となっています。
ご苦労様です。





七種の蓋置の一つに!春は旬の物として、夏は涼感に!(春から夏にお勧め)高野昭阿弥作・染付さ... 七種の蓋置の一つに!春は旬の物として、夏は涼感に!(春から夏にお勧め)高野昭阿弥作・染付さ...
こんな感じの、貝の蓋置きがありました。夏らしくてステキ。





つまり、当時、お道具を見せていただくということは、ものすごい大変なことだったんですって。

今では、美術館やら、写真やら、テレビやら、
もし、見たいと思えば、機会がないこともありませんが、当時は、お道具は、全て、個人の宝物。

見せてって言ってもそう、簡単ではなかったのだそうです。
しかも、お茶のお道具の場合、見せていただくと言うことは、「お茶に呼んで。」
と、頼むことと同じですので、ますます、そう簡単ではなかったんですって。






瑞光院前田宗源師茶杓 銘渓聲 瑞光院前田宗源師茶杓 銘渓聲
この御茶杓が出たわけではありません。私は、箱書きが読めないので、不勉強だなあと思ったまで。達筆ほど難しいです。





なんだか、そういう昔の息遣いの伝わるお話って、面白いですよね。

先生のお話ですが、
「山上宗二、千利休、古田織部と、当時の大茶人3人が、次々に死を賜った。
お茶とは、当時、本当に、死を賭けたものだった。・・」

なるほど、そうか、
世界中で、お茶のために処刑されたのは、日本人だけでしょうねえ。
これ、日本人論に、書き加えてほしいなあ。


ちょっこし、書き加えます。


信長のことですが、彼は非常にケチだったと思うんです。
お宝を収集したは、周知の事実ですが、
そのほとんどは、たぶん、代金を払っていないかも。
戦利品だったり。
ちょと、おねだりしたり。

そして、戦功のあった者に、今までは、土地をあげていましたよね。
それを、惜しんだ時、いいことを思いついちゃったのかもしれません。

つまり、土地の代わりになるお宝を作りだすことです。
錬金術です。

それこそ、お茶の道具の真の目的では。。。


あるお茶碗があったとする。
それは、もちろん、すばらしいお茶碗だとは思うけど、でも、お宝鑑定してもらわなくちゃホントにいいものかどうか、わからないでしょ。
誰だって、ホントは、どうなのか。知りたいよね。

その時、目利きの千利休が現れた。
彼が、これ、絶対いいものです。と、太鼓判を押す。

すると、、、

みんな、ほしがる。

価値があがる。



信長が、それを戦功として与える。
ありがたいことだ。
家宝にしよう。

お茶会で使おう。
みんなに見せびらかそう。

そうじゃ、土地をあげたのと同じくらいの価値のある、お宝じゃ。
ありがたいだろう。。。

て、感じで土地の代用品にしたとしたら、

なんか、頭がいいよね。






© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: