江國香織



私なりの見解ですが、彼女の恋愛小説は、「愛しすぎる女性」を描いています。
愛しすぎる故に一度手痛い失恋をすると次の恋愛に臆病になってしまう女性。
無関心を装っていれば、本当にのめり込まなければ、つらい思いはしなくて済む。
だけど、いつのまにか恋に落ちてしまうのだ―――
人との関係がうすく、受身的な人が多い現代で彼女の作品が人気なのは、
そんなところから来ているのではないでしょうか。
私個人としては、
静かで落ち着いている見えるけれど実際は情熱的な文章表現も凄く好きです。
江國流に言えば「言葉が正確な重さで使われている」感じがすると思いませんか?


※出版社についてですが、お求め易さ、という点を踏まえて
文庫版が出ているものは文庫の方で書いてます。なんてったって学生ですしね(笑)


■「きらきらひかる」 / 新潮文庫

あらすじ:
笑子と睦月は10日前に結婚したばかり。一見何の変哲もない夫婦だけど笑子はアル中、睦月はホモ。
そんなふたりの間に睦月の恋人、紺が加わり奇妙な三角関係が出来上がる。

感想:
あとがきに「シンプルな恋愛小説」って書いてある。
一番初めに読んだとき「なんじゃそりゃ!」って思ったけど何度も読むとだんだん解ってくる気が。
お互いの愛情だけで成り立っている生活って凄く怖いけれど、それと同時に凄く素敵だと感じました。


■「ホリー・ガーデン」 / 新潮文庫

あらすじ:
眼鏡屋で働く果歩と美術教師の静江は小学校のときからの親友。だけどべたべたした友達関係なんかじゃない。
昔の男が忘れられずにいろんな男と「復讐のように」寝る果歩と妻子を持った年上の男と不倫関係にある静江。
視点としては果歩寄りで、果歩に好意を寄せている中野さとるとの話が主。
ストーリーは大展開を見せないが、ゆっくりと、しかし確実に進んでゆく。

感想:
長編小説の中ではこれが一番好きです。
「恋愛しない主義」になってしまった果歩の気持ちがすごくわかる。(だからって色んな男と寝るのは理解出来ないけど)
だから、中野に鍵を返すシーンはいつも涙。
果歩か静江、どちらに似ているか?と言ったら私は果歩タイプだと思います。

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