カイバーマンのお仕事2

カイバーマンのお仕事2

2007年09月11日
XML
カテゴリ: BLEACH連載SS
(8月2日(金) 黒崎一護)

井上って本当に成績がいいのか?
どう考えても、国語は壊滅的だろ。
必死に喋っているのはわかるんだが、話があっちにいったりこっちにいったり、前後の脈絡がなくて論点が掴めねえ。
おまけに半泣きで、声が甲高いくせに濁っているもんだから、余計聞き取れない。
オレは途中で話を理解するのを諦め、自分の意見を纏めることにした。

今でも井上のことを怒っちゃいるが、初めの頃の熱気はもうない。ただ、こいつが痛い目にあわせた、たつきと啓吾、遊子と夏梨には何か償いをさせるべきだろう。
石田はもういいだろ、当人がいいってんだから。
しかし、適当なペナルティって思いつかねえな。啓吾だったら、どっかデートに誘ってやればいいと思うが、特にたつきはどうすりゃいいんだろうな。


じっとこっちを見ていやがる。
「……何だよ」
「黒崎君、反応薄い……」
流石のオレもこれには慌てた。
だって実際途中から全然聞いていなかった!
「い、いやその、あのな」
うお、やべえ。
たつきとかルキアなら同時に手が出るから切り返しやすいが、井上の場合どうしていいかわからねえ!
「その、井上と腹割って喋ったことなんてねえから、どう返したものかわからなくて……」
思わず本音を言うと、井上はがっくりと肩を落とした。
「そうだね。同じクラスになってからだって一年以上経っているのに、本音なんて一度も言わなかったよね、あたし」

「「これだけ傍にいれば何時か気づいてくれるよね」とか「あたしは黒崎君の好みじゃないのかな」とか考えているだけじゃなくて、さっさと告白してアピールして押して押して押しまくるんだった……。黒崎君は石田君が好きなのかなって考え出して焦るなんて馬鹿みたい。
ドジで鈍間な亀がもてるなんて、ドラマの中だけの話なのに」
「……」
ちょっと動揺した。
いや、するのが普通だろう。

「たつきちゃんに言われたとおり、暗闇で押し倒すんだった!」
「それは犯罪だ!」
ちょっとは浸らせろ、とオレは此処にいないたつきにクレームをつけた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年09月11日 18時55分40秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

バックナンバー

2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月

コメント新着

有馬頼寧@ Re:新必殺仕事人 「主水 バクチする」感想(04/15) 冒頭の坊ちゃん 泣けますね。
多田和己@宮城野高校16回生@ Re:魔神英雄伝ワタル 最終回感想(02/04) うんこちんこまんこうんこちんこまんこう…
多田和己@宮城野高校16回生@ Re:必殺仕置人 15話「夜がキバむく一つ宿」感想(04/21) うんこちんこまんこうんこちんこまんこう…
多田和己@宮城野高校16回生@ Re:五瓣の椿 最終回「父と娘」(10/26) うんこちんこまんこうんこちんこまんこう…
多田和己@宮城野高校16回生@ Re:五瓣の椿 最終回「父と娘」(10/26) うんこちんこまんこうんこちんこまんこう…

カレンダー


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: