東京二期会椿姫 Day 4 | Sheva's Ballet Fan Ibra's Opera Fan

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2020年02月23日

東京二期会　椿姫　Day 4

カテゴリ： OPERA

ジュゼッペ・ヴェルディ：椿姫〈新制作〉
Day 4
台本：フランチェスコ・マリーア・ピアーヴェ

2020年2月23日(日・祝) 14:00
東京文化会館大ホール

指揮：ジャコモ・サグリパンティ
演出：原田諒

装置：松井るみ

照明：喜多村貴
振付：麻咲梨乃

ヴィオレッタ谷原めぐみ
フローラ藤井麻美
アンニーナ磯地美樹
アルフレード樋口達哉※
ジェルモン成田博之
ガストン下村将太
ドゥフォール米谷毅彦
ドビニー伊藤純
グランヴィル峰茂樹

仲介人香月健
ダンサー：千葉さなえ、玲実くれあ、輝生かなで、栗原寧々、鈴木萌恵
岡崎大樹、上垣内平、宮澤良輔、谷森雄次、岩下貴史

合唱　：二期会合唱団
管弦楽　：東京都交響楽団

当初、2月20日(木)と23日(日・祝)のアルフレード役にて出演を予定しておりました前川健生は、体調不良のため出演が不可能となりました。かわりまして、同日のアルフレード役には樋口達哉が出演いたします。何卒ご了承ください。
＊＊＊

ダブルキャスト
谷原組鑑賞
普段はAB両方見るのは避けているのだが
やはりキャストが変わると全く違う。
タイトルロールの谷原さんすばらしかった。完璧な歌唱で難役をものともしなかった。
谷原さんは以前藤沢でオテロのアヴェ・マリアを聴いている。
なぜかアッディオデルパッサートで
オテロのアヴァマリアがよぎったのだ。
すばらしかった。
参考リンク　第九回藤沢オペラコンクール入賞者記念演奏会　 Part 1 Part2

急遽代役に立った樋口さんも情熱的に演じ歌唱もパワフルでよかった。
ジェルモン成田さんはビロードのように美しい声だった。

フローラの藤井さんがすばらしかった。
大声量で演技もすばらしい。いかにも娼館の女将というメイクにピッタリの演技でテナルディエの細君のようだった。コミカルな役割を果たすのは重要。日本人はコミカルに演じるのがへたなので。
アンニーナも声量があって演技も良かった。

サグリパンティが牽引する都響がすばらしい！

＊＊＊
序曲
弦のピアニッシモ
通奏低音のように響く低音部
ヴァイオリンは微かで消え入るように。
ところどころアクセントつける。
ワルツに入るとリズムがホルン
ホルンって難しいですよね
弱音が難しいのです。
サグリパンティ　Giacomo Sagripanti　の繊細なタッチはますます際立っている。

第1幕

幕が開く人々のざわめき。
ヴィオレッタはすでにかみての階段の上部にいて背中を見せて談笑している。
昨日はかみてがわのバルコニーだったので見えなかった。

Flora, amici, la notte che resta

歌いながら下に下りてくる。
リリック・ソプラノ
美しく明るい声
硬質というわけでもなく柔らかく
まさに理想のリリック・ソプラノ
これは期待高まる。

ドビニー伊藤純はいかにも貴族然とした遊び人の鷹揚な笑みを浮かべている。
嫉妬深く切れやすいフローラ。

ガストンによってヴィオレッタに紹介された後
しばしして
ヴィオレッタを見つめているアルフレード
ヴィオレッタは目をそらす。

歌のリクエスト
乾杯の歌。

ヴィオレッタがよろけて中央のソファに倒れこむ
黄色い巨大な花と花瓶の下
ドゥフォール米谷毅彦さんがかみてがわから
グランヴィル峰茂樹さんがしもてがわから近寄る

ヴィオレッタ一人。
近寄っていくアルフレード

ここの会話歌唱部分のオケが鳴らしすぎてうるさい。

Un dì, felice, eterea

パワフル！

ガストンの闖入とそのあとの二人の会話。ここもオケが鳴らしすぎてうるさい。

皆が戻ってきて別れのあいさつ

È strano!

Ah, fors'è lui

Follie! follie

Sempre libera

リリックコロラトゥーラソプラノ
ヴィオレッタ谷原　センプレリベラの幕切れ
完璧なHigh Es！
長く伸ばした。
場内が大いに沸いた。

第2幕

猟銃を担いだアルフレードがかみてがわの階段を下りてくる

Lunge da lei per me non v'ha diletto!

ソファに座る

De' miei bollenti spiriti

アンニーナ
アンニーナ磯地美樹さんは抑えたアンニーナの性格の中にも芯の強さを表していてけなげ。さすがの演技力。声もパワー十分なのにしっかり抑えている。

O mio rimorso! O infamia

リリコ・スピント
アルフレード樋口
インファミアの最後　High C！

ジュゼッペ吉見佳晃さん。

ジェルモンとヴィオレッタ

ジェルモンはノーブルなカヴァリエ・バリトンの美声、成田博之さん。

Pura siccome un angelo

美しい

Un dì, quando le veneri

Poiché dal ciel non furono
Tai nodi benedetti

È Dio che ispira, o giovine

成田さん、ジョヴィネ
音程を上げて歌う
さすがの技巧
（成田さんが高い音程に移行して歌ったのはここだったかも？
いまや記憶が曖昧です。すみません。）

L'uomo implacabile - per lei sarà

救いの天使になってください！

Dite alla giovine

ヴィオレッタ、
Dite alla giovine からのピアノ歌唱有りからのクレッシェンド。
昨日ほどくっきり超弱音にはせず通常レヴェル。

e che morrà!

Sì, piangi, o misera

Sento nell'anima - già le tue pene;
Coraggio e il nobile - cor vincerà

Dite alla giovine
二重唱

Sento nell'anima

カデンツァ。

どうすればいいかおっしゃってください。

抱いてください
ジェルモンの胸に飛び込むヴィオレッタ
ジェルモンの右手が持ち上がるが拳がグーではなくパーでそのまま
震えながらフリーズ

Generosa!
ご親切な方

Morrò!
（意識しての弱音ではない）

Conosca il sacrifizio

二重唱

別れのシーンは立ち位置が若干きのうと異なる
成田ジェルモンはずいぶん花道の方に離れている。
したがって最後の手を握り合うのなし
距離が離れてのアッディオ
（きょうはしもて側バルコニーだったのでしもて側のバルコニーがまったく見えず）

Siate felice Addio!

Conosca il sacrifizio

Siate felice Addio!

出て行くジェルモン

手紙を書くヴィオレッタ。
アルフレードが様子を観察しながらくる。

Sarò là, tra quei fior presso a te sempre.

夜会でアルフレードに渡した（渡してた？記憶が曖昧）カメリアのことを言っている。
心はあなたと共にあるのよ
暗に別れを告げている。

Amami, Alfredo, quant'io t'amo Addio

アルフレードがヴィオレッタと抱き合うシーン
昨日と動きの方向が違う。
上手側からではなく下手側から。
これは不思議。
利き腕が昨日のアルフレードと違うのかな。

ヴィオレッタからの手紙をアルフレードに渡す通りすがりの人、香月健さん。
昨日はお金を受け取らなかった（岸本大さん）のに今回は受け取る。
これは受け取るのが通常です。

手紙を読んで絶望したアルフレードに会いに来たアルフレード

Di Provenza il mar, il suol

プロヴァンス
成田さん
音程を上げて歌う
さすがの技巧
（成田さんが高い音程に移行して歌ったのはここだったか、いまや記憶が曖昧です。すみません。）

No, non udrai rimproveri

フローラからの夜会の招待状を発見し激しく投げ捨てて去っていくアルフレード
追おうとしてフリーズするジェルモン。

第2幕後半フローラの館

アップテンポ極まりないハイスピードで入っていくサグリパンティ。すばらしい！
血湧き肉踊る感覚。

ダンサー

フローラの手相を見て
あなたには恋敵がたくさんいらっしゃいますね。

マルケーゼ　あなたは浮気性ねえ

ばきばきっと腕を鳴らすフローラ

フローラは言い訳するドビニー侯爵　Marchese d'Obigny　を扇子ではたく。
ウケルｗｗ
ド迫力のフローラ。声量も突出している。

アルフレードが来る
賭けを始める
ヴィオレッタがドゥフォールと来る
ドゥフォールはアルフレードの態度と言動で煮えくり返っている。
お相手を。
賭けごと。
アルフレードは勝ちまくる
続きはのちほど。

La cena è pronta

給仕は寺西一真さん（バス・バリトン)。

皆食事のために別の間に移動する。

ヴィオレッタはアルフレードを呼び出す。

激高するアルフレードは皆を呼ぶ

Or tutti a me

ここ城さんは後ろを向いて呼んでいたが樋口さんは正面を向いて呼んでいた。

Questa donna conoscete?

Ogni suo aver tal femmina

ヴィオレッタに札束を投げるシーンの樋口さんの歌唱が良かった。ここはリリコ・スピントの強烈さが生きますね。

ドゥフォールはアルフレードを突き飛ばす

ヴィオレッタはショックで倒れる

アルフレードはガストン子爵含め複数の男性にどつかれる。

非難を受けてかみての階段を上がって逃げようとするアルフレード。
上部に現れるジェルモン。

Dov'è mio figlio? più non lo vedo

アルフレード
Ah sì che feci! ne sento orrore

ヴィオレッタは上体を起こして歌う。
Alfredo, Alfredo, di questo core

大好きな部分です！

三人のトライアングル
ヴェルディの真骨頂

重唱＋合唱

すばらしい！

ドゥフォール男爵はアルフレードの前に手袋を投げる。

第3幕
間奏曲すばらしい！

円形の大きなベッド、天井の大きな鏡は高級娼婦の家具を表している。

医者が来る

アンニーナとの会話。

手紙を読む。

Addio, del passato

アディオデルパッサート
演技も歌唱も鬼気迫るものがあってすばらしかった。
まさにゾーンに入っている感じでした！

カルナヴァルで騒ぐ人々の声がたまらなく苦痛で耳を塞ぐヴィオレッタ
私は孤独に苦しんで死のうとしているのに

アルフレードがやってくる。
抱き合う
キス

Parigi, o cara

二重唱すばらしい！

ora son forte

Gran Dio! non posso!

ヴィオレッタは倒れる

Digli che vivere ancor vogl'io
先生を呼んで！アルフレードが帰ってきたからまだ生きていたいの。

死の動機　G　です。

これを大きく鳴らすサグリパンティ

Gran Dio! morir sì giovane

自分の死を自覚したヴィオレッタ

Oh mio sospiro, oh palpito

ベッドに運ぶ。

Ah, Violetta!

医者とジェルモンが来る。

A stringervi qual figlia vengo al seno,
O generosa

娘として会いにきました、あなたはすばらしいお方だ。

でももう遅いんですの

そのようだ。

お父さん、見ましたか？

もうやめてくれ
私はバカだった。
後悔している。

ヴィオレッタはアルフレードを呼んでロケットの忘れ形見を渡す。

Se una pudica vergine

アルフレードの寄り添うサイドがしもてがわ
昨日はかみて側だった。
利き腕が違うのか。

Prega per lei, per te

重唱

Prega per lei, per te

ヴィオレッタの痛みが止む
È strano!

Oh gioia!

ヴィオレッタはアルフレードの腕の中に崩れ落ちて息を引き取る。

大拍手

私は茫然としてしばらく拍手できなかった。
ヴィオレッタに同調していた。
プリマドンナオペラの重責に耐え、魂が乗り移ったかのような一期一会の演奏をした谷原さんに最大の賛辞を捧げます。
そしてサグリパンティの都響がとても良かった。

お疲れ様でした！

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