Hush,Little Baby -保健師さんの育児ブログ-

ノロウイルス感染症

ノロウイルス感染症(流行性おう吐下痢症)
第三種 学校伝染病 :症状が回復し、全身状態がよければ登校可能。

原因  :  ノロウイルスの感染

かかる時期  :  11月~4月

感染経路と場所  : 
 ・カキなどの2枚貝の生食で感染し、保育園、幼稚園、小学校、高齢者施設などで蔓延する。
 ・基本的には口からウイルスが入って感染する経口感染だが、おう吐物や下痢便の処理時に
  吸いこんで飛沫感染することや人の手を渡って接触感染することも多い。

潜伏期間  :  短くて数時間~数日(平均1~2日)

症状  : 
  ・吐き気、おう吐、下痢が主症状で、多いと10回以上にもなる。
  ・高い熱はあまり出ないことが多く、血便も見られない。
  ・症状の持続する期間は、数時間~数日(平均1~2日)と短期間。

治療  : 
  ・特効薬はありません。
  ・抗生物質は効果がありませんし、下痢の期間を遷延させることがあるので、
   ノロウイルス感染症に対しては通常は使用しません。
  ・吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的です。
  ・下痢が長びく場合には下痢止めの薬を投与することもありますが、最初から用いる
   べきではありません。

家庭でのケア  :
  ・症状の持続する期間は短いですから、その間に脱水にならないように、できる限り水分の
   補給をすることが一番大切です。
  ・場合によっては病院で点滴をしてもらって下さい。
  ・ごくまれにおう吐した物を喉に詰めて窒息することがありますので注意してください。

二次感染防止と予防  :
  1、調理と配膳に関して
   ・調理の前と後で流水・石けんによる手洗いをしっかりと行うこと。
   ・アルコール消毒では効果はありません。
   ・貝類を加熱調理する際には十分に加熱して調理し、まな板や包丁はすぐに消毒すること。
   ・食事を配膳する際にも手洗いをする。特に自分が下痢や吐き気がある場合は必ず行うこと。

  2、おう吐物・下痢便の処理
   ・処理の際に吸い込むと感染してしまうおそれがあるのでマスク着用。
   ・しっかりとした手袋を着用し、雑巾・タオル等で吐物・下痢便をしっかりとふき取る。
   ・眼鏡をしていない場合は、ゴーグルなどで目の防御をする。
   ・ふき取った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し捨てる。
   ・ふき取りの際に飛沫が発生するので、無防備な人は絶対に近づかない。
   ・うすめたハイタ―やミルトンでおう吐物や下痢便のあった場所を中心に広めに消毒する。
   ・おう吐物や下痢便で汚れた衣類は、マスクと手袋をした上でバケツなどで水洗いし、
    うすめたハイタ―やミルトンで消毒する。
   ・症状が落ち着いてからも10日間くらいは便中にウイルスが出るので気をつける。

ノロウイルス感染症との比較  :
 ・ノロウイルスは秋~年末、ロタウイルスは1月~4月に流行する。
 ・似た症状で通常予後は良いが、ノロウイルスに比べるとロタウイルスは重症度が高い。
 ・ロタウイルスは、まれに肝障害、けいれん、急性脳炎を伴うことがある。
 ・どちらも下痢便中にウイルスが大量に排せつされ、これが主として感染源となる。
 ・どちらのウイルスもアルコールは効かず、予防対策としては手洗い、次亜塩素酸ナトリウムでの
  消毒が基本である。
 ・ロタウイルス感染の場合、胆汁が十分に分泌されなくなるため、便が白くなる。
balltegakiakachan

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